中東情勢の推移によっては「計画停電もあり得る?」維新議員の質問に専門家の答えは 「欧州や中国とLNGの取り合いが起きる可能性も」参院公聴会

速報,会見
維新・串田議員
【映像】「計画停電もあり得る?」専門家の回答(実際の様子)
この記事の写真をみる(2枚)

 24日、参議院予算委員会で公聴会が開かれ、エネルギー専門家の公述人として、松尾豪・エネルギー経済社会研究所代表が出席。日本維新の会の串田誠一議員が中東情勢の推移によっては「計画停電もあり得るか」などと質問した。

【映像】「計画停電もあり得る?」専門家の回答(実際の様子)

 串田議員は「最終的には節約促進も重要」とする松尾氏に対し、「昨今(気温が)40℃というような状況もあって、エアコンなくしては生活できないというのが現実的。今はまだ春先だが、これが徐々に長期化していって電力需要が本当に必要になってきた時に、場合によっては計画停電などということもあり得るのではないかと思うが、この節約促進というのは公述人の立場からすると、いつごろから、どのような形で行うことがベストだと思われますか」と質問した。

 松尾氏は「これは非常に難しいご質問かなと思っておりまして、これは原油と電力ではまた事情が違うと感じております。電力についてはどちらかというと今現状止まっているLNG(液化天然ガス)の調達におけるホルムズ依存度というのは5%で、これを推定で電源構成で見てみますと、再エネとか原子力も入れて、全体の正直2%くらいかなと感じております。その観点では、夏はなんとかなるところは非常に大きいだろうと」と答えた。

 一方で「冬までいくと少し心配になってくるところがあるかなと感じております。これは冬の前になってくると、おそらくヨーロッパと中国や台湾等とLNGの取り合いになることが起きる可能性がございますので、ここは少しリスクだと感じています」と述べた。

 原油については「備蓄がどれだけ減少していくかによるところが大きい」としたうえで、「油田は1回止めてしまうと1カ月以上再開にかかる可能性がある。また(中東から日本までの)航海にも1カ月を見なくてはいけない。これらを考えると2カ月のリードタイム(発注から納品までの所要時間)は最低持たなくてはいけないと感じております。どのタイミングでどれだけの節約をするかというのは極めて難しい判断が必要になると思いますが、最後のおしりは2カ月余裕を見て3カ月くらいは少しちょっと余裕を見ておきたいなと感じております」と述べた。

 串田議員はさらに「脱炭素で批判されたりすることもあるが、このようなエネルギーのいろいろなリスクヘッジを考えた場合に、公述人としては石炭火力(発電)というものも残しておいたほうがいいとお考えでしょうか」と質問。

 松尾氏は「私自身、実は石炭火力は維持する必要性を感じております。理由は2つ。1つは今おっしゃられたとおり、電源多様性の確保という観点は非常に重要だ。もう1つは、コストが非常に高いということで残念ながら撤退になってしまいましたが、今後、洋上風力、風力発電の導入拡大というものを考えたときに石炭の重要性というのを改めて申し上げることができる。風力はやはりヨーロッパで起きているように、吹くと思ったら吹かない、吹かなかったら1カ月吹かない、こんなことが起きるわけで、これをLNGだけでカバーするというのは非常にハードルが高い。石炭は溜められる燃料で、この風力の特性をカバーできる燃料というのは、石炭は非常に優れているのでこの観点でも重要だと感じております」と答えた。(ABEMA NEWS)

この記事の画像一覧
この記事の写真をみる(2枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る