「国際法は万能ではない。なぜならば」公述人が解説 共産議員の「法の支配を回復して戦争を止めるには何が必要か?」の質問に 参院公聴

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共産党・山添拓議員
【映像】「国際法は万能ではない。なぜならば」宮家氏が答える瞬間
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 24日、参議院予算委員会で公聴会が開かれ、与党推薦の公述人として元外交官の宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問が出席。共産党の山添拓議員が米国によるイラン攻撃について「法の支配を回復して戦争を止めていくために何が必要か」などと質問した。

【映像】「国際法は万能ではない。なぜならば」宮家氏が答える瞬間

 山添議員は「力の支配に戻るようなことでいいのか、あるいはトランプ氏の言うような力による平和ということを大手を振って、そういう時代に変わっていくということを認めてよいのかというと、そうはいかないだろうと思います。日本政府も法の支配を掲げてきました。公述人も国際秩序ということを強調されております。そこで法の支配を回復し、目下のイラン戦争を止めていくために何が必要だとお考えでしょうか」と質問した。

 これに対し宮家氏は「法の支配を回復すると戦争が終わるわけではなくて、戦争が終わったら法の支配が回復されるのです。ですから国際法が万能ではもちろんなくて、国際法の研究者の方には大変申し訳ないですが、国際法というのはまだ開発途上の法体系です。なぜならば強制力がないからです。国内法であれば当然強制力が、法執行機関があるわけですが、それがない。そして強制力のあるものというのは(国連)安保理の決議だけですが、この安保理の決議も機能しない場合が多い。ということで残念ながらもちろん国際法が大事ですし、我々は国連を中心とした外交を続けるべきだと思いますが、実際には必ずしも思ったような役割を国連が果たしきれていないことを認識しなければいけないと思っています」と答えた。

 続けて「その上でじゃあどうするんだと言われれば、悪いことするやつをやっぱり力で抑えなきゃいけない時ってあるんですよ。泥棒がいたら警察は捕まえるんですよ。何もしなかったら泥棒を続けるだけなんで。その意味で私は強制力が絶対駄目だとは思っていません。ただその強制力を使う場合に、国際法にできるだけ準拠する、もしくは国内的にもちゃんと説明をする、そして国際的にも同盟国を増やしてそしてそのような声を拡大していくということが、国際法の強制力に次いで重要なことだと思いますので、それをやっぱり引き続き日本は目指していくべきだと考えています」と述べた。

 これに対し山添議員は「先ほど、トランプ大統領の今度の行動は必ずしも正しい判断ではないのではないかという宮家公述人の御意見がありましたが、そうした正しい判断ではない下で戦争を始めて、今のように長期化の様相があるときに、これを終わらせるためにはやはり攻撃を始めた側が判断するということが必要になるかと思うんです。そのためには例えば日本はどのような対応を取ることが必要だとお考えでしょうか」と質問。

 宮家氏は「私の申し上げた趣旨は、将来の歴史家がこの問題について『いかがなものか』というふうに見る方がいるかもしれないということを、理論的な可能性として申し上げただけであって、今の時点でトランプさんの行動が国際法上どうだということについて私は議論をするつもりはありません」と説明した。

 続けて「イランにはイランの言い分がもちろんあるんですが、アメリカにはアメリカの言い分もあるわけです。そしてイスラエルも1200人の人が殺されている。アメリカはレバノンで多くの海兵隊が亡くなっている。トランプさんが言うように47年かどうかは別としてですね、イランとアメリカの対立というのはイランの革命の時代にアメリカ大使館を占拠して以来ずっと続いている問題なんです。この問題についてはまだ結論が出ていないということもまた御理解いただきたいと思います。別にアメリカの代弁をするつもりはありませんけれども、対立というのは決してきのうきょう始まったものではないということでございます」と述べた。

 山添議員は「この間イランでも1500人以上が亡くなっているということもまた見なければならないと思います」と述べて次の質問に移った。(ABEMA NEWS)

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