24日、参議院予算委員会で公聴会が開かれ、与党推薦の公述人として元外交官の宮家邦彦キヤノングローバル戦略研究所理事・特別顧問が出席。原油の中東依存率が95%とオイルショック時より高まっていることを指摘し、供給路に対して「我々は本当に何もしなくていいのか」と述べた。
公聴会では公明党の原田大二郎議員が「エネルギーの多くを中東に依存する日本におきまして、この地域の安定は国民生活に直結する死活問題です。欧米とは異なる歴史的背景を持つ日本が、この中東地域の緊張緩和や平和構築に向けて独自に果たし得る外交的役割はどのようなものであるとお考えでしょうか」と質問。
これに対し宮家氏は「鋭いご指摘ですが、私はこれについて若干変わった意見を持っておりまして、私は本当に過去50年間の、1973年のエネルギー危機以来の日本の中東政策が本当にこれでよかったのかということをつくづく考えております」と、自身も関わってきたこれまでの中東政策に疑問を投げかけた。
続けて「思考停止とは言いませんけれども、73年に起きた問題と今どこが違うんですか。最も違うのは、当時は(原油の中東依存率)90%以下だったのが今95%まで依存率が高まっているわけですよ。それにもかかわらずあれ以来、掃海艇を出す場でも、例えば海上保安庁の船を出す出さないの議論、すったもんだしました。しかし結局何もしなかったんですね。それで本当に原油の95%を依存するあの地域での、国民の生命線ともいえるエネルギーの供給路というものがこれだけ大きな問題になっているのにもかかわらず、我々は本当に何もしないでいいのかということを本当つくづく思っておるわけです」と述べた。
さらに「日本ができることに限界があることも事実です。しかし73年以来のこの今までの50年間の経験を踏まえて、やはり今までとは違う時代に入っている時に、果たして今までと同じ常識にとらわれて何もできない、そして戦争が終わったら何かするということでいいんだろうかということを私はつくづく思っております」と問題提起した。
原油の中東依存率は、1970年代初頭は80%台、その後オイルショックを経て70%を切る水準まで下がっていたが、90年代以降は増加傾向にあり、近年は95%程度となっている。(ABEMA NEWS)
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