プロ野球、1988年度生まれのいわゆる「88世代」の選手たち。かつて100人を超える選手がドラフトでプロ入りしましたが、今年、現役で開幕を迎えるのは9人だけとなりました。その中の1人が、巨人の坂本勇人選手(37)です。近年、成績が残せない葛藤、そして今年にかける思いを松坂大輔さんに本音で語ってくれました。
苦悩の1年 打ち明けた本音
プロ20年目を迎えた坂本選手。松坂さんに打ち明けたのは、らしくない言葉でした。
「(Q.昨年を振り返ってどんなシーズンでした?)ずっとレギュラーでスタメンで試合出るのが当たり前でやってきたが、試合に出ないでベンチで試合を見る機会がすごく多かったので、つまらなかった。正直、そういうシーズンでした」
これまで輝かしいプロ野球人生を歩んできた坂本選手。巨人のショートとして高卒2年目からレギュラーを獲得すると、右バッターとして史上最年少(31歳10カ月)で通算2000安打を達成。日の丸も背負い、数々の栄光を手にしてきました。
しかし、昨シーズン、状況は一変します。打撃成績はレギュラーとなったプロ2年目以降、最低。不動だったレギュラーのポジションに坂本選手の姿はありませんでした。
「(Q.野球に対する考え方とか変わった部分はありますか?)後から出る選手の大変さ。そこが自分の野球人生の中でも初めて経験した部分だった。そこは良い経験だったなってすごく思います。采配の部分も今まで試合に出ている時は頭が回らなかったのが、ベンチで見ていると『ここ少しこうした方が良かったのかな』とか、勝手にそういうふうに試合を見るようになって。あとは自分が代打でいく場面とか、代走でいく選手とか『ちょっと早いんじゃないかな』とか。居酒屋のおっさんみたいな(笑)。そんな時もありますよ。ベンチで見ていると」
再びレギュラーに 復活へ
スタメンを外れ、ベンチが指定席となっていた坂本選手。そんな日々の中で、ひと筋の光を見いだしたのは、1日にたった1回、代打での1打席でした。
「シーズン前半、犠牲フライでもいい時にボールが前に飛ばなかったことがあったけど、(徐々に)代打で犠牲フライ打ちたい時に打てたりする打席が増えて、“最低限こういうことをしたい”という時にできるようになったり、“ちょっとしたことで良くなるんじゃないか”という希望は多少あった」
1打席にすべてをかける覚悟。現役最多2447本のヒットを積み重ねてきた坂本選手が、そのひと振りひと振りに活路を見いだしていったのです。
昨シーズン、代打での打率は3割超え。もがき苦しみながらも、手応えを感じていました。
「もう1回レギュラーを奪いにいかなきゃいけない。このまま代打で終わりたくない。次の年も見越してやってました」
「(Q.ここまでどういう状態できてますか?)体の状態はここ数年で一番良い。本当に良い感じで動けています」
復活を期す今シーズン。坂本選手には、ファンと共にかなえたいことがあります。それは、2012年を最後に14年間遠ざかる日本一。当時の喜びを知る現役選手は、坂本選手ただ1人です。
「ジャイアンツという球団に入って、先輩たちについていった形で日本一も経験させてもらえましたし。後輩たちに銀座のパレード。あれはジャイアンツの選手しか味わえない。僕自身も、もう1回やりたい。自分自身はスタメンで試合に数多く出たい。そこで活躍することによって、チームの優勝・日本一。銀座のパレードは、今いるメンバーで経験したい」
「(Q.ジャイアンツが日本一になって、その中心には坂本選手がいると)はい、頑張ります」
(2026年3月24日放送分より)
