“禁断の島”カーグ島 上陸者が語る 石油9割「イラン経済の生命線」 米国制圧へ?

“禁断の島”カーグ島 上陸者が語る 石油9割「イラン経済の生命線」 米国制圧へ?
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 アメリカとの戦闘終結に向けた協議について、イランの最高指導者・モジタバ師がアメリカとの交渉に同意したとイスラエルメディアが報じています。イランの原油輸出の中枢で立ち入りが厳しく制限されているカーグ島に去年、訪れた日本人から話を聞きました。

【画像】アジア屈指のサッカー強国 島の至る所にサッカー場

米海兵隊派遣 4500人規模

 アメリカのトランプ大統領は、イランへプレッシャーをかけ続けています。

強襲揚陸艦「トリポリ
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 甲板から飛び出す戦闘機。全長257メートル、船の上に滑走路を備えるのは強襲揚陸艦「トリポリ」です。

 アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは政府高官の話として、海兵隊を乗せたトリポリが延期された発電所攻撃のタイムリミット前日となる27日に、中東地域の海域に入る予定だと伝えています。

 また、朝日新聞によると、強襲揚陸艦「ボクサー」などの艦船も中東に向け出発。海兵隊2200人が含まれ、全体で4500人規模とみられています。

アメリカのトランプ大統領
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 トランプ大統領は、記者からこのことを聞かれると次のように答えました。

「(Q.カリフォルニア州から海兵隊を出しても、到着まで数週間かかります)何の話だ」
「(Q.週末に海兵隊がサンディエゴから出発したと報道がありましたが、なぜですか?)逆に聞くが、君が私の立場なら、それに答えると本当に思うか?クレージーな質問だ。我々は戦略については話さない」

攻撃目標の1つか カーグ島
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 もしアメリカ軍がイランへの上陸作戦を実行するとしたら、その攻撃目標の1つと報じられているのが、ペルシャ湾に浮かぶ20平方キロメートルほどの小さな島・カーグ島です。

イラン“禁断の島”内部は

 イラン革命防衛隊によって厳しく管理され、入島許可なしには立ち入ることができないカーグ島。イラン国民の間では“禁断の島”と言われています。

“禁断の島”内部は?
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 そんな“禁断の島”の内部は一体どうなっているのでしょうか?

 東京・港区とほぼ同じ大きさのカーグ島には、イランの主要油田からほぼ毎日、大量の原油がパイプラインを通じて送られてきます。

「イラン経済の生命線」
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 イランの原油輸出のおよそ9割を担う重要拠点は、「イラン経済の生命線」と呼ばれる存在です。

 海に突き出した長い桟橋は、超大型タンカーも接岸可能。島の内部には、石油タンクや石油精製所など数多くの石油関連施設が立ち並んでいます。

 しかし、それだけでなく、島の北東部には街が広がり、小学校・中学校・高校、さらには大学まで存在しています。

島の至る所にサッカー場
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 海沿いには、住宅地が広がり、飲食店やスーパー、洗車場も。人々がこの島で日常生活を送っていることがうかがえます。

 そして、アジア屈指のサッカー強国だけあって、島の至る所にサッカー場が設けられていました。

上陸者が語る“禁断の島”

 謎に包まれた“禁断の島”カーグ島に去年、足を踏み入れることを許された日本人女性がいます。広島で活動しているNPO法人モースト理事長の津谷静子さん(71)です。

「毒ガスの被害者との交流をしてきたんですが、その人たちがイラン人だったということで、今年22年目の交流になっています」

NPO法人モースト理事長の津谷静子さん(71)
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 1980年代のイラン・イラク戦争で毒ガス被害を受けたイラン人に対し、およそ20年前から医療支援を行ってきました。イランへの渡航は30回を超えるといいます。

「(Q.最後にイランへ行かれたのは?)2025年の2月ですね。テヘランそれからカーグ島へ行きました」

出演したドキュメンタリー映画の上映会に参加
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 自身が出演したドキュメンタリー映画の上映会に参加するため、カーグ島を訪れることになった津谷さん。映画はイランと日本の共同製作で、イラン側から島に招待されました。

 しかし、島については知らなかったといいます。

「カーグ島どこにあって、何ですか?というような意識だった。(渡航前に)一緒に行く人が『何を軽く考えてんの。誰でも行けない島に行って上映するんだ』って」

誰でも行けるわけではない島
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 誰でも行けるわけではない島。こう表現したのは、同行したイラン人。実際、島に入るのは難しく…。

「イラン人の行きたい人でも(許可が)下りなかった人がいましたね。許可証がないと行けない。行けないんです」

 無事に島へと降り立った津谷さん。島民の案内で、島を見学しました。

「普通のお店があってね」
「(Q.物々しい雰囲気はなかった?)ないんです。普通にみんな暮らしてっていう感じですよ。教会とか歴史的なものもあるんです。ノスタルジックな古き良き時代の、そういう感じですね」

イスラム教のモスク
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 街にはイスラム教のモスクなど、歴史ある遺跡も残っていたといいます。すると、立ち寄った役所では意外な言葉がありました。

「関係者がいろいろ話をして。本当はね、これから観光かなんかでね、道を開いていきたいっていうアイデアが出ていた時でしたよ」

 閉鎖的なイメージとは異なり、観光地化の案も出ていたといいます。

「エネルギーの重要宝庫」

 とはいえ、島の中で存在感を放っていたのは…。

「ただ、そのすぐそばに(石油の)タンクがあって、パイプが走ったりしてるから。島全体がね、エネルギーの塊かなっていうのは思いましたけれど」

至る所に石油タンク
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燃料パイプ
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 島内の至る所に石油タンクが設置され、燃料パイプが張り巡らされていたといいます。

「大切な島なんだなというのは、肌でも感じましたね。エネルギーの重要な宝庫なのだと。イランにとっては、とても大切な場所だったと思います」

(2026年3月25日放送分より)

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