25日の衆議院予算委員会で、高市早苗総理訪米についての集中審議が行われた。共産党の山添拓議員の質疑では、トランプ氏の「ステップアップ」(今まで以上の)という言葉の意味をめぐって議論が交わされた。
山添議員はまず「トランプ大統領が同盟国に求めるホルムズ海峡への艦船派兵をめぐって、首脳会談で『できることと、できないことがある』ときっちり説明したと述べました。できることって何ですか。憲法上も国際法上も自衛隊を派遣する余地など無いのでありませんか」と質問。
高市総理はトランプ大統領からホルムズ海峡における航行の安全に関して貢献の要請があったとしたうえで、「我が国の法律の範囲内でできることとできないことがある旨を伝え、これについて詳細に説明をいたしました。先方の反応も含め、これ以上の詳細については外交上のやり取りですから、お答えは差し控えさせていただきます」と答えた。
これに対し山添議員は「先方の反応とおっしゃるんですけど、外務大臣はテレビで、今のような話をしたら相手もそうだろうなという感じでうなずいていた、みたいなことおっしゃっていますよ。反応も喋っていらっしゃるんですよ」としたうえで、「私が聞いてるのは、できることについても詳細に説明されたんですよね、総理が。できることって何ですか」と総理に再度質問した。
ここで藤川政人委員長は「その前に茂木外務大臣」と指名。山添議員は「いやいや、いいです。そっちはいいです」と抗議したが、藤川委員長は「(質問で)名前触れたから」とそのまま指名。
山添議員が「委員長!委員長!」と抗議を続ける中、茂木敏充外務大臣は「例えばですね、海外との首脳会談等におきましてはですね、相手がうなずくということはよくあります。それはその一般的なことを申し上げたわけでありまして、あとは高市総理の説明が非常にわかりやすかったから、うなずいたんだと思います」と述べた。
これに山添議員はすかさず「ではそのわかりやすい説明をこの国会の場でしてください」と要求。議場からは「そうだ!」の声も飛んだが、高市総理は「この外交上のやり取りを申し上げるわけには参りません」と答えた。
山添議員は「おかしい話ですね。トランプ大統領には詳細に説明をした、国会では全く答えない」と述べた後、「トランプ氏は会談で『日本はステップアップ、踏み込んで対応しようとしている、NATOとは違う』こう述べています。総理、ステップアップとはどういう意味ですか」と質問。
ここで藤川委員長は再び総理ではなく外務大臣を指名。議場に「総理の会談でしょ」というツッコミの声が響くなか、茂木大臣は「ステップアップっていうのは、今まで以上のと、いうことを指す、そのように考えます」と答えた。
山添議員は「いやいや、私は、今まで以上にというその日本語訳を聞いたのではなくて、踏み込んで対応しようとしている、それに期待したいということ、『踏み込んで』ということを何度も述べていたと思うんですね。会談の中で確認されましたか?」と質問。
高市総理は「そのトランプ大統領のステップアップという表現がどこで出てきたのか、えーっと、どの分野のところで出てきたのか、今すぐ(質問の)通告がなかったので思い出せません」としたうえで、「割と日米同盟の質を高める、そういった議論でありました。それは経済安全保障も含めたものでございました。そして今、マーケットをとにかく落ち着かせる、そのための方法を持ってきたと私冒頭発言でも申し上げましたけれども、そういった話にかなり時間も割いたということでございます」と述べた。
山添議員は「踏み込んで対応することを期待している、踏み込んで、ステップアップ、これは会談冒頭の中で何度もトランプ大統領が触れている言葉でありました。その意味について総理が認識されていないということであれば、『緊密に連携』と、今日もおっしゃってるんですが、首脳会談のその場ですら認識、共通されてなかったということになるんじゃありませんか」と指摘した。
続けて「総理自身は今回、憲法9条の制約についてトランプ大統領にお伝えしましたか?」と質問。高市総理は「日本国の法律についてお話をいたしました」と答えた。
山添議員は「法律と憲法とは意味が全く異なります。憲法は権力の制限原理です。憲法についてもトランプ大統領に説明したのでしょうか」と重ねて質問。
ここでまた茂木外務大臣が登場。山添議員が「いやいや、総理じゃないでしょ」とツッコミを入れる中、茂木大臣は「先ほどから答弁申し上げておりますように、外交の細かい詳細なやり取りにつきましては控えさせていただきたいと思っております」と答弁。山添議員は「はい、はい、わかりました。委員長!もういいですよ」などと抗議した。
茂木大臣は続けて「その上で冒頭にステップアップというお話がありましたんで、ちょうどその日の朝にですね、日本も主導して6カ国首脳の共同声明も発出をされたと、様々なことについて評価をされたと考えております」と述べた。
山添議員は「やっぱりトランプ大統領にそういう詳細に説明しながら国会では一切語ろうとしないというのはおかしいです。何ができると伝えたのか、ステップアップとは何なのか、憲法の制約を伝えたのかどうか、委員会に報告を求めたいと思います」と要求した。
続けて「歴代政権は9条を壊し、9条を変えようと狙ってきましたが、まさに私は今9条が違法な戦争への協力、加担を止めていると思うんですね。ですからこの機に乗じて米国のために改憲を急ぐなどということは断じて許されない、このことも指摘しておきたい」と述べて次の質問に移った。(ABEMA NEWS)
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