
アメリカとイラン、それぞれが主張する停戦条件。事態は果たしてトランプ大統領の思うように進んでいるのでしょうか。
【画像】アメリカからの停戦要求を拒否 イランが突きつけた“5つの条件”
戦闘終結は?イランの思惑
「イランは心の底から交渉をしたがっている。自国民に殺されてしまうのを恐れて口に出すことができない。我々に殺されることも恐れている。イランの指導者ほど、やりたくない仕事はない。私だって、イヤだ」
「イランは交渉したがっている」、トランプ大統領は改めて主張しました。
レビット報道官
「協議は生産的に進んでいる」
ホワイトハウスのレビット報道官も、協議は続いていると強調していますが、その一方…。
「もしイランが現状を受け入れず、軍事的に敗北をし、これからも敗北し続けるという現実を理解できないのであれば、トランプ大統領は、これまで以上の打撃を与える。トランプ大統領はハッタリは言わない。地獄を解き放つ覚悟がある」
合意に至らなければ、さらなる攻撃を加えると警告しました。
トランプ大統領、この前の日にはイランが譲歩しているかのようなことを口にしていました。
「イランは、きのう驚くべきことをした。プレゼントをくれたんだ。きょう届いた。とても大きなプレゼントだ」(24日)
ところがイランは…。
アラグチ外相
「これまで交渉は一切行われていない。アメリカ側とは一切の対話も交渉もしていないと断言する。ここ数日、アメリカ側が第三国を通じて、メッセージを送り始めている」
アメリカからの接触があるとは認めたものの、交渉が行われていることを否定したのです。
アメリカからの停戦要求を拒否
なぜイランは、交渉を否定しているのでしょうか。
慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「イランは今、戦争をやめなくてもいいんだという立場で臨んでいる。アメリカのトランプ大統領が早く停戦したいというのであれば、当然それ相応の対価を支払ってもらおうということ」
ニューヨーク・タイムズによると、アメリカはパキスタンを通じて15項目の停戦条件をイランに伝えたといいます。
イスラエル・メディアによると、アメリカの要求は「核能力の破棄」「保有している濃縮ウランの引き渡し」「ホルムズ海峡の開放」など。
そして、その見返りとして「経済制裁の解除」や「原子力発電所への支援」を行うとしています。
イランにとって受け入れられるものなのでしょうか。
「全く話にならない。戦争を再び始める前にイスラエル・アメリカが要求した5~6項目くらいに集約された内容があったが、それを細分化、小分けにしただけ。内容からはイランが受け付けられるような話ではない。一部、ウラン濃縮に関しては2月26日のジュネーブ会議で、イランが譲歩を提示したともされ、それで戦争は回避できると仲介したオマーンの外相や、アメリカ側として同席したイギリスの閣僚も確認していたが、であるにもかかわらず、2日後に攻撃を始めた」
イランが突きつけた“5つの条件”
今回の攻撃は、核を巡るイランとアメリカの協議が、一定の進展を見せたと伝えられるなかで始まったものです。
イランの国営メディアは25日、イランがアメリカ側の提案を拒否したと伝えました。そして…。
イラン国営プレスTV
「イランの高官が戦闘終結に向けた条件を発表しました」
イラン側の条件は5つ。それは「再び戦争を強いられない仕組みの確立」「賠償金の支払い」「ホルムズ海峡におけるイランの主権を認めること」などです。
田中教授
「イランは停戦を求めているのではなく、終戦を要求している。すなわち停戦になっても、数カ月後にまたアメリカ、イスラエルが準備を整えて、不意にイランを攻撃することが再発しないとも限らない訳ですから、金輪際、こういうことをしないことを求めている。これは正当な権利だとイランが考えているのが戦時賠償金の支払い。イラン側は一方的に攻撃を違法に受けたわけですから、当然その損害に対して賠償を要求する権利があるということ。このいずれも、アメリカもイスラエルものめない。お互い水掛け論ですね」
イランの狙いは、どこにあるのでしょうか。
「長引かせることが本来の目的ではないんですけれども、長引いても致し方ない。それによってアメリカの政権が倒れるとか、与党が少数派に転じることを、もたらせればよしと考えているが、一方で、イランもそれほどアメリカの政治に期待しているわけではない。イラン側からすれば、交渉を求めているわけでもないので、相変わらず無理難題を言うのであれば、イランにはイランの立場があるので、正当なものとして突き付けただけ」
(2026年3月26日放送分より)
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