
中東情勢が緊迫する中、親イラン組織「フーシ派」の参戦で今後何が起きるのか、専門家に聞きます。
トランプ大統領「カーグ島」に言及
アル・アラビーは、カタールのテレビ局です。イランの首都テヘランにあるその支局が、攻撃の標的になったと発表しました。
アル・アラビー
ハゼム・カラス記者
「ジャーナリズムは犯罪ではない。こんなことが起きるなんて残念だ」
アメリカとイスラエルによるイランへの攻撃は、ひと月を過ぎましたが、収束の兆しは見えません。
トランプ大統領はイランの石油輸出の拠点を占領する可能性についてイギリス・メディアとのインタビューで言及しました。
トランプ大統領
「正直に言えば、一番やりたいことはイランの石油を奪うことだ。しかしアメリカの愚かな連中は『なぜそんなことをするんだ』と言うんだ。まぁ彼らは愚かなんだ」(英 フィナンシャル・タイムズから)
そして、石油輸出の拠点であるペルシャ湾に浮かぶ島「カーグ島」について。
「カーグ島を占領するかもしれないし、しないかもしれない。たくさんの選択肢がある」(英 フィナンシャル・タイムズから)
カーグ島を占領するとしたら、それは地上作戦を行うことを意味します。
「本日、イランと、とてもいい交渉を行った」
「(Q.イランに15項目の要求をしたが、返答は?)返答はあった。15項目の多くで譲歩してくれた」
トランプ大統領は交渉が順調に進んでいると主張しますが、交渉相手とされるイランの国会議長は…。
ガリバフ国会議長の声明
「敵は交渉のメッセージを送りながら、ひそかに地上作戦を計画している。アメリカ軍がやってくるなら、我々の兵士たちは彼らを焼き尽くす準備ができている」
声明で強くアメリカを牽制(けんせい)しました。
イランの報道官も、トランプ大統領は信用できないと激しく非難しました。
イラン中央司令部 ゾルファガリ報道官
「トランプは朝には脅しをかけたかと思うと、その日の夕方には撤回する。交渉について話したかと思えば、数時間後には戦争の継続を決める。世界で最も嘘つきの大統領として知られるようになった、アメリカの大統領は思想にも発言にも一貫性がなく、いかなる点においても信用はできない」
フーシ派参戦で何が?
緊張が一層高まる動き。さらなる原油供給の混乱を引き起こしかねない動きも出てきました。
アラビア半島の南端に位置するイエメンを拠点とする武装組織「フーシ派」が、イスラエルに対してミサイル攻撃を行ったのです。
親イラン武装組織「フーシ派」
サレア報道官
「神のご加護により、敵の軍事的侵略が終わるまで軍事行動を継続する」
フーシ派はどのような組織で、なぜ介入してきたのでしょうか。
慶應義塾大学 田中浩一郎教授
「イエメンの反政府武装勢力という位置づけです。近年、勢力を拡大して、実質的に首都サヌアを落として、自分たちの手中におさめたのが2015年。イランからの支援を受けているのではないかということが、長く疑われていた」
しかし、これまでは戦闘に加わっては来ませんでした。
「彼ら(フーシ派)は自分たちの意思で動いているので、状況を見てイスラエルがイランの民間設備などを中心に、攻撃を拡大させていることへの反発を強めたのではないか。イランに対しての連帯を示すことで、イスラエルへの攻撃を活性化させた状態」
フーシ派は武装組織という位置づけですが、首都を含むイエメンの西部を支配下に置いています。
そのイエメン西部が面するのが、アラビア半島とアフリカに挟まれた紅海。ホルムズ海峡の実質的な封鎖が続く中、重要な迂回路となっている海です。
ただ、その出口となる海峡、バブエルマンデブ海峡もまた封鎖状態になる可能性があるのです。
「(Q.バブエルマンデブ海峡が封鎖される可能性は?)考えられます。2023年11月から、フーシ派がこの海域で船舶に対して航行妨害や拿捕(だほ)するなどを始めてから、“世界のもう一つの大動脈”バブエルマンデブ海峡の通航量は大幅に減った。特に燃焼性の高い物を積んでいるタンカーなどは、ここを通航することが事実上できなくなって、アフリカの南端にある喜望峰をまわらないといけないという、非常に遠回りの航路を余儀なくされてきた」
(2026年3月30日放送分より)
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