
行方不明になってから11日、リュックが見つかった現場近くの池で捜索が始まりました。数々の現場を経験したスペシャリストに“捜索のカギ”を聞きました。
かばん発見現場近くの池を捜索
元東京消防庁特別救助隊 田中章氏
「私が最初に見た時も、ここはちょっと気になる所」
元・東京消防庁特別救助隊。捜索のスペシャリストが見た現場。3つのポイントが浮かび上がってきました。
「結構、力入れてますね。くまなく探しています」
京都府南丹市で行方不明になっている安達結希さん(11)。行方不明から11日が過ぎました。
3日、新たに分かったことは2つ。
リュックが発見された現場周辺。3日午後、周辺にある池では、警察の捜索が行われていました。
警察によると、安達さんの親族がリュックを見つけて以降、安達さんの所持品は見つかっていないことが分かりました。
リュック発見現場へ続く幹線道路を映した防犯カメラの映像。行方不明当日、安達さんらしき姿は映っていませんでした。
警察によると、これまで確認した周囲の防犯カメラに安達さんの歩く姿が映っていないことも分かりました。
同じ小学校の卒業生
「たしかに、1人で歩いていたら結構目につくとは思う。黄色のバッグを背負っているので。小学生が1人で歩いていたら大人は心配すると思う」
安達さんの行方が分からなくなったのは、この駐車場周辺。黄色いリュックが見つかったのは、自宅とは反対方向にあたる北西に3キロほど行った山道です。
前日の午前中には、地元消防団が捜索にあたったものの見つからなかった場所です。
捜索にあたる 南丹市消防団長
野中大樹さん
「(Q.親族がリュックを発見した)3日間出動した。発見された場所は捜索対象、何回も確認・捜索はしたはず。29日の(リュック)発見は若干の違和感・ショック、複雑」
木々がうっそうと茂り、手前にはため池のようなものも見えるリュック発見現場周辺。
近隣住民
「子どもが歩くような所じゃない。バス移動。歩いては行かない。寒いし動物とかいっぱい出る。イノシシやシカなどがいる」
夜、さらに人気は少なくなります。
リュックが見つかったとみられる現場付近です。夜の時間、車のヘッドライトをともしていても辺りは暗く、聞こえてくるのは動物の鳴き声、水の流れの音のみです。ヘッドライトを消してみると、視界は真っ暗で目の前のカメラすら見えない状態です。
“捜索のカギ”
数々の行方不明者の捜索にあたった元東京消防庁特別救助隊の田中章氏。まず1つ目のポイントは、山での捜索についてです。
田中氏
「視界を妨げるものがたくさんありすぎる。例えば立木とか、陰に隠れると向こう側が見えなくなる。暗くなるのも早い、葉が生い茂っている。こういう所は平地と比べてなかなか発見しづらい、見つけづらい。子どもは低い視線なので、高さも大人が見るよりも高く感じる。恐怖心もあるでしょうし、逆に興味もわいてくる、子どもの心理的なもの。子どもの目線で物事を発見する。大人が寄り付かないような隠れ家的なもの。あるいは何か、音やにおいがする場所などに興味を示しますので、そういう所に行きたがる習性が子どもにはある」
そして3日、警察が捜索にあたったのは周囲にある池です。
「危険要因で一番最初に目についたのはここ。人数が多く投入できれば広い範囲をローラーできるが、警察だけで大丈夫となれば、ある程度絞れている可能性はある。消防でいえばレスキュー隊、それと同等の機動隊が入っている」
2つ目は市街地での捜索。ここでも“あるポイント”を指摘します。
「子どもが事故に巻き込まれるのは、こういう堰堤(えんてい)の上に興味本位で上がってみたい、水の音がするから、のぞきこみたいというところ」
好奇心も強い子どもの立場からの捜索が必要だと話します。
「こういった一本橋を歩きたい。子どもの心理からすると。転倒したら溺れる可能性があるということは、大人であれば知識あるが、子どもは興味をこちらにそそいでいる」
そして3つ目は、行方が分からなくなった小学校周辺。父親の車を降りた後からの足取りが分かっていません。
当日は、卒業式。出席しない4年生までは児童クラブを利用していました。
当時現場にいた住民
「このあたりは児童クラブもあるので、4年生以下の子どもで申し込んでいる人は利用する。保護者の車は、出たり入ったりするような状況」
「(Q.保護者の出入りは?)ありました」
田中氏
「死角になると思う」
人目もあったであろう小学校周辺。田中さんが指摘したのは“あるポイント”です。
専門家“現場に違和感”
京都府南丹市で行方不明になっている安達結希さん(11)。この4月から小学校6年生に進級しました。
行方が分からなくなったのは園部小学校周辺。父親の車を降りた後からの足取りが分かっていません。
園部小学校 芦刈毅校長
「普通に学校に楽しく来てくれているお子さんでした。欠席が多いとかいうこともない。普段、友達とも遊んでいるような子どもです。とにかく、無事でいてほしいという一点だけ。また出てきてほしいというのが、教職員・児童全員の願いであります」
捜索にあたる 南丹市消防団長
野中大樹さん
「(Q.親御さんとは会った?)捜索する前に『お願いします』と。5つの班分けした中にお二人が、その班ごとに『お願いします』と頭を下げて回っていた。早く見つけてほしい。それしかない」
行方が分からなくなった小学校周辺。数々の行方不明者の捜索にあたった元東京消防庁特別救助隊の田中章氏は、ここにも捜索のポイントがあると指摘しています。
「ごみの集積所。そういった所ですとか、あとはブロックとブロックの隙間。狭い所は子どもが入りたがる。そういう所に興味があれば、隠れるように身を潜めるように。あるいは冒険心で中に入るのは子どもの行動としてあり得る」
ただ、これだけ情報がない捜索現場は珍しいと話します。
「人がいない場所ではないのに、手がかりが出てこないのは不思議。もう少し手がかりがあってもいいのではと思う」
安達結希さんの行方が分からなくなり、11日が過ぎました。安達さんについての情報提供は、京都府南丹警察署までお願いします。
京都府南丹警察署:0771-62-0110
(2026年4月3日放送分より)
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