

今月から始まった『こども誰でも通園制度』。子どもの成長を支える環境を整えるとともに、親の負担や孤立感を軽減するための制度です。対象は、生後6カ月から3歳未満。利用料は1時間300円が目安で、足りない分は、国が負担します。
【画像】利用枠は「月10時間」全国展開も…自治体に格差 “誰でも通園”本格スタート
利用する事情は、さまざまです。
制度を利用する人
「(きょうは)上の子の歯医者の予約を取ってあるので行って、下の子にかかりきりなので、公園で遊ぼうかなと」
2年前、妊娠と子育てを機に仕事を辞めた女性。

制度を利用する人(20代)
「仕事を始める準備をしようかなと。求職活動」
これまで保育園に応募してきましたが、共働き世帯が優先されるため、審査に落ちてきました。
子どもを預けて、30分かかる自宅へ向かい、希望の就職先へ、履歴書などを送ることができました。

園では、少しずつ慣れてきた子どもの姿がありました。

制度を利用する人(20代)
「少しずつ泣く時間も減っているみたいなので、顔つきもなんだかたくましくなったように感じます。働きに出て、自分のキャリアを育てていくこともそうですし、自分の人生を大事にして、選択していくことによって、娘にもそういう姿を見せられたらいいなと」
始まったばかりのこの制度。
新たな利用希望者は、事前に面談が必要なため、預かる側は、対応に追われていました。

町田なかよし保育園 袋井美穂施設長
「1人面談が30分以上で、面談の記録は200文字以上にまとめなければいけないので、パソコンの前から離れられない」
これに加え、園内で共有するための子どもの情報も作らなければなりません。

町田なかよし保育園 袋井美穂施設長
「決して、配置人数が足りないわけではないが、4月の子どもたちが落ち着かないなかで、手があるほど助かるこの時期に1人抜けてしまうのはデメリット」
さらに、保護者からは、こんな課題も。

制度を利用する人(30代)
「10時間は、ちょっと少ないかな」
国の制度として利用できるのは、月10時間まで。園に慣れてもらうだけでも、一苦労です。

制度を利用する人(30代)
「少しでも預かってくれるだけで、ありがたいけど、ただ、あまり利用が増えると、保育士さんたちの負担もあるのかなと。保育士さんの働き方のことも、前から言われているので、その待遇をよくしてくれたら、私たち利用者も心置きなく利用できるかなと思う」
町田市は、独自の取り組みとして、月10時間までの利用時間を最大160時間まで延ばしていますが、これも都の補助金があってのことです。

こども家庭庁によりますと、今年度、預かり時間を月10時間より短くする自治体は36に及びます。
その一つが、三重県・四日市市。

四日市市 保育幼稚園課 広田厚史課長
「三重県北西部で、名古屋市や東京都へと人材が流出する。人材の供給がない地域で、どうしても保育士不足が生じていて、東京都にみんな出て行ってしまう。ほかの保育人材の充実に力を尽くしたうえで、『こども誰でも通園制度』ができる環境づくりというのを取り組まないと、なかなかすぐに実施できる環境は整わないかなと思う」
