
唯一の手掛かりとなっているのが黄色のリュックです。ここからどんな情報が分かるのか、最新の科学捜査を取材しました。
何がわかる?元科捜研が解説
小学校から北西に3キロほど離れた場所にある山間の道。現在、規制線の先で捜索活動が行われているものとみられます。安達さんの黄色いリュックは、この付近の山中で見つかったということです。
安達さんの黄色いリュックが見つかったのは、小学校から約3キロ離れた山の中。 所持品の中で、唯一見つかったものです。ここから何か手掛かりは浮かび上がってくるのでしょうか。
法科学研究センター
雨宮正欣所長
「このリュックを科捜研の職員と警察官で協力して精査して、何かしらの手掛かりを見つけるためにいろいろな検査をしている」
埼玉県警の科捜研で23年間鑑定を行ってきた、法科学研究センター所長・雨宮さんに、見つかったリュックから分かる2つのポイントを指摘してもらいました。
1つ目は「いつからリュックが山にあったのか」です。
リュックが見つかったのは、行方不明になってから6日後の先月29日。安達さんの親族が山の中で発見しました。しかし、捜索にあたった消防団の団長によると、前日の28日を含め、3日間周辺を捜索しましたが、リュックは見つかっていませんでした。
いつからリュックがあったのか。雨宮さんによると、まず調べるのはバッグの「水分量」だといいます。
「(Q.降雨でどのような変化が起きる?)材質的にはこのナイロンは水を弾く性質があるから、そんなにびしょびしょになることはないとは思うが、水がたまりやすい場所が数カ所みられる」
傘が必要なほどの雨が降ったのは、行方不明になってから2日後の先月25日だけです。
「ひもとか水が染み込んでいれば分かることはある。雨が降っていることが痕跡として残っているか1つの指標」
さらに、付着している虫からも分かることがあるといいます。
「森林に物を置いておくと、アリとか目に見えないような線虫とか付く。時期も分かる。虫の種類で場合によっては場所も分かる」
肉眼で見えない痕跡
2つ目のポイントは「第三者の関与」があるのかどうかです。
「(Q.第三者関与の可能性は分かる?)このバッグを細かく検査をする。これは非常に重要なこと。第三者のDNA、指紋、体液(血液や唾液など)、これらが見つかるかが重要」
細かい痕跡を調べるため使用するのが「紫外線ライト」です。
「実際、紫外線ライトを当ててみると、例えば細かい斑点が見える。こういうものを採取できれば採取する」
紫外線ライトを当てると、肉眼では見えない痕跡が浮かび上がってきました。
「(Q.直前に車に乗っていたとしたら分かる?)背負ったまま車に乗ったのか、車に乗っけたのか、それにより違う。車のシート、マット、繊維や微物が付着する可能性がある。発見が困難でも、紫外線ライトなどを当てると発見が可能になることがある」
ただ、解析には時間がかかるといいます。
「DNA鑑定なら1週間以内に結果が出ると思うが、DNAの比較対象と微物の検査は検査の種類により1カ月。場合によっては数カ月かかる検査も考えられる」
(2026年4月6日放送分より)
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