高市総理「段取りつけている」イランと首脳会談を調整 総理の狙いは?

高市総理「段取りつけている」イランと首脳会談を調整 総理の狙いは?
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イラン情勢をめぐり、高市総理は、国会で、イランとの首脳会談に向けた調整を行っていると明かしました。

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高市総理
「大変、緊迫した状況であり、今朝も報告を受けながら、指示を出していた。大変、厳しい状況」

立憲民主党 小西洋之参院議員
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立憲民主党 小西洋之参院議員
「総理の答弁を聞いていると、事態に対する認識がきわめて乏しい。もし、アメリカがイスラエルとともに、イランに対して、その発電所、あるいは石油関連施設などのインフラを攻撃すれば、イランは反撃・報復をするでしょう。湾岸諸国の石油関連施設を攻撃するかもしれない。日本の総理大臣として、どのようなリーダーシップを具体的に発揮しているのか、具体的に答弁してください」

高市総理
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高市総理
「私自身がどう主体的にというお尋ねかと思いますが、対応はしております。 首脳間の対話についても、適切なタイミングで行うための準備を行っております。例えば、外務大臣同士でやっている交渉について、その他、こういうルートで今後やり合いましょうと。決めたようなものについては、まずそこをしっかりと押さえたうえで、そのうえでトップ会談を行う」

立憲民主党 小西洋之参院議員
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立憲民主党 小西洋之参院議員
「西側(諸国)でイランとの信頼関係を持って交渉できるのは日本だけだ。この紛争拡大を止めるために、首脳として全力で動くと。そうしたことについて答弁を」

高市総理
「すでにイランとは、何度も何度もやらせていただいている。さらに、首脳同士という話は、段取りもつけさせていただいている」

イランとの電話会談
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6日夜、茂木外務大臣は、イランのアラグチ外相と電話で会談。攻撃の応酬が長期化していることに深い懸念を示したうえで、日本に関係する船舶の安全が確保されるよう求めました。

ホルムズ海峡が、事実上、封鎖されて以降、「必要な量の石油は確保している」と強調し続ける政府。ただ、事態がよくなる兆しが見通せないのも事実です。

ナフサ
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その一つが、原油から作られる“ナフサ”。幅広い製品の原料となることから、“魔法の液体”とも呼ばれます。

足元では、原油の供給不足によって、ナフサの価格が上がり、あらゆるものの値上げにつながる事態となっています。

高市総理のX
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こうした懸念を払拭するためなのでしょうか。「4カ月分の在庫を確保している」とのこれまでの説明に加え、高市総理は5日、SNSに「国内での精製の継続に加え、中東以外からの輸入量も倍増することによって、在庫期間は半年以上に伸びます」と投稿しました。

立憲民主党 小西洋之参院議員
「日本へのナフサの輸入、ナフサそのものの輸入。これは、中長期的にめどが現時点で立っているんでしょうか?」

高市総理
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高市総理
「一応、きのう私があげたXで(在庫が)半年分ということも書かせていただいたかと思います。これからのことを予断を持って回答するということは差し控えますが、備蓄の放出もあり、代替調達も進め、日本全体として必要となる量は確保されております。そして、これからそれを増やしていく、その取り組みを懸命に進めております」

4カ月から半年に伸びたのは、なぜなのでしょうか。

資源エネルギー庁 細川成己中東情勢広報官
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資源エネルギー庁 細川成己中東情勢広報官
「ちょっと精査もしっかりして、数値も踏まえて考えてみたところ、実は、在庫が減るのをやっぱり抑えられるということなので、これまで全体で4カ月と申し上げていたところですが、減る量のペースが落ちることで、半年以上、在庫が持つと」

◆日本の石油の備蓄は、いま、どれぐらいあるのでしょうか。

石油の備蓄
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資源エネルギー庁によりますと、石油には『国家備蓄』『民間備蓄』『産油国共同備蓄』の3種類があります。
政府は、3月16日以降、民間備蓄を15日分放出。3月26日以降、国家備蓄を1カ月分、産油国共同備蓄を6日分放出しました。今月3日時点で、石油の備蓄量は232日分、約7カ月半分ぐらいになります。

石油の使われ方
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石油は、いろいろな使われ方があります。
原油を蒸留・精製することで、ガソリン・軽油・灯油・ナフサなど、複数の石油製品が同時に生産されるという特性があります。そのうちのナフサは、“魔法の液体”と呼ばれていて、エチレンやプロピレンなど、あらゆるプラスチック製品や合成繊維の原料となっています。

石油製品の需要
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日本で消費される石油製品の需要ですが、ガソリンが最も多く、石油製品全体の3割を占めます。次に多いのがナフサで、約25%を占めます。ナフサは、国内で生産するだけでは足りないので、中東諸国から4割以上、その他、韓国などから輸入しています。

高市総理の発言(SNSから)
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高市総理は、自身のSNSで『約8カ月分の石油備蓄があり、代替調達も着実に進んでいる』と言及。ナフサについても『少なくとも国内需要4カ月分を確保している。中東以外からのナフサ輸入量も倍増することで、国内の在庫を使う量を減らせるため、在庫期間は半年以上に伸びる』と、現状では、石油もナフサも、必要な量は確保されているとしています。

各企業の対応
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一方、ナフサから製品を作っている企業、化学メーカーの『クラレ』は、ナフサ価格の高騰や物流の混乱を受けて原材料価格が急上昇しているとして、化学製品の値上げを発表。また、エチレンを作っている企業、『出光興産』は、エチレンの原料であるナフサの調達が滞る恐れがあるため、エチレンの生産量を減らし始めたことを公表しました。

◆政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞きます。

千々岩森生記者
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(Q.高市総理は、備蓄や他からの調達も進んでいるとしていますが、一方で、イラン情勢は紛争の長期化も懸念されています。石油備蓄は8カ月ということですが、政府は、今後の見通しをどう見ているのでしょうか)

千々岩森生記者
「日本政府は、もちろん早期の終結を望んできました。ただ、先週のトランプ大統領の演説で、淡い期待が吹き飛んだと言ってもいいと思います。直後に官邸幹部を取材しましたが、『大統領の言う2~3週間では終わらない。ヘタしたら2~3カ月だ』とため息まじりでした。いま4月ですから、仮に3カ月だと、夏場まで続きかねないわけです。中東以外のアメリカや中央アジアなど調達先の多角化を進めてますけども、長期化も視野に入れた対応を余儀なくされつつあるというのが実情だと思います」

(Q.高市総理がイランとの首脳会談について言及しました。日本は西側諸国でイランとパイプがある国の1つですが、この発言どう見ましたか)

千々岩森生記者
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千々岩森生記者
「ライブで見ていましたが、率直に驚きました。事前にこのような会談情報は出ていなかったなかで、総理自ら首脳会談の『段取りをつけている』という形で踏み込みました。となると、イランとの時差が5時間半なので、今夜かもしれないと身構えたのですけど、いまのところ会談が実施されたという情報は入ってきていません。会談相手として想定されるのは、ペゼシュキアン大統領ということになりますが、外務省幹部も『きょう、あすという感じではない』と説明しています」

(Q.イランとの首脳会談で、高市総理の狙いは)

千々岩森生記者
「今夜、茂木外務大臣がイラン外相と電話会談しました。会談の中で、『引き続き、意思疎通を継続することで一致した』ということでした。交渉関係者を取材すると、『あらゆるレベルの意思疎通を含む』と解説していました。つまり、トップも含むわけですから、まさに首脳会談に向けた調整が行われた可能性もあるとみています。実現した場合ですが、総理側近は『とにかく戦争をやめて、ホルムズ海峡を通れるようにしてくれということです』と話しました。停戦と事態の沈静化、そのうえで海峡の開放を狙っていくことになると思います。イランとの首脳会談前には、恐らく、アメリカとも、例えば、茂木外務大臣とルビオ国務長官の電話会談などで、事前調整を行う可能性もあるとみています。アメリカとイランの意思疎通に一役買えるかも焦点になると思います」

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