
これまでにない被害額です。愛媛県で12億円、大阪府では3億円がニセ警察官からだまし取られました。ともに高齢女性が狙われた2つの事件が、実はつながっていたことが分かりました。
【画像】被害者が何度も利用され続ける実態…別の詐欺に“加担”
ニセ警察官詐欺 過去最多額
60代
「12億ってなかなかですよね。桁違いのお金。怖いですよね」
70代
「怖い。12億も何億もないけど、なけなしのお金なので、老後ちゃんと暮らしていきたいと思うので」
高齢の女性が12億円もの金をだまし取られる事件が起きました。
愛媛の女性がだまし取られたのは、およそ12億円。特殊詐欺として警察が発表している被害のなかで、過去最も多い額だということです。
元警察庁サイバー警察局
サイバー捜査課長 棚瀬誠さん
「10億円を超えたというのは正直びっくり。私の経験上聞いたことがない」
なぜ?12億円だまされた
元警察幹部も、驚く被害。見えてきたのは被害者が何度も利用され続ける実態です。
ニセ薬局店員
「あなたの保険証が不正に使われている」
愛媛の80代女性が受けた最初の電話は、去年、薬局店員を名乗る女からのものでした。
ニセ薬局店員
「警察につなぎます」
つながれた先で対応したのが、ニセ警察官です。
ニセ警察官
「身の潔白を証明するために協力する。SNSで1日4回連絡を取り合う必要がある」
ニセ警察などのやり取り
「あなたの口座で資金洗浄されている」
「財産を調査する必要がある」
「お金をすべて送金してください」
女性は犯人側の指示通り、金融機関の窓口で8回に分けて、指定された口座にお金を振り込みました。その額およそ12億円です。
今回の詐欺では、金融機関の職員と被害者が途中で接触していたにもかかわらず、被害は防げなかったといいます。
金融機関職員の目をも欺いたのは、犯人側から女性に届いた「ニセの土地建物売買契約書」でした。
女性は振込の理由として、この土地の購入のためだと金融機関側に説明させられていたそうです。
被害者が別の詐欺に“加担”
また、今回浮かび上がってきたのは、特殊詐欺の被害者が知らず知らずのうちに、また別の詐欺に加担させられるという構造です。
さらに警察が調べたところ、12億円をだまし取られた愛媛の女性の事件には、別の被害者が加担させられていたことが判明したのです。
「あなた名義の通帳とカードが悪用されている。身の潔白を調査するために資産調査に協力するように」
ニセ警察官詐欺のもう1人の被害者、大阪の70代女性です。自身も愛媛の詐欺と似た手口で、およそ3億円をだまし取られていました。
それだけではなく、自身の口座が、愛媛の被害者の12億円の振込先として利用されたのです。
振り込まれた12億円は、犯人の指示で大阪の被害者が暗号資産に換金。無自覚のうちに「資金洗浄」に加担させられてしまったそうです。
大阪府警
「まっとうな商売をしている人の口座の金の流れは目につきにくい」
また、専門家は巨額詐欺の背景について…。
棚瀬さん
「犯罪組織によっては、“資産家リスト”を持っている。“資産家リスト”を作り売る、ビジネスが不幸にも成立している」
(2026年4月7日放送分より)
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