ホルムズ海峡“再封鎖” タンカーに発砲 緊迫の音声 戦闘再開への懸念高まる

ホルムズ海峡“再封鎖” タンカーに発砲 緊迫の音声 戦闘再開への懸念高まる
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 イランとの一時停戦の期限が21日に迫る中でトランプ大統領が、アメリカの代表団がパキスタンのイスラマバードに向かっているとSNSに投稿しました。一方で戦闘を再開する懸念が高まっています。

【画像】米在住のイラン系住民が心中を告白

イラン再協議「拒否」

警備体制の強化が進む
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 協議会場に続く道がバリケードで封鎖されるなど、2回目の和平協議に向け、警備体制の強化が進んでいます。

 トランプ大統領は自身のSNSで、アメリカの代表団が20日、パキスタンに到着すると投稿。ニューヨーク・ポストは19日、アメリカ・イランの再協議が21日に開催されると報じました。

 しかし、国営イラン通信は、イランが再協議を拒否すると報じています。

タンカーに発砲

 その理由の一つが、ホルムズ海峡です。

 イランの革命防衛隊は18日の声明で、ホルムズ海峡を再び封鎖したと発表しました。

タンカーが受信した無線(18日)
「イランの革命防衛隊、お願いします。頼むから撃つのはやめて下さい。エンジンを止めるので、いいですか」

 これは、ペルシャ湾上のタンカーが他の船からの無線を録音したもの。

無線を録音
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タンカーが受信した無線(18日)
「撃つのをやめて下さい。高速艇に発砲をやめるよう伝えて下さい。戻ります、戻ります。メーデー、メーデー、メーデー」

 攻撃を受けたと思われる船員の緊迫した様子が記録されていました。

 音声との関係は不明ですが、イギリスの海事機関UKMTOは18日、オマーンの沖合で、タンカーの船長からイランの革命防衛隊の船2隻が接近し、発砲してきたと報告があったことを明らかにしました。

米軍が映像公開

 17日には、イランのアラグチ外相は停戦期間中、海峡を完全に開放すると表明していました。

イラン アラグチ外相のXから(17日)
「レバノンにおける停戦合意を受けて、ホルムズ海峡を通過するすべての商船の航行は停戦期間中、完全に開放される」

 トランプ大統領も、次のように述べていました。

イランは停戦期間中、海峡を完全に開放すると表明
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トランプ大統領
「世界にとって素晴らしい日になるだろう。イランがたった今発表したのだが、ホルムズ海峡が完全に開放され、完全に通過できる準備ができた」

 しかし、アメリカ中央軍が公開した映像には…。

アメリカ中央軍が公開した映像
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米軍
「こちらアメリカ海軍艦船。出港したイランの港に戻るよう求める」

イラン船
「了解しました。私たちはイランに戻ります」

 アメリカ軍がイランの船を封鎖し続ける様子が映し出されていました。

数発砲撃し航行を停止させた
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 そして、日本時間20日午前6時ごろに公開された映像では、封鎖を突破しようとしたイラン船に対しアメリカ軍が砲撃する様子が映っていました。

 アメリカ軍によると、6時間にわたり警告を繰り返したものの、イラン船が従わなかったため、数発砲撃し航行を停止させたということです。

「海上封鎖は全力で続ける」
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トランプ大統領
「海上封鎖は全力で続ける。イランが私たちとの取引を100%完了させ、最終的な署名がなされるまでだ」

 これに対し、イランは反発。

 「海上封鎖の存在を宣言することは、停戦違反」
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イラン外務省報道官
「海上封鎖の存在を宣言することは、停戦違反とみなされる。イランは、ホルムズ海峡に関して必要な措置を講じるだろう」

 イランの革命防衛隊は、ホルムズ海峡を再び封鎖すると表明。アメリカが停戦合意に違反して、イランの船舶および港に対する海上封鎖を解除していないためとしています。

 イランは封鎖が解除されないかぎり、交渉は行わないとも強調してきました。

合意に至らなかった
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イラン ハティブザデ外務次官
「枠組みに合意するまでは日程を決められない。相手側の強硬な姿勢により、合意に至らなかった」

米高官 戦闘再開に言及

 そして、戦闘再開の懸念も…。

 アメリカのニュースサイト・アクシオスは、トランプ大統領が18日、バンス副大統領やルビオ国務長官らを招集し、ホルムズ海峡の再封鎖やイランとの停戦交渉について協議したと伝えました。

 またアクシオスによると、その席でアメリカ政府高官は、戦闘再開に言及したといいます。

数日以内に戦闘が再開する可能性も
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アメリカ政府高官
「近いうちに突破口がなければ、数日以内に戦闘が再開する可能性がある」

 またウォール・ストリート・ジャーナルは、アメリカ軍は今後数日以内に公海上でイラン関連の船舶の拿捕(だほ)などを始める準備を進めていると報じています。

 イラン側も、血を流す覚悟ができていると、対決姿勢を鮮明にしています。

「我々は敵を信頼していない」
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ガリバフ国会議長
「我々は敵を信頼していない。今この瞬間でさえ、敵は戦争を始めるかもしれない。軍は現場で万全の準備を整えている。私は命も名誉も犠牲にし、血を流す覚悟もある」

イラン系住民が心中告白

世界最多23万人のイラン系住民が暮らしている
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 緊迫が続くイラン情勢。その影響は祖国から遠く離れた、アメリカで暮らすイラン系住民にも及んでいます。

 ロサンゼルスには世界最多23万人のイラン系住民が暮らしていて、“テヘランゼルス”と呼ばれています。

 1979年のイラン革命や、その後のイラン・イラク戦争をきっかけに人口は増加。1980年代は移民の約3分の2が難民や亡命者でした。

 イランへの攻撃が始まると…。

イラン出身 男性
「今、とてもうれしい。私たちは国を取り戻せる」

 当初は体制転換を期待して、アメリカによるイランへの攻撃を歓迎していましたが、イランの現体制が残ったまま交渉がされていることに落胆の声が広がっています。

心中を告白
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在米26年 モハメッドさん
「アメリカはイランの現体制と取引している。体制を転覆させると言っていたのに。イランではこの2カ月、現体制に抗議する4万2000人が殺され、イランは壊滅状態です」

(2026年4月20日放送分より)

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