
市街地のど真ん中にクマが出没し、住宅街が騒然となりました。まもなく始まるゴールデンウィークにも危険が。専門家が警鐘です。
“125キロ”クマ徘徊
大都市・仙台の中心部にある住宅街。防犯カメラが、異様な光景を捉えていました。
画面の右側奥から、黒い物体が近づいてきます。よく見ると、歩いているのはクマです。
18日午後11時ごろ、住宅の前の道路をクマはゆっくりと歩いています。
交差点に差し掛かると、クマは迷うことなく画面の右側へ。別の防犯カメラには、その続きが映っています。
画面の右側奥から、道路を曲がってきたクマ。マンションの駐車場に止まる車の横を悠然と歩いていきます。
体長はおよそ1.5メートルとみられます。大きな体を揺らしているのが分かります。
クマの生態に詳しい
岩手大学 山内貴義准教授
「この個体は、体が大きい。悠然と歩いている。人間の生活騒音に無頓着。かなり人慣れしている個体。初めて山からおりて来て、街中を初めて体験した個体ではない」
本来、クマが市街地に入り込んだ場合は、周りにいる人間や騒音などに驚いて、警戒する動きをとるといいます。
山内准教授
「街中は普段の森林内とは違うので、かなり警戒してうろちょろしたり走り抜けたりするが、(今回のクマは)そういったところが全然ない。悠然と歩いている感じがするので、かなり人慣れしている」
住民語る恐怖の瞬間
クマが徘徊(はいかい)していたのは、JR仙台駅からおよそ2キロの住宅街です。この周辺では、3日前の夜からクマの目撃情報が相次いでいました。
市街地の道路を進んでいったクマ。住宅の庭に設置されたカメラにも、その姿が映っていました。
住人が庭を歩いていた直後に、異変が…。
画面右側に移動してから、わずか10秒後に、クマが庭に面した道路を通り過ぎていきます。すると飼い犬が、クマに向かってほえます。驚いた住人が、走って道路のほうへ。3匹の犬も興奮した様子で動き回っています。
20日、住人が取材に応じ、恐怖の瞬間を語ります。
クマが自宅に出没した住人
「見た瞬間に『あれは絶対にクマだ』。本当はいけないだろうが、フェンスからのぞいてクマを確認して。びっくりして、すぐに警察に通報した。後から考えると…後から考えたほうが怖い。その時は『あ、クマ』と思っただけだが、今のほうが怖い。庭に出て、犬が3匹いるので運動させていた。犬がほえて『ん?』と見たら、黒いものが通り過ぎた。びっくり。大きなクマの尻が見えて」
取材班はクマを捉えた映像を、3カ所で合わせて6つ入手しました。
18日午前0時すぎには、この辺りにクマが出没。住宅の駐車場を、クマがうろうろと徘徊しています。
仙台市役所によりますと18日、青葉区で目撃されたクマは、同一個体の可能性があるといいます。
映像を比較してみると、同じような体格をしているのが分かります。
さらに、19日午前1時半ごろにも、別の場所に出没。クマが現れたのは、マンションの駐輪場です。警戒する様子はなく、のしのしと歩いています。
クマに反応して、センサー式のライトが点灯。マンションの上から目撃した人は…。
撮影者
「めっちゃびっくりしたし怖いと思った。部屋にいたが、警察が近くで呼びかけをしていて『クマが出没しているので歩行者は気をつけてください』と。(部屋の)外に出てみたらクマがいたので。思ったより大きかった」
専門家は、春に出没するクマとしては「異例の大きさ」だと指摘します。
山内准教授
「この時期は冬眠明けなので、ずっと冬眠していて飲まず食わずで寝ているので、穴から出てきてもがりがり状態。体力的にもかなり落ちている状態で徘徊しているはずが、今回の個体は非常に肉付きも良くて、実際捕まった個体も100キロを超えていたので。冬眠明けに何かしら人工的な物を食べて、さらにエサを探して行動範囲を広げたと思う」
専門家「GWも警戒必要」
市街地を縦横無尽に動き回ったとみられるクマ。19日、マンションの敷地の茂みに、およそ10時間にわたり居座り、捕獲されました。
体長およそ1.5メートル、体重125キロ。成獣のオスでした。
クマが居座っていた現場を、マンションの所有者が案内してくれました。
クマが居座ったマンションの所有者
「この木のふもとの辺り。驚きだし、まして街の真ん中なので二重に驚き。こんな所にいると思わない」
これから行楽シーズンを迎える中、専門家はゴールデンウィークは特に注意が必要だと、警鐘を鳴らします。
山内准教授
「人間が山のほうに向かう。山菜とり、キャンプ、観光地も山の近くにある。クマは餌(えさ)を食べるために活発に動いている。ゴールデンウィークもレジャーは最大限警戒する必要」
(2026年4月20日放送分より)
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