北極でも進む温暖化について気象研究所は、温暖化を引き起こす水蒸気が夏と秋に増加するメカニズムを世界で初めて明らかにしたと発表しました。
地球上で最も早く温暖化が進む北極では、気温の上昇が世界平均の2倍から4倍の速さで進んでいます。
北極での水蒸気の増加が温暖化の原因とされていますが、気象庁の気象研究所や名古屋大学と北海道大学の研究チームは、1980年から2024年までに北極周辺で水蒸気がどこから発生してどこへ運ばれたのかを、数値モデルなどを使って解析しました。その結果、夏にユーラシア大陸から運ばれる水蒸気が増加していて、秋には上昇した気温などによって海の氷が溶けて北極海からの蒸発が進み、水蒸気が増加したことが分かりました。
北極周辺の大陸などから流れ込む水蒸気の量は、45年間でおよそ40%増加したということです。
研究チームは、夏に水蒸気が増加した背景として秋に海の氷が溶けたことで風の流れが変わり、大陸から水蒸気が流れ込みやすい状態が進んだと指摘しています。夏と秋で相互に影響を及ぼしながら北極周辺の水蒸気が増加する連鎖的な関係にあることを発見するのは、世界で初めてです。
今後は衛星での観測などを強化し、大陸から発生する水蒸気の量を測定する精度の改善を目指したい考えです。(ANNニュース)
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