
アメリカ軍がイランの貨物船を拿捕(だほ)する映像を公開しました。停戦の期限が23日に迫るなか、再び緊張が高まっています。
【画像】革命防衛隊のものとみられる無線の音声 アメリカ海軍を攻撃する可能性にも言及
米がイラン船拿捕 緊迫映像
アメリカ軍
「こちらはアメリカの軍艦115。そちらは軍事封鎖区域に侵入している。イランの港湾に対する封鎖は、すべての船に適用される」
アメリカ中央軍が連日公開しているのは海上封鎖の映像です。ヘリコプターが向かったのは、海上を航行する貨物船の上空。ロープを使って降り立ちました。
映像を公開したアメリカ中央軍によると、貨物船はイラン船籍のトゥスカ。
アメリカ海軍
「貨物船『トゥスカ』へ。機関室から退去せよ。射撃して航行不能にする準備はできている」
アラビア海北部で、アメリカ軍の海上封鎖を突破してイランの港に向かおうとしたため、駆逐艦が砲撃して、これを阻止。その後、拿捕したといいます。
このアメリカ軍の行動に、イランは強く反発しています。
イラン外務省 バガイ報道官
「我々は今も戦争状態にある。停戦が発表されたのは事実だが、残念ながらアメリカの違反にたびたび直面している。イランの港や船を標的にすると発表されたことで、状況はより複雑になっている」
革命防衛隊のものとみられる無線音声 (ペルシャ湾 19日)
「オマーン湾にアメリカのテロリスト海軍がいるため、イランは船員たちの安全を懸念している」
これはペルシャ湾に足止めされている船が受信したイランの革命防衛隊のものとみられる無線の音声。アメリカ海軍を攻撃する可能性にも言及しています。
「イランはオマーン湾にいるアメリカのテロリスト海軍の破壊をいつでも実行する可能性がある」
駆け引き激化で再協議は?
再び緊張が高まっていますが、トランプ大統領は威嚇を強めています。
「おそらく最も重要なのは封鎖だ。合意が成立するまでは解除しない。完全にイランを破壊しつつある」(トランプ大統領のSNS)
合意が成立する見通しは、あるのでしょうか。
明海大学 小谷哲男教授
「先週末までアメリカとイランが間接的にさまざまなやり取りをしていて、大枠で合意するという方向性で議論をしていたことは間違いない。本来であればこの週明けに、大枠を最終的に確定する協議を行うはずだったが、ホルムズ海峡、あるいは海上封鎖の考え方の違いがあって、議論ができないというのが今の実態だと思う」
トランプ大統領は19日、アメリカの代表団が20日の月曜日にパキスタン入りするとSNSに投稿。ただ予定が変わったのか、実際にはアメリカを発っていなかったようです。
複数のアメリカメディアは、代表団を率いるバンス副大統領が出発するのは、21日になると伝えています。21日は、2週間の停戦期限が終わる、とされてきた日ですが、トランプ大統領は20日、ブルームバーグ通信に対し、期限が切れるのは22日だと主張しました。
確かな情報がないなかで、パキスタンのイスラマバードの規制は日に日に強化されています。
停戦期限の1日延長。これは水面下の交渉が進んでいる、ということなのでしょうか。
慶應義塾大学 大学院 田中浩一郎教授
「全くそれを思わせるそぶりはないと私は見てる。あくまでもアメリカの都合で、トランプ大統領の都合で交渉団がイスラマバードにいる間ということでの1日延長だと見ている」
イラン側は20日の時点では、再協議の予定はないとしています。
バガイ報道官
「現時点、つまり今話している時点では次の協議の計画はない」
田中教授
「海上におけるイランの港湾への封鎖が解かれなければ話にならない。協議を行うための雰囲気づくりとしては最悪の状態だと言える」
トランプ大統領は19日、また“あの脅し”も投稿しています。
トランプ大統領のSNS
「我々は極めて公正で合理的な取引を提示している。受け入れなければイランのすべての発電所と橋を破壊するつもりだ。ミスター・ナイスガイはもう終わりだ」
小谷教授
「イランを屈服させることを考えていると思う。イランとしても黙っていないと思う。かなり事態が悪化する可能性が高い」
(2026年4月21日放送分より)
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