21日、参議院内閣委員会において、立憲民主党の杉尾秀哉議員が選択的夫婦別姓をめぐって厳しく追及した。
杉尾議員は旧姓の通称使用の法制化について「これまでの政府答弁では『通称使用は選択的夫婦別姓制度導入までの暫定的な措置だ』という答弁が繰り返し行われております。そして『政府が現行の夫婦同姓制度に代わりうる制度は、平成8年(1996年)の法制審答申で示された選択的夫婦別姓だけ』で『旧姓の通称使用についての法制度を政府方針とはしない』と答弁されておりますけれども、この政府見解は今でも維持されているのでしょうか?」と質問。
これに内閣府岡田恵子男女共同参画局長は「お尋ねの令和4年2月の答弁につきましては、平成8年の法制審議会の答申におきまして、夫婦同氏制度に代わる制度として、選択的夫婦別氏制度の導入が提言されたけれども、当該制度が導入されていない中で夫婦同氏制度のもと婚姻に伴う氏の変更による不便不利益を減らすため、旧氏の通称使用の取り組みが行われていることについての認識を示したものと考えております」と回答。
岡田男女共同参画局長はさらに「また、令和4年5月の政府参考人の答弁につきましては、同年2月の答弁の内容に加え、旧氏使用の法制化について検討していないという当時の状況を答弁したものと認識をしております。平成8年の法制審議会答申の効力は失われていないことについての政府の認識は現在も変わっておらず、また旧氏使用の拡大や周知に取り組むという方向性についても変わりはございませんけれども、旧氏使用の法制化についての方針という意味におきましては、現在政府において検討を行っていることから、令和4年の答弁当時と現在ではその方針は変わっているものと考えております」と述べた。
杉尾議員は「方針が変わっているんだったらいつどこでどういう検討をして方針を変えたんですか?」と追及。
岡田男女共同参画局長は「政府におきましては夫婦同氏制度下におきまして婚姻に伴う氏の変更による不便不利益を減らすため、旧氏の通称使用の拡大や周知に取り組んでまいりました。旧氏使用が社会のさまざまな場面において可能となるとともに多くの国民に受け入れられている中、こうした取り組みをさらに進めていくことは重要であると考えておりまして昨年10月の連立政権合意書に記載された内容を踏まえ、旧氏使用の法制化を含めた検討を行っているところでございます」と答えた。
杉尾議員は「連立政権合意書に書かれているからこの方針を変えたということでいいんですね? 内閣府の男女共同参画局の中でどういう議論があったんですか? 連立合意書だけではないはずです」とさらに聞いた。
岡田男女共同参画局長は「まず、連立合意書に書かれているということと、昨年10月21日の組閣時において、大臣に対してご指示がございました。また、11月の衆議院本会議におきまして総理からは、連立政権合意の記載を踏まえ、与党と連携しながら必要な検討を行う旨の答弁をなさっておいでであります。こうしたことから政府として検討を進めているという状況を踏まえまして、基本計画に記載したものでございます」と説明した。
杉尾議員は「政権が代わった、連立合意書に書かれている、だからこれまでの方針を180度変えたんですか? 男女共同参画局なんかいらないじゃないですか? いろんな会議開いて何の議論をしてるんですか? おかしいでしょ?」と語気を強めた。
岡田男女共同参画局長は「今回の計画におきましては、2つ記載しておりまして、まず、夫婦の氏につきましては、国民各層の意見や国会における議論の動向を注視しながら司法の判断も踏まえ、さらなる検討を進めるとしております。また、旧氏使用のさらなる拡大やその周知に取り組むということは第5次男女共同参画基本計画にも記載をしておりまして、今回の6次計画におきましては、旧氏の単記も可能とする法制化を含めた基盤整備の検討を含め旧氏使用のさらなる拡大やその周知に取り組むということで今まで行ってまいりましたものをさらに進めるということで今回計画に盛り込んだものでございます」と答えた。
杉尾議員は「旧姓の通称使用の拡大はこれまでの延長線上だけれども、旧姓の通称使用についての法制度を政府方針とはしないというふうに答弁されてそういう決定がされているのを、今法制化の作業をしているじゃないですか? 180度変わっている理由がまったく示されてないんです。そしてこの選択的夫婦別姓制度の議論というのはもう30年行われてきています。もう論点が十分に出尽くしている」と述べ、次に黄川田大臣に対して通称使用の法制化の法案提出の進捗について質問した。
(ABEMA NEWS)

