
岩手県大槌町で22日、大規模な山林火災が2カ所で発生しました。23日午前8時時点でも消火活動は続いていて、大槌町は20日に起きた三陸沖の地震で津波警報が出され、多くの人が避難したばかりです。
岩手・大槌町 消火活動再開
火災発生から一夜明け…。
地元住民
「生きた心地がしないです」
赤い炎の線がジグザグに伸びています。かなりの広範囲に火の手が上がっているのが確認できます。
メラメラと木々を焼き尽くしていく炎。立ち込める白い煙が流されていく様子や、炎が揺れている様子から、風が強く吹いていることが分かります。
風によって巻き上げられたのか、火柱が時折、大きくなる様子も。
火元から少し離れた所には、数台の消防車が。その周囲では、消防隊が照らしている明かりでしょうか、光が右に左にと動いています。
画面左下から、炎に向かって伸びているのは、消火活動による放水です。
時間の経過とともに、火の勢いは強まっていきました。
周囲に響き渡る、バチバチという音。
火の手は徐々に、ふもとの集落のほうへと近づいてきています。
消防団
「(Q.かなり火の回りは早い?)早いですね…早い。かなり早いね」
地元住民
「どんどん広がっていくし、どうしたらいいんだろう?と思いながら…」
岩手県は災害特別警戒本部を設置し、自衛隊に災害派遣を要請しました。
延焼…住宅にも接近
まるで溶岩が流れたように、真っ赤に染まる山肌。その周りから、真っ白な煙が立ち上ります。
火災の全容が見えるまで画面を広げると、見えてきたのが炎の道。山道に沿って燃えているのでしょうか。炎は曲がりくねりながら、山を横断するように燃え広がっています。
そして、海側には集落があります。火の手がすぐそばまで迫っているのは、東日本大震災の際に、観光船が民宿の上に乗り上げるなど、甚大な被害を受けた場所です。
山間にある駐車場には、多数の消防車が確認できます。集まった消防隊員や消防団。そのすぐそばの山からは、火の手が上がってます。
炎が夜空を赤く染めます。
「のり面から火」と通報
消防隊員
「全員集合。6分団全員集合で願います。吉里吉里の民家100メートル手前まで火が下がってきているそうですので、第6分団、そちらに出動願いますという指示が出ました」
火災現場の大槌町の吉里吉里から、北西におよそ10キロに位置する小鎚でも、住宅の背後から煙が立ち上っています。煙の奥を見ると、炎が確認できます。
上空からの映像では、火の手はかなり広がっているのが分かります。そばには消火活動にあたる消防隊の姿もあります。
避難する住民
「ずっと奥の家が…」
「(Q.燃えて?で、逃げてくださいと指示が?)はい。家入れないと言うから」
「火の粉が飛んできて…びっくりしました」
22日午後2時ごろ、小鎚で撮影された火災発生直後の映像。奥は赤く燃えていて、その辺りから黒煙が空まで上っていく様子が見えます。
撮影者
「(畑で)下向いて作業してたので、顔上げて見たら前の山が煙出ていて。これ山火事なんじゃないかなって思ったら、近くの農家さんが走ってきて『あっちの山燃えてるぞ』って…」
消防によると、22日午後2時前、大槌町小鎚で「のり面から火が出ている」という通報がありました。畑で作業していた男性は、火の拡大を危惧していたといいます。
撮影者
「火も見えるようになってきて、気づいたら頭の上に燃えたカスが落ちてくるようになって、これ危ないなと思って…」
さらに発生当時、風が強く吹いていたと話します。
撮影者
「乾燥もしてたし風も強くて、土ぼこりが舞って(強風で)動けないって感じになるくらい」
無事避難できましたが、畑の野菜や会社の状況がいまだ確認できていないといいます。
撮影者
「(畑の近くに)事務所というか拠点があるんですけど、そこにもし火の手が来てしまうと大損害どころではないというか…。朝になったら急いで見に行くしかないかな…」
一方の吉里吉里では、22日午後4時半ごろに「山が燃えている」という通報がありました。
吉里吉里の火災場所には、民放やNHKが共同で運営する中継局の建物があり、火の手が迫っています。町内のテレビやラジオの電波に影響が出る恐れもあります。
今のところ、小鎚、吉里吉里と、それぞれ火災の原因は分かっていません。
しかし出火当時、大槌町には強風注意報と乾燥注意報が発表されていました。
900世帯1884人に避難指示
22日午後9時時点の焼失面積は、小鎚で9ヘクタール、吉里吉里で100ヘクタールとなっています。
人的被害はまだ確認されておらず、電気、ガス、水道のインフラにも影響は出ていないといいます。
大槌町は延焼拡大の恐れがあるとして、900世帯、1884人に避難指示を出しました。
町内の3カ所に避難所が設置され、次々と住民がやってきます。高齢の人も多く、車いすに座っている人もいます。
避難してきた住民
「真っ白くなっちゃったの。地域が真っ白くなって、煙で」
「戸を開けてみたらガスかなと思ったの。ガスじゃなく煙の臭いだったの、昼間から」
その避難所からも、メラメラと燃えている様子が確認できます。また、別の避難所でも…。
避難してきた住民
「警察の方が、火が飛んで来るから避難しろって言われて。そうしたら、どんどん火がついて」
「(Q.大きくなって)(火が)大きくなって燃えてったの」
避難した人
「災害が多くて、水の次は火になって大変ですよね」
大槌町では20日の地震で震度4を観測。津波警報が出され、多くの住民が避難したばかりでした。
消防隊
「ご覧の通り、風によって東側に延焼が拡大しております。この先に民家などありますので、そちらの消防団は全勢力を集結している状態です」
そして一夜明け、まだ山には火の手が確認できます。
早朝からヘリが飛び、何度も上空からの放水活動が行われています。
地元住民
「全然寝られなかったです。早く消えてほしいですね」
(2026年4月23日放送分より)
この記事の画像一覧
