
このゴールデンウィークも気がかりなのが、各地で出没が相次ぐクマです。山菜採りや渓流釣りなど山のレジャーも本格的なシーズンを迎える中、どうすればクマとの遭遇を防げるのか…最新の研究を取材しました。(5月2日OA「サタデーステーション」)
世界遺産の村を守る“音のバリア”
世界遺産・白川郷は外国人観光客もたくさん訪れていました。
富山から来た観光客
「最初来るかいからどうしようと迷ったんですけど、(子どもが)来たいというからクマ鈴つけてきました」
白川郷は去年、スペイン人の観光客がクマに襲われてケガをする事故が起きたこともあり、今年は対策を強化しています。
先端には黒いスピーカーが取り付けられている装置を道路わきに設置してクマが嫌がる高周波の音を発することで人里に近づかないようにするものです。同様の仕組みの装置をヒグマに使用した映像では、クマが逃げていきます。白川村では、村内5カ所に10基設置したということです。
岡山理科大学 辻維周 特担教授
「高周波で音のバリアを作って、近寄らせないというのがこの機械の狙いです」
相次ぐクマ出没 行動範囲拡大か
今週もクマの出没は各地で相次いでいます。
水曜に秋田市内で撮影されたクマは港の岸壁に現れました。体長およそ1メートルのクマで、他の釣り客もいる中、クーラーボックス付近をうろついた後、斜面を登って消えていきました。
秋田県内では、おとといも道の駅のすぐ近くの道路を横切るクマの姿が、撮影されました。海岸沿いにまで目撃が相次ぐ事態となっています。
最前線はフル稼働“巨大クマ”目撃も
クマ対策の最前線はゴールデンウィーク中でもフル稼働。秋田・能代市の猟友会は17人態勢で警戒にあたっていました。
能代二ツ井猟友会 斎藤正美支部長
「これくらいになることはめったにないんだ」
先週、番組が同行取材した後にも、大きなクマを目撃したといいます。
能代二ツ井猟友会 斎藤正美支部長
「クマ2度見てるんだ2度も」
2日も、まだ雪の残る道を、倒木を切り分けて進んでいきました。双眼鏡でブナの木に残るクマの痕跡などを探していきます。
山菜採り最盛期へ クマ襲撃に備えは
山のレジャーも本格化。サタデーステーションは警戒感が高まる2つの現場を取材しました。
これから最盛期となるのが山菜採り。話をきいたのは山菜ツアーの佐藤さんです。
山菜採りツアーを主催 梅内山菜倶楽部 佐藤信夫さん
「山に入る時には笛を吹くなど安全に配慮します」
山に入らずに採れるものを見せてもらいました。このあたりは、タラノメやワラビが採れる場所だといい、もう少し経つと、ワラビが旬を迎えるそうです。
山菜採りツアーを主催 梅内山菜倶楽部 佐藤信夫さん
「初物たべれば長生するということで、年とっても春になると山に行きたくなる」
今が旬のコゴミという山菜は、山の奥に入らないと取れないため、クマとの遭遇の可能性が高まるといいます。
山菜採りツアーを主催 梅内山菜倶楽部 佐藤信夫さん
「一番の問題は安全でないとせっかく美味しいものもたべられなくなっちゃうから、危険を予知してやったらみなさんで楽しくやれるかなと」
このツアーでは、もしものために長い棒を携行するなどしてクマと遭遇したときのための装備で臨んでいます。
「川の水からDNA」クマとの遭遇回避に最新研究も
警戒が高まるのは川釣りでも。川沿いは、クマの移動の動線にあたることもあって、より注意が求められます。
釣り人
「(釣っているのは)サクラマスです。秋田はやっぱり日本の中でも一番クマの目撃情報が多いっていうんで、警戒してます。普段渓流でも使っている熊よけの道具は持ってきています」
専門家によると、クマはこれから繁殖期にむけて、エサを求めて行動範囲を広げるといいます。
こうした中、課題となるクマとの「遭遇回避」。番組が取材したのは、DNA分析を活用する取り組みです。
フィッシュパス 中谷 優基さん
「このボトルに1リットルの水を入れるだけです」
川の水に含まれる動物のフンや体毛などからDNAを採取・分析することで、動物の生息状況がわかるといいます。
フィッシュパス 西村成弘 代表取締役
「いろんなところでサンプリングしていって、いる、いないかのデータが集まると おそらくこの地域にも生息しているだろうという予測が立つようなる」
その検出された場所を地図に落とし込むことで、クマとの「遭遇回避」などに役立てていきます。
フィッシュパス 西村成弘 代表取締役
「自治体とかその地域で生業をやっている業者さんとかが、事前に対策とか予防ができるといったところの 技術に展開できると考えています」
