
ヒットの形が多様化しています。デビューイベントにファン2500人を集めた新人グループ、そして結成14年目で初めてMステ出演をつかんだグループ、注目の2組を取材。さらに、彼らを支える推し活も調査しました。
【画像】「見間違いかな?」一夜にして100万回再生超えを見た時、Juice=Juiceの反応は…
デビュー前から50超イベント 「モナキ」が仕掛けた戦略
熱狂の中心にいたのは、今月デビューしたばかりの4人組「モナキ」です。4月8日に行われたデビューイベントは4階までぎっしりで、集まったのはなんと2500人でした。デビュー日なのに、なぜ、これだけの人を集めたのでしょうか。
実は、この2カ月半も前の1月からイベントを行い、デビューまで積み重ねたイベント数は50を超えていました。その仕掛け人が、純烈リーダーの酒井一圭さん(50)です。
山本雪乃アナウンサー
「デビュー前までのイベント数がもう50超えていて」
純烈 酒井一圭さん
「最初のキャンペーンは、当然ファンがいないわけで、駅でビラ配りして、『キャンペーンがあるのでぜひ見てください!』と声をかけて。誰よりも練習した、鍛えた。例えば部活とか、ここまでやったんだから負けてたまるかよ、諦めないっていうかね、そういうのを養ってもらいたかった」
イベント撮影をOKにすると、ファンたちの動画投稿が徐々に拡散しました。それと同時に、モナキ側からも、連日SNS投稿を続けました。すると、若い世代のアーティストたちがこぞってカバーダンスを投稿し、SNS総再生回数はなんと8億を突破しました。これに対し、モナキもカバーしてくれたアーティストの楽曲を練習し、お返しダンスを投稿していました。
モナキ ケンケンさん(29)
「若い女性のスタッフさんがいるんですけど、『スピード感が大事だからやってください!』って。僕たちも『わかりました!』って」
モナキ じんさん(39)
「ささやかな御礼として踊らせていただいたんですけど、あまりにも下手すぎて」
ケンケンさん
「SNSのコメント上とかでも、『モナキの仕返しダンスが来た』って」
モナキ サカイJr.さん(37)
「お返しだったんだけどね」
こうした戦略が当たり、若い世代の客が一気に急増しました。一部のイベントは安全を考えて中止になるほどでした。若い世代を狙った戦略は他にもあります。
酒井さん
「『知らんけど』っていう関西特有のスカす技」
愛してると連呼して、最後にスカすこの歌詞の狙いは何なのでしょうか。
酒井さん
「上司に『あれやっておいて!』と言われて『はい、わかりました、知らんけど』っていう、それがめちゃ大事、この時代。特に若い子はどーんと真面目な子ほど食らうじゃないですか。かわしちゃえ、かわしちゃえっていうか。自分の子ども4人にも小遣い制で意見を聞いている。一緒に歌詞作っている」
20歳の次女のアイディアが反映された歌詞もあるといいます。それがこちら。
ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど/モナキ
「ひとりが好き 楽やもん でもホンマは淋しくて 愛し方もわからずに 夜を彷徨う」
2年前に行われたオーディションをきっかけに結成したモナキ。その由来は「名もなき者たち」から「モナキ」です。メンバーは、純烈の多くと同じ戦隊ヒーロー出身のじんさん・ケンケンさんの2人と、会社員出身のサカイJr.さん・おヨネさん(28)の2人です。
サカイJr.さん
「鉄道会社と不動産会社で働いていました。皆様が使っていただけているような駅の新築だったり、中身のリニューアル工事だったりというのはやっておりました」
山本アナ
「すごい資格を持っていて」
サカイJr.さん
「1級建築士」
純烈メンバーと同じ既婚者で、このチャンスをつかみ取りました。一方、おヨネさん、最年少の28歳です。
モナキ おヨネさん
「オーディションを受ける前は工場でトラブルを直すお仕事をしていました」
じんさん
「直せた?トラブル」
おヨネさん
「こんな感じで大丈夫かな?あっ、これで大丈夫かな?という感じで」
モナキ インタビュー完全版
純烈・酒井一圭 インタビュー完全版
人生100年時代 推し活の充実感&ファンの支えが市場を動かす
駆け付けたファンたちは、推し活の魅力を語ります。
山本アナ
「推し活は生活の中でどんなもの?」
60代ファン
「人生そのもの。先が短いですので、ここで楽しまなきゃと思って」
山本アナ
「応援することで元気になる?」
60代ファン
「もちろん、そうです。純烈病院ですし、モナキさんもクリニックだと思って」
20代ファン
「心の支えで、つらい時とか待受け画面を見てすごく元気をもらっています」
山本アナ
「推し活の課金額は月々どのぐらいですか?」
10代ファン
「月10万円とかです。ライブ代が一番高いです。あとはCDとかグッズをたくさん買います。交通費も色々な所に遠征するので、お金がかかります」
40代ファン
「(推し活の月間課金額は)月3~4万円くらいですかね」
山本アナ
「物価も高い中で、推し活にお金を使うというのは?」
40代ファン
「それで元気がもらえて、自分も頑張れるので、やっぱりこれは必要経費かなっていう感じで、絞り出しています」
山本アナ
「ファンの鑑じゃないですか」
日本の推し活人口は約2600万人で、その市場規模は約3.8兆円です。1年の消費額を見ると、50代が11万円超えと消費を牽引(けんいん)していることが分かります。
そんな推し活が盛り上がっている会社を訪ねました。彼らが推しているのは、モーニング娘。らが所属するハロー!プロジェクトです。
LINEヤフーには、なんと会社公認の「ハロプロ同好会」があります。この日はLINE MUSICのプレイリストを検討していました。オンラインでの参加メンバーもいました。顧問はなんと、PayPay立ち上げやヤフーとLINEの統合を牽引した川邊健太郎会長(51)です。ここ2年で急激にハロプロにハマったといいます。
川邊会長
「私も51歳の仕事ばかりしてきたサラリーマンであり、経営者ですけれども、推し活以前のことをあまり思い出せなくなっているんですよね。それぐらい推し活の充実度はすごい。クオリティーオブライフ(生活の質)が確実に上がりますよね。日々楽しい。来週に何があるからそこまで仕事頑張ろう、きょう早く仕事を終わらせてライブに行こうみたいな感じで、すべてが合理的な動きになる。仕事に良い影響が出る。40代、50代の方々、まだまだ人生100年時代で長いので、今からでも全く遅くないですから、もっともっと楽しい人生100年時代が訪れると思うので、今すぐ推し活を始められることをお勧めしたいと思います」
半年で247本投稿 ハロプロ発“バズ曲”の育て方
そんなハロプロから、SNS再生5億回突破の大バズり曲が誕生しました。Juice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」という楽曲です。3月には、ミュージックステーションにも結成14年目で初出演しました。さらに、春のセンバツ甲子園を制した大阪桐蔭高校が、吹奏楽部のスタンドで演奏する応援曲に抜擢するほど。しかし、この大バズりは、発売から約半年かかってたどり着いた景色です。TikTokで積み重ねた投稿は、約半年間で247本に上りました。
Juice=Juice 井上玲音さん(24)
「メンバーの衣装違いとかでたくさん撮ったりもしたし、1サビを使ったり0サビを使ったり、結構種類別で撮っている。習慣になってきていたのかなと思います」
そのきっかけとなったのが、発売10日後に投稿したリレーダンス動画です。一夜にして、100万回再生を超えました。
Juice=Juice 遠藤彩加里さん(18)
「見間違いかな?」
井上さん
「分かる」
遠藤さん
「なんかちょっと数字が桁違い。お母さんも『え?合ってる?本当に?』こっちとこっちで見比べて、『合ってるよ!』みたいな」
これを受け、通常シングルのPR期間は発売後2週間ほどで終わることが多いのですが、そこから今日に至る半年以上、投稿を繰り返しました。すると、他のアーティストや若い世代の人たちがこぞってカバーダンスを投稿し、どんどん拡散されていったのです。
勢いが加速すると、異例のキャンペーンを打ちます。通常は発売前に行うことが多い発売ライブイベントを、発売から4カ月後に追加開催しました。それがこの大盛況です。PR期間が長くなることで、パフォーマンスも進化しました。それは見せ場の一つであるサビ前の脚上げです。
井上さん
「もともとそんなに脚を高く上げる振り付けではなかったんですよ。それが『脚上げが高いのすごい』ってなってきて。打点を11人全員合わせた方が良い、みたいな感じになって、そしたらすごく高くなってしまって。それもきれいに見せたいっていうこだわりが出てきて。軸足と上げている脚、どっちも伸ばしてたいよね、みたいな」
クラシックバレエ経験者の遠藤さんは、当初からかなり脚が上がっていました。一方の井上さんは、去年の高さよりも、今はさらに上がっています。
遠藤さん
「11人いるからこその相乗効果で、どんどん色々な人が抜かし抜かされ、みたいな。井上さんの動画を見た時に一番焦りました。やばい!と思って。久々にTikTokを見たら、バレリーナかのように上がっていて。めちゃ上がっている!と思って、ストレッチ始めました」
Juice=Juice インタビュー完全版
(2026年4月30日放送分より)
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