12日、参議院外交防衛委員会において、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が自衛隊員の残業問題に言及した。榛葉幹事長は、自衛官が直面している過酷な勤務実態を浮き彫りにし、現場の負担を放置してきた政治の責任を厳しく問うた。
【映像】榛葉氏「1日14時間勤務」自衛官の残業に言及した瞬間(実際の様子)
榛葉幹事長はまず、昨年8月に発生したF-2戦闘機の墜落事故を取り上げ、「このような事故が起きたのは大変遺憾ですし、3年7カ月の間、適切な整備が行われなかった事実はやっぱり重いです。ただ、この現場の自衛官をただ責めるだけで本当にいいのかと。こういう状況を作っている政治の責任、政務三役の責任、野党を含めた我々政治の責任が私はすごく重いと思うんですよ。相当厳しい状況、今、特に現場が強いられてます」と述べた。
論戦の焦点となったのは、自衛官の「超過勤務(残業)」の実態把握とそれに対する処遇だ。防衛省の廣瀬人事教育局長は、全自衛官の超過勤務時間を網羅的には把握していないことを認めつつ、現在実施中の勤務実態調査では、幹部自衛官は曹士に比べて超過勤務が長くなる傾向が確認されていると答弁した。
この答弁を受け、榛葉幹事長は「今重大な答弁でしたよ。詳細を把握してない。そうです。自衛官は残業という感覚がないので超過勤務ないんですね。なので、今まで実態調査してなかった。調査しなきゃダメだと思いますね」と指摘。自衛官には個別の残業代が支給されない代わりに、超過勤務手当相当額(俸給の約10%)が「調整率」としてあらかじめ俸給に含まれており、これが時間換算で月約21.5時間分に相当するが、榛葉幹事長の独自計算で実態は「24時間」を超え、さらに長いとも言われていると伝えた。
榛葉幹事長は、特に過酷な勤務が続く部署の実態について、「中には、1日12時間、14時間に及ぶ勤務が常態している部署はたくさんあると報告を受けてます」と明かした。また、現場の不人気ぶりについても触れ、「防大の学生に聞きますと、メンテナンスオフィサー(整備幹部)や司令部はもうめちゃくちゃ人気がないと言うんですよ。行きたくないと」と述べ、部品不足による「共食い整備」や膨大なデータ記録作業が現場に過度な負担を強いている現状を可視化するよう求めた。その上で、10%の調整率に留まらず、超過分を「残業代」として支払うべきではないかと迫った。
これに対し、小泉進次郎防衛大臣は「思いは全く共感をする」と応じ、任務に見合う待遇を用意する意欲を示した。最後に榛葉幹事長は、過酷な勤務による精神疾患や離職の防止を強く訴え、「(自衛官は)ことに臨んでは危険を顧みず、身をもって任務の遂行に努め、もって国民の負託に応えることを誓うと。つまりは、命をかけてこの国を守ってくれてるんです。自衛官というのは上官に逆らえないので、『なんとかしてくれ』と弱音はけないんですね。だから、我々ですね、シビル(民間)と政治がしっかりと現場の自衛官を守っていく、そのことをぜひ(小泉)大臣、先頭に立ってやっていただくことを要望して、質問終わりたいと思います」と結んだ。
(ABEMA NEWS)

