施設内にイヌやネコが…ペットと入所できる高齢者施設 多くで“禁止”も導入の理由は

施設内にイヌやネコが…ペットと入所できる高齢者施設 多くで“禁止”も導入の理由は
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 超高齢社会を迎える中、多くの高齢者施設で“禁止されている”ことをあえて導入した施設を取材した。一体、どんな所なのだろうか?

【画像】保護ネコも 施設で暮らしているペット

施設内にイヌやネコが…

ペットと入所可能な高齢者施設
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 神奈川県横須賀市にある「特別養護老人ホーム さくらの里 山科」。日常生活でほぼ全面的な介護が必要となる「要介護3」以上の認定を受けた人たちが入所している。

 入所者たちを癒やす存在が…施設内になんとワンちゃんが!ネコちゃんも!実はこの施設、入所者がペットと一緒に暮らすことができるのだ。

 全国でも珍しい試みを始めた理由とは?

入所者40人が13匹のペットとともに生活
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 この高齢者施設には、入所者40人が13匹のペットとともに生活している。

 ネコにメロメロな澤田冨與子さん(81)。当時飼っていたネコの「祐介」と離れ離れになるのが嫌で、入所を拒んでいた。

ネコの「祐介」
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 そこで、家族はペットと暮らせる施設はないかと懸命に探し、ここにたどり着いた。その時のことを聞いた。

澤田冨與子さん(81)
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「半ば強引に連れてこられて、祐介がそこの洗面台の所で、手でちょいちょいとやって、水を飲んでいるんですよ。びっくりした。ネコがすめる施設なの!?誰に感謝していいか分からない」

保護ネコ「ゆりっこ」
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 「祐介」は入所後、高齢のため旅立ったが、今はおととしホームが保護したネコ「ゆりっこ」と幸せに過ごしている。

「高齢になった時こそ…」

施設長の若山三千彦さん
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 「ペットと施設で一緒に暮らしたい」そんな入所者たちの願いをかなえたのが、施設長の若山三千彦さん。そこには、こんな思いがあった。

「うちの法人の在宅介護サービスを使っていた人がペットを飼っていて、ある老人ホームに入ったんですね。ペットを連れていけなくて、泣く泣く愛犬を保健所に連れて行ったそうなんです」

飼い主からのイヌ・ネコ引き取り理由
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 東京都の調査によれば、動物愛護センターがペットを引き取る理由として「高齢者が施設に入る」ことや「飼い主が病気や先に亡くなる」ことが多いという。

「うちのスタッフが高齢者をそういう最期に追い込むのが、今の福祉なんですか?と言ってきたのです。それでペットと一緒に入れる老人ホームが必要だなと」

世話にかかる実費のみ負担
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 ペットが生活するのは2階部分のみで、別の階の入所者も触れ合うことができる。

 世話にかかる実費の負担はあるが、入所費用はペットを連れていない人と変わらない。さらに…。

「ペットと一緒に動くことによって体力がつく。体の動きが回復する。そういった人たちを多々見てきています。高齢になった時こそ、ペットと一緒にいたいんですよ、本来」

6割超がペットと入りたい

 ペットと一緒に入ることができる高齢者施設に、入所を希望する人は多いようだ。

6割超がペットと入りたい
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 大手老人ホーム検索サイト「LIFULL 介護」が今年1月、50代以上でペットを飼育している人を対象に行った意識調査では、老人ホームを選ぶにあたって「ペットと入れる」ことを重視すると答えた人が6割を超えていた。

 しかし、今年1月時点で「ペットと入れる老人ホーム」の割合は、全体のおよそ9%にとどまっているという。

課題があり踏み切れない施設も
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 9%にとどまっている理由について、「LIFULL 介護」編集長の小菅秀樹さんは「施設側の事情として、共同生活のため他の入所者への配慮や衛生面や騒音の問題、かみつきリスクなどの安全対策、また慢性的な人材不足の中でペットのケアの担保などが課題にあり、踏み切れない施設があるのが現状では」と指摘している。

動物の幸せも…

 今回取材した「さくらの里 山科」では、人だけでなく動物も幸せな施設を目指している。

飼い主が先に亡くなった場合は?
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 飼い主が亡くなった場合、一緒に暮らしていたイヌ・ネコについて施設側は、施設での終生飼育か遺族が引き取るか提案するそうだが、多くの遺族からは飼い主と最期まで一緒に過ごした施設で暮らす方が幸せだろうということで、施設に託される場合が多く、その際はペットフードや消耗品などの実費負担をしてもらうそうだ。

今後について
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 今回取材した「さくらの里 山科」施設長の若山さんは「他の施設から問い合わせや見学の依頼にも対応し、将来的に施設が増えることで、施設間の職員の連携を考えている」「高齢になってもペットを飼い、介護が必要になったら一緒に施設に入る。それが当たり前の社会になってほしい」と話している。

(2026年5月21日放送分より)

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