
「足りているはずが届いていない」と高市総理が話す「ナフサ」について、実際にナフサは足りているのか、足りていないのか、徹底取材しました。
【画像】製造会社「シンナーがなぜなくなるのかという感覚もある」
ナフサ足りてる?足りていない?
あの白黒パッケージのポテトチップスが、ついに出荷開始です。そこには「石油原料節約」の文字が…。
背景にあるのが、塗料などの原料となるナフサの供給不安です。
中東情勢が悪化して以降、初めてホルムズ海峡を通過した大型原油タンカー「出光丸」が伊勢湾へ戻ってきました。
運ばれてきた海外からの原油は、石油化学メーカーの工場へ。そこでナフサが精製されます。そして、ナフサは塗料メーカーなどで加工され卸売業者を経て、街の塗装業者に届きます。しかし…。
高市早苗総理大臣
「さまざまな現場で目詰まりが起きている。手元に足りているはずのナフサが届いていない」
どこで目詰まり?
では、どこで目詰まりが起きているのでしょうか?流通の流れを探っていきます。
埼玉県で住宅の塗装を手掛ける鷹野隼人さん。頭を悩ませているのが…。
「(Q.ナフサ不足の影響?)塗料を塗る時。薄めるシンナーが今、入ってきてなくて。シンナーは2カ月くらい、まともに一斗缶でとれない。全然話にならない」
材料が入ってこなければ、次の現場にも入れません。
「(Q.(この現場が)終わったあとの仕事は)できないので、ずっと休みにしている。材料がとれない状況が続くと、廃業や倒産が増えるかなと」
新築の住宅だけでなく、リフォームや修繕にも影響が出かねません。
1つ上の卸売業者は、どうみているのでしょうか?
トハン 営業部 名倉佑亮さん
「目詰まりどころの騒ぎじゃない。普段100缶ぐらい在庫があるが、今現状ゼロ」
中東情勢の悪化を受け、3月末ごろから塗装業者などによる発注が急増したといいます。
名倉さん
「客も『なくなる前に買い込みたい』っていう、そういうのも客の中で結構出回ってまして。いつもは出ない商品も買い込み需要で多く受注を受けていて」
製造メーカーに注文しても…。
名倉さん
「通常は翌日・当日出荷してくれるメーカーも、納期が出てこないので納期連絡が来なくなっている。客も『いつ入ってくるんだ』と質問の電話が殺到」
製造会社を境に認識の違い
一方で、製造会社を取材すると認識は違ったものでした。
「既存の取引先には、100%ではないが供給できている。正直、シンナーがなぜなくなるのかという感覚もある」
なぜ、製造会社を境にここまで認識が違うのでしょうか?
専門家は2つの理由があると分析します。1つ目が…。
石油化学コンサルタント
柳本浩希さん
「すごく大規模なハウスメーカーに聞いたが、どこの会社も工期が遅延になっていない、資材は全部入っているっていうんですよ。卸小売りに販売できる量も後ろにいる塗装会社が大きい、小さいのかってところによってかなり変わってきちゃう。加工会社もまんべんなく売っているつもりでも、どこかの会社に在庫がたまっている現象が結構発生しているのでは」
つまり、在庫を確保できていたとしても、流通の途中で偏りが生まれ、目詰まりが起きている可能性があるというのです。
そして、もう一つの理由が製造会社のナフサ仕入れ価格の急騰です。
「1~3月に対して、4~6月のナフサ価格というのはほぼ2倍」
一方で、卸売会社や塗装業者にはまだ十分に価格転嫁ができていないため、製造会社が出荷を渋る動きがあるといいます。
「特定の石油化学製品に対しては、転売、出し惜しみ。買占めも政府が介入できるようになるようにすることが今後の見通し」
(2026年5月25日放送分より)
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