27日、日本航空(JAL)は会見を開き、客室乗務員の勤務前の過度な飲酒により、航空便に遅延が発生した事案の詳細について説明した。
5月23日の広島発・羽田行きの日本航空252便において、乗務予定だった客室乗務員から事前にアルコールが検知されたため乗務から外し、交代要員の確保に時間を要したことで42分の遅延が発生した。その後の調査で、当該客室乗務員と、体調不良を訴えホテルに留まっていた別の客室乗務員の計2名(ともに女性)が、前日に運航規定に抵触する飲酒を行っていたことが判明した。
JALは昨年8月にも機長が乗務前に飲酒をしてハワイ発の3便が遅れた問題を受け、各種取り組みを進めてきた最中だった。安全統括管理者である中川由起夫常務は「今回また乗務員によるこのような飲酒に関わる事案を起こしてしまった」と謝罪し、対策が十分に機能していなかったことについて「私自身、非常に重い責任を感じている」と述べた。
飲酒が確認されたチーフパーサー(乗務員A)は社歴34年目で、昨年10月にチーフ(先任客室乗務員)に昇格したばかりだった。前日の飲酒量は、ビール300ミリリットルを2杯、白ワイン125ミリリットルを2杯であり、運航規定の制限を超えた状態だった。もう1人の乗務員Bの飲酒量は調査中だが、両名とも過去に同様の社内規定逸脱の事案は起こしていないという。
チーフパーサーが事前にアルコールについて報告しなかった経緯や理由も明かされた。チーフパーサーは当日午前5時45分の出社前検査で数値を検知したものの、会社へ報告しなかった。本人の聞き取りでは「動揺してしまった」とされているが、会社側は「0.00%を出すために時間稼ぎをしたのではないか」と判断している。
その後、ホテルのロビーで同僚の客室乗務員4名から、事前検査をしていないことを指摘されたが、チーフパーサーは未実施のままバスに乗り込んだ。JALのシステムでは、乗務員全員の事前検査がクリアにならなければ次の本検査(乗務前検査)に進めない仕組みになっている。そのため、空港に到着してからも危機感を持った同僚らから「チーフ、早くしてください」と繰り返し検査を促されていた。
同僚たちが最初の段階で、バスに乗せないといったより強い行動にまで結びつけられなかった理由について、中野淳子客室本部長は、便の責任者であるチーフに対してそれ以上言うことができなかったためとし、「権威勾配と言われてもしょうがない状況がやはりあったのだと会社は思っている」と説明。会社は当該乗務員らに対して今後、厳正に対処していく方針を示している。
(ABEMA NEWS)

