
北海道旭川市でおととし、17歳の女子高校生を橋から転落させ、殺害した罪などに問われている、内田梨瑚被告の裁判です。29日に初めての被告人質問が行われ、内田被告は「高校生を橋の欄干において車に戻った。その後、キャーという声が聞こえた」などと主張しました。
【画像】「落ちたか分からない」食い違う説明…旭川女子高校生殺害 初の被告人質問

冒頭、大きな声であいさつした内田梨瑚被告。殺人などの罪に問われる中、法廷で自ら事件の詳細を語るのは、これが初めてです。29日の被告人質問は弁護側のみ行われました。質問は事件の発端、被害者が内田被告の写真をSNSに無断で投稿したところから始まりました。
弁護側
「話を聞いて、どう感じましたか」
内田被告
「その写真を使っている人は私のことを知っている人なのかどうなのかと、何が目的なんだろうって思いました」
弁護側
「どうして使ったのか聞いた」
内田被告
「『いい写真だったので』と」

弁護側
「あなたは」
内田被告
「『いい写真だったからって使っていいの』と」

女子高校生が監禁、暴行、全裸にされ、旭川市の神居大橋から転落し、死亡した事件の裁判。内田被告は高校生を橋の欄干に座らせたことを認め、その時の心境をこう説明しました。

内田被告
「怖がらせれば、自分が悪かったと思ってくれると思った」
弁護側
「『死ね』や『落ちろ』と相当言ったのは事実」
内田被告
「20回ぐらいは言いました。死にたいと言っているのが、被害者の本心かどうか確かめるために何回も言った。『どうすんの』『早くして』『死ぬなら死ね』何回も私が言った」

また、高校生は橋から落ちないように「ロープに脚を絡めるなどして耐えていた」とも話しました。
殺人罪などを否認している内田被告。高校生が落ちたところは見ていない、共犯の女に「もう行きましょう」と言われて車に戻ったと主張しました。

内田被告
「うちら帰るからと言って、その場から離れて車に戻りました。走りました。神居古潭が心霊スポットで怖かったからです。キャーという声と、その後に『ダン』という音が聞こえました」
弁護側
「立ち去って、どのくらいで聞こえた」
内田被告
「5、6秒くらいだったと思います」

携帯と、一度は被害者から手渡されたお金をその場に置いてきたとも。これと大きく食い違う証言をしているのが、27日の公判で証言台に立った共犯の女です。内田被告の言い分は「全部嘘」だとした上で…。

共犯の女(当時19歳)
「梨瑚さんは被害者の子の肩甲骨の辺りを両手のひらで押しました」
検察側
「被害者はどうなりましたか」
共犯の女(当時19歳)
「私の目の前から一瞬で消えました。キャーという高い叫び声が聞こえました。バンという何かにぶつかったような図太い音がしました」
全く異なる結末。ここで一度、整理します。

まずは共犯の女の証言。女子高校生は欄干の外側に立たされ、腕を左右に広げて体を支えていました。その際、被告らは「死ね」などと言う言葉を何度も浴びせた上で、最後は内田被告が両手で押し、橋から落下させたとしています。

一方、内田被告。高校生を橋の欄干の外側に立たせた状態で、そのまま立ち去ると、後ろからキャーという声とダンという音が聞こえたと説明しました。
その後、駐車場で高校生が戻ってくるのを10分ほど待ったといいます。理由を聞かれると。
内田被告
「『キャー』と聞こえた後に聞こえた音が、川に落ちたのか石が落ちたのか分からなかったので」

弁護側
「悪いことをしたという気持ちは」
内田被告
「ありました」
弁護側
「どんな気持ちで過ごしていた」
内田被告
「この先どうなるのだろうと思っていました」
閉廷すると傍聴席に向かって一礼。退廷の際、もう一度頭を下げました。内田被告の被告人質問は来月3日と4日にかけて、検察や裁判所側からも行われる予定です。
