25日の参議院厚生労働委員会において、日本維新の会の猪瀬直樹議員が、夜間や休日の救急外来に緊急性の低い軽症患者が押し寄せる「コンビニ受診」の抑制対策をめぐり政府の姿勢をただした。逼迫する救急現場の対策として国による一律の定額負担義務化を迫る猪瀬議員に対し、慎重な姿勢を示す上野賢一郎厚生労働大臣の答弁を猪瀬議員が「生ぬるい」と切り捨て、痛烈なダメ出しを浴びせる一幕があった。
猪瀬議員は、安易な医療機関の利用が長年問題になっているとした上で、2022年に特定の大病院で紹介状なしの初診患者から最低7700円(選定療養費)を徴収するようになって以降、紹介状なしの患者割合が43%から35%に減少したデータを提示。取り組みの経緯と評価について確認を求めた。
厚生労働省の間隆一郎保険局長は、外来機能の明確化を推進する観点から大病院での原則負担を求めていると説明。2016年に対象を特定機能病院と500床以上の地域医療支援病院として以降、対象を順次拡大し、2022年には200床以上の紹介受診重点医療機関の追加と初診の場合、特別料金の7000円以上への引き上げを行った経緯を挙げ、大病院における紹介状なしの患者割合が減少するなど「一定の効果として表れている」との認識を示した。
猪瀬議員は、定額負担に受診抑制効果があることが分かったと評価し、「やればできる」と強調。その上で、コンビニ受診が特に問題となる救急外来の分野において、今回の診療報酬改定で「救急外来医学管理料」や「院内トリアージ実施体制加算」を新設した趣旨を説明するよう求めた。
間保険局長は、救急出動件数や搬送人数が増加し、119番通報を受けてから医師に引き継ぐまでの時間も伸びるなど厳しい環境にあると言及。夜間や休日を含めた救急外来の応需体制を確保する観点から、体制を整備した上で実際に患者を受け入れた場合の評価としてこれらを新設したと答弁した。
これを受け猪瀬議員は、不足する医療従事者の中で治療の優先順位を決定することは重要であり、軽症の患者の治療は後回しにすべきだと同意。平日に休めないなどの理由で夜間や休日に受診するモラルハザードは許すべきではないと主張した。さらに、軽症患者が夜間救急を受診した際に通常の深夜診療費に加えて選定療養費5000円を徴収している自治体の取り組みを紹介し、全国に広げるべきだと提案。上野大臣に対し、軽症患者が夜間救急当番医を受診した場合の選定療養費の徴収を法定化してはどうかと迫った。
上野大臣は、時間外診察に関する選定療養の徴収について「地域の実情を踏まえて各医療機関において判断をしていただくことが重要」と説明。その上で「現時点で直ちに国としての一律のルールとして義務化するということは考えていない」と答弁し、課題を有する医療機関への仕組みの周知に留める方針を示した。
この答弁に対し猪瀬議員は、「今の答弁生ぬるいんだよね。それじゃダメだよ」と一喝。住民からの苦情を恐れて導入できない医療機関があるため国が義務化すべきだとして、特定の大病院で紹介状のない患者への徴収が義務化されているのと同様に、特定の救急病院のみ義務化することは可能だと主張した。「やる気の問題ですよ。本当に救急現場のこと考えたら、コンビニ受診をとにかくやめさせないと。お医者さんの数足りないんですから」と早急な検討を求めた。
(ABEMA NEWS)

