
コメの価格がさらに下がる見通しです。消費者にはうれしい反面、在庫を抱える卸売業者は赤字覚悟の販売を迫られています。新米の収穫を前に、現場を取材しました。
【画像】コシヒカリ売れずに…昨年収穫のコメで埋め尽くされた倉庫
コメ価格「過去最低」見通し
埼玉県久喜市にあるスーパーでは、5キロ税抜き2000円台のコメが売られています。店頭に並ぶ2000円台の銘柄米。買い物客が次々と手に取っていきます。
70代
「ここだけですね、2000円台っていうのがあるのは」
「(Q.以前はどれくらいの値段?)4000円近くです。ほんと、ここ助かります」
最新のスーパーでのコメ5キロの平均販売価格は3554円。最高値を記録した今年1月と比べると、1000円近く下がっています。
価格はさらに下がる可能性もあります。
6日に発表された今後3カ月のコメの価格の見通しを示す指数は「19」。前の月から4ポイント下がり、2014年8月と並んで過去最低となりました。この指数はゼロに近づくほど、価格が下がるとみる人が多いことを表します。
なぜ、価格が下がると考える人が多いのでしょうか?
スーパーマルサン 小澤清さん
「今、取引先とかで大変(コメが)余っている。卸売業者さんもさばかなくてはいけないということで、これだけの値段でお願いしますという形でやっている」
販売量過去最低 在庫最大
背景にあるのは、積み上がる在庫です。
コメの民間在庫は、5月末時点で223万トンで過去最大に並びました。一方、販売量は132万トンで過去最低です。
悲鳴を上げているのが、コメの卸売業者です。
千葉県山武市の卸売業者では、令和7年度産のコメで倉庫が埋め尽くされてしまっています。
コメ農家も兼ねる業者の倉庫には、およそ350トンが残っていました。中には、コシヒカリなどの銘柄米もあります。
米のたけやま 伊藤享兆代表
「例年ですと、もうこの倉庫は空っぽになって、もうすぐ収穫を迎える8年度産をしまう準備をする。損切り、赤字をしてでも販売しきらないといけない状況」
コメ不足だった去年の秋ごろ、少しでも市場にコメを出回らせるために、すでに高値になっていた玄米を仕入れてでも、販売を続けてきました。
しかし、その後コメの価格が大きく下落。つまり、高く仕入れたコメを安く売らざるを得ない状況になってしまったのです。
来月から新米収穫スタート
在庫が残ることで、保管費用もかさみます。
「普段はもう、ここに空っぽなので、空調も止めて常温になっている。空調も在庫があることによって止められない。ここもコストとしてかかっている」
コメの価格下落と保管コストの増大という、ダブルパンチに見舞われている卸売業者。来月からは、新米の収穫も始まります。
「今年はしっかり良いおコメが取れそうだなとは思っています。ちょっと私たちもすごく複雑な気持ちではあります。去年のおコメが残っている中、また新米が多く取れてしまう。あまり多く取れると、どんどん価格が下がっていってしまう懸念がある」
(2026年7月7日放送分より)
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