
9日は各地で厳しい暑さとなりました。大分県日田市と福岡県久留米市で最高気温35.5℃を観測し、猛暑日となりました。先週に「線状降水帯」による激しい雨で農業用ハウスが倒壊した久留米市の農家では厳しい暑さが農作物に追い打ちをかけています。
梅雨明け直後 一気に“真夏”
ラクダも参る暑さに見舞われたのは鳥取砂丘。9日の最高気温は34.2℃ですが、砂丘特有の強烈な照り返しに体感温度は灼熱(しゃくねつ)の暑さ。
中には服を脱いで裸になる人もいました。
観光客
「真夏のような暑さで、8月と勘違いしそうです」
外国人観光客でにぎわう京都でも、9日は日傘が目立っていました。最高気温35.3℃と、今年初の猛暑日に。しかし2週間前は、一時、警戒レベル4の氾濫危険情報が出されるなど、記録的な大雨に見舞われました。それが一転、梅雨明けを迎えてすぐの猛暑日。
この暑さに観光客は、このように話します。
東京からの観光客
「京都行くって言ったら、皆『暑いよ絶対無理だよ』って言うから『いや今涼しいから平気』って言ったのに暑い!暑い!ビックリしました」
9日、全国で最も高い気温を観測したのは、大分県日田市。最高気温は35.5℃。2日連続の猛暑日となりました。
先週は、県西部に線状降水帯が発生。日田市を流れる筑後川では一時、警戒レベル5の氾濫発生情報が発表されました。それが一転、9日は全国1位を記録する危険な暑さに。
市内の幼稚園をのぞくと…。
先生
「この暑さなので基本的には外は出ないで、お部屋の活動にしています。プール遊びを楽しくさせてもらいました。(暑さによって)ちょっとでもいつもと違うと思ったら、休憩とか水分補給。体温とか測りながら様子を見ている」
突風でハウス倒壊
9日、大分県日田市と並び、最高気温35.5℃と全国で最も暑かった福岡県久留米市。県内には「熱中症警戒アラート」が発表されました。
2日、福岡県を含む九州5県では、梅雨前線の影響で線状降水帯が発生。久留米市では1時間に48.5ミリの激しい雨が降りました。さらに猛威を振るったのは、雨だけではありません。
突風が起こった可能性があるとみられ、農業用ハウス20棟以上が損壊しました。1週間が経った9日…。
農業用ハウスが被害
轟樹さん
「何もめどがたっていないので。どこから手をつけたらいいか分からない」
小松菜と春菊を栽培している農家の轟さん。復旧が進まない理由があるといいます。
「保険屋さんから連絡をもらったけど、とてもハウスを再建できるような補償ではなくて。資材が高騰して、ここ1~2年で大幅に上がっていることもあり、今、農業用ハウスを建てる金額だと(保険では)全然足りない」
連日の大雨から一転、急激な暑さも轟さんを悩ませます。野ざらしになってしまった作物は…。
「(Q.これが小松菜?)傷んでますね、もう収穫はできないので、全部廃棄になります。商品価値がない。被害に遭った次の日には、収穫に入る予定だった」
さらに春菊を栽培していた農業用ハウスも、骨組みが大きく押しつぶされるように曲がっています。
「(Q.春菊は?)あと10日~15日(で収穫)だった。被害に遭った後も大雨が降って、ほとんどなくなっている」
小松菜・春菊葉焼けで廃棄
暑さからくる問題は他にもあります。
「遮光ネットだけで30枚ぐらい飛んでいってしまっている。この暑さですよね。雨の後にカッとなる天気が一番悪くて、そのために(遮光ネット)をはっていたんですけど」
ビニールが破れ、遮光ネットがなくなってしまった農業用ハウス。育てていた小松菜は…。
「一部腐っているものが出てきています。この辺はあったもの(芽)が生えてないし、この辺とかは完全に腐ってなくなっている」
温度が分かるサーモカメラで比較してみると、遮光ネットがあるハウスは温度が低い紫色が目立っていますが、遮光ネットのないハウスは、高温を示す黄色と白色が広がっています。葉の生育も、遮光ネットのないハウスは悪くなっています。
「この暑さが続くのであれば葉焼け・根腐れがでてくる可能性がある。一刻も早く(遮光ネットなどを)かけたいと思っているんですけど、入荷のめどがたっていないのでどうしようもない」
中東情勢の影響などから入荷が困難になっているといいます。
「本当はきてほしくないですよね。雨とか台風とかは。ただもう、そこでまわしていくしかない」
陥没現場は…
福岡県では先月末にも、2つの台風が同時に近づく「W台風」と梅雨前線によって、道路が冠水するなど大きな被害がありました。
田川市では住宅街の土地が陥没。穴の大きさは縦9メートル、横6メートル、深さ5メートルと巨大なものに。この穴によるけが人はいませんでしたが、電柱や倉庫が穴に飲み込まれ、周辺住民には避難が呼びかけられました。
9日、この陥没事故のあった田川市付近の最高気温は33.7℃。そんな中、陥没した穴は応急的に埋められ、その奥では新しい電柱の工事が行われています。
復旧工事を行う作業員は、ファン付き作業着に、麦わら帽のようなつばが付いたヘルメットを装着し、入念な暑さへの対策。
近隣住民は、このように話します。
「電気が来なかったから冷蔵庫の中身みんな腐った。でも前の生活に戻るのが早いですよね」
「(Q.この気温どうですか?)もうエアコンつけっぱなし」
「とにかく大変だと思います。この暑さの中、熱中症で倒れないようにがんばっていただきたい」
都心 熱中症患者が急増
9日、最高気温31.7℃の東京。7日の24.7℃から一転、2日連続の真夏日となりました。
この時期、特に注意しなければならないのが熱中症です。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「今週になって熱中症の患者さんが、その前の(週の)2倍から3倍になっています」
こちらのクリニックでは、6月の下旬までは3日に1人ぐらいだった熱中症の患者が、この2日間だけで7人と急増。その症状を見てみると。
女性患者(50代)
「すっごい急に体がワーッと熱くなって、なんか熱いなと思って、体温計で測ると38度6分とか」
伊藤院長
「汗はダ~っとかく?」
女性患者(50代)
「汗もかかない」
汗はほとんどかかず、急な発熱があったという女性。
こちら、70代の男性患者はこのように話します。
「横になって、携帯見てたら、なんか平衡感覚がなくなったような。今までにない経験。思い起こしたら、朝からビール飲んで、夕方にビール飲んで、水を1杯も飲んでないと」
男性は、平衡感覚がなくなったような症状が出たといいます。
伊藤院長
「お酒、ビールは水分だけど、やっぱり利尿効果があるから、どんどん出ていっちゃって。ピュアな水とか麦茶とか、そういう水分が(体内に)あんまり入っていなかったので、脱水症状になっちゃったんですね」
そして、部活で外にいたという10代の女性は、このように話します。
伊藤院長
「きょうは(体温)37度6分」
女性患者(10代)
「ありました」
伊藤院長
「食事や水分はしっかり取れますか?」
女性患者(10代)
「あんまり食欲ないですね」
伊藤院長
「今、どんな感じが一番つらいですか?」
女性患者(10代)
「体のだるさ。頭痛は軽減されました」
発熱と体のだるさ、そして食欲の不振を訴えます。
伊藤院長
「6月が涼しかったことによって、ほとんど汗をかかずに過ごした人の比率は多いんじゃないかと思います。汗がかきにくい分だけ、気づかないうちに(体に)熱がこもって、熱中症になってしまうことがあります」
熱中症予防には、こまめな水分摂取は欠かせませんが、さらに…。
「朝のバナナと牛乳、みそ汁、朝食。それからふくらはぎの筋トレやストレッチ。この2点だけでもいいですから、今すぐできることをやっていただけるとうれしいですね」
あす石垣島直撃
一方、大型で非常に強い台風9号が、フィリピンの東の海上を北上中。
台風9号は暴風域を伴い、11日午前中には石垣島、宮古島を含む先島諸島を直撃する見込みです。
9日、石垣島と離島を結ぶ定期船はすべての便が欠航。
また、宮古島の平良港では多くのダイビング船が陸揚げされ、ロープで固定するなどして台風に備えていました。
ダイビング業者
「久しぶりに大きい台風なので、船だけは守らないといけないかな」
沖縄県は台風9号について、2015年の台風15号に匹敵する被害が想定されるとしています。
当時、石垣市で観測史上最大となる最大瞬間風速71メートルを記録した台風15号。至る所で車が横転し、漁船が転覆。多くの被害をもたらしました。
今回の台風のピークは11日午前中とされ、24時間雨量250ミリ、波の高さ13メートル、最大瞬間風速60メートルとなる恐れもあります。
(2026年7月10日放送分より)
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