
25頭以上のイノシシが畑を襲う瞬間です。相次ぐイノシシによる食害。なかでもこの時期は被害が拡大するということですが、一体なぜなのでしょうか。
畑を襲う“イノシシの大群”
畑に仕掛けたカメラが捉えたのは、イノシシの群れです。25頭以上いるとみられます。イノシシは、何をしているのでしょうか?
東北町 農林水産課
鎌本大輔主任主査
「植え付け段階の種芋が食べられている。商品になる前なので、かなりダメージは大きい。農家に対しても。町の一番の名物である農産物なので」
イノシシが狙っているのは、青森県東北町の特産品「ナガイモ」です。今月5日午後5時すぎ、ナガイモ畑を埋め尽くすほどのイノシシが現れます。収穫するために植えてある種芋を、掘り起こして食べています。
鎌本主任主査
「去年くらいから、イノシシによるナガイモの種芋の被害が増えている。今の時期だと(去年の)2倍くらい」
茶色に白の縞模様があるのは、「ウリ坊」と呼ばれるイノシシの幼獣です。茶色が濃い個体は成獣とみられ、複数の親子が群れをなしているようです。
翌日の夕方にも、同じナガイモ畑に、また現れます。
午後7時ごろから、およそ1時間にわたり、畑を掘り起こしていました。
鎌本主任主査
「『被害に遭ったので、わなを仕掛けてほしい』ですとか、駆除の依頼はきている」
今、全国各地でイノシシの出没が相次いでいます。
兵庫県では、田んぼのあぜ道を、猛スピードで駆け抜ける親子の姿が。住宅が建ち並ぶ方へ移動していきます。
介護タクシーの代表
「こっちに来たら怖い。高齢者が多い地域なので、突進されたら骨折など、大きなけがになりかねない」
男性は10日朝にも、自宅のすぐ近くでイノシシを目撃します。
「田んぼの中に5~6頭いた。他の4頭は逃げて、1頭だけのんびりと水路で穴を掘っていた」
複数のイノシシが稲が育つ田んぼに侵入していたといいます。
「今年はやたらと多い。ほぼ毎日のように、見るようになったのはここ1カ月」
“コメ食害”相次ぐ
7日、栃木県内の自動カメラが捉えた映像です。
箱わなの近くに、親子のイノシシが現れます。大きな母イノシシのそばには、ウリ坊が…。数えてみると、全部で8匹もいます。この時期、親子のイノシシが人里に現れ、農作物の被害が相次いでいます。
10日、番組の取材班は、イノシシの出没が急増している栃木県小山市へ。
コメ農家で、地元の猟友会の会員でもある生井一正さん(78)です。日の出とともに、毎朝、イノシシの見回りをしています。
生井さん
「全部荒らされたあと」
生井さんが、コシヒカリなどを育てている田んぼには…。
「イノシシの足跡。ここに入っちゃう」
イノシシが田んぼに入り、土を掘り起こした形跡が至る所に…。
「『ぬた場』という、体の大きさの穴を開ける」
「ぬた場」とは、イノシシなどの野生動物が体についたダニなどの寄生虫を落とすために、「泥浴び」をする場所のことです。
その様子を捉えた映像です。水がたまった場所で、土を掘り返して、体をこすりつけるような動きをしています。こうした行為によって、イノシシの体臭が、こびりつくといいます。
「結局(コメの)収穫量が減る。イノシシ被害で。全然刈り取りができない状態に。においが付いて。去年だけで120万円のマイナス」
収穫の目前に稲が実ると、その実も食べられてしまう被害が相次いでいます。
小山市では、市内に50個以上の箱わなを設置しています。
「一番小さい段階のウリ坊」
生後1カ月ほどのウリ坊を4匹捕獲しました。体は小さくても、突進されれば、けがをする恐れがあります。
「この山を越えると住宅地。人間に被害が出る危険のある一番目のわな」
小山市では昨年度、322頭のイノシシを捕獲しています。これからの時期は、特に被害が増えるといいます。
(2026年7月10日放送分より)
この記事の画像一覧
