
片山さつき財務大臣のある発言をきっかけに、10日の金融市場では円高・株高・金利低下の流れが起きました。発言の狙いはどこにあるのでしょうか?
“GPIF発言”で円高進行
10日午前9時半すぎ、1ドル=162円台だった円相場が、1時間ほどの間に1円近く急速に円高に進みました。
同じころ、株式市場でも、日経平均株価の上げ幅が1000円を超える状況に。
きっかけの一つとみられているのが、片山財務大臣の発言です。
「GPIFをはじめとする年金基金による日本の金融資産に、さらなる投資をしていただく方向で、後押しをする方策を追求したいと考えております」
GPIFは、年金の積立金を管理・運用する独立行政法人で、資産額は293兆円に上ります。
現在は「国内」と「外国」、さらに「株式」と「債券」にそれぞれ25%ずつ投資していますが、片山大臣の発言によりGPIFが日本株や日本国債など円資産への投資を増やすのではないかとの思惑が広がりました。
野村総研 エグゼクティブ・エコノミスト
木内登英さん
「特に長期金利が急ピッチで上がっていましたので、『GPIFが国内の資産を買う』と言うことによって、足元で上がっている長期金利を抑える、あるいは円安を食い止める効果を狙った可能性はある」
実際に日本の長期金利は9日、およそ30年ぶりの高さとなる2.9%まで上昇していましたが、10日は一転して2.7%に低下しました。
2014年の“再来”か?
思い起こされるのは、2014年。
安倍晋三総理大臣(当時)
「GPIFについて、できる限り早くポートフォリオの見直しを行いたいと考えています」
GPIFは、それまでの日本国債中心の運用から、国内株や外国株への投資を2倍に増やす変更をしました。
その後、日経平均株価は大きく上昇に転じ、市場では「官製相場」という指摘もありました。
当時と同じようなことが、これから起こるのでしょうか?
木内さん
「公的年金のお金を使って市場を動かす考えがもし(政府に)あるのだとすれば、小手先の一時的な対応でしかないですし、市場をゆがめるとか、副作用も大きいということじゃないかなと思います」
(2026年7月11日放送分より)
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