
東京都内にツキノワグマが378頭いることが明らかになりました。東京都はおよそ20年ぶりとなるツキノワグマの狩猟解禁を目指していますが、ハンターの育成に欠かせない射撃場が不足するなど、環境面で大きな課題が残されています。
「クマ出没で売り上げ激減」
今週も人里に現れたクマ。11日は奈良県東吉野村にクマが出没し、近畿地方で初めてとなる緊急銃猟が実施されました。
その脅威は東京都内でも…。東京・檜原村の都民の森では、入り口にロープが張ってあり、看板には「登山道閉鎖」の文字が書かれています。
7日、登山していた男性がクマ3頭と遭遇し、追い払おうとした際に滑落して、顔と足をけがしました。
被害を受け、都民の森では今月末まで登山道を閉鎖。初めて迎えた週末、影響が浮き彫りになっています。
ツーリング客
「(きょうは)本当にガラガラです。車が入れないくらいなので、いつも」
都民の森にあるレストランは、平日の営業を取りやめています。
レストラン「とちの実」スタッフ
「あれからもう全然。売り上げが落ちたってことが一番困りますね。(普段の)半分に満たないと思いますよ」
夏休みを前に影響がいつまで続くのか、心配の声も上がっています。
浅間坂木庵 小林直人さん
「ここから先で言うと、お盆がやっぱり一番ピークになるので、そこまでにはどうにか落ち着いてもらわないと困る」
ツキノワグマ最大378頭生息
東京都とその周辺では今年に入り、クマの目撃や痕跡の情報が80件以上に上ります。
都の調査では、都内にはツキノワグマが最大378頭生息していると推測され、増加傾向にあることが明らかになりました。
さらに、生息範囲は東へ広がっているとみられ、山あいに限らず、住宅街でも目撃されるようにもなっています。
こうした状況を踏まえ、都は来年度からツキノワグマの狩猟を解禁する方針を示しました。およそ20年ぶりの方針転換です。
ただ、懸念されるのが、難易度の高いクマの狩猟に対応できるハンターの確保です。
ハンター不足 射撃場なし
栃木県宇都宮市の射撃場では、猟友会の人が練習をしていました。
100メートル離れた的を射る練習に勤しむハンターたち。殺傷能力の高い銃は撃った時に受ける反動が大きく、狙いを定める難易度も上がります。
山で木々の間を動くクマを一発で安全にしとめるには、直径およそ3センチの的の中心部分に当てられるほどの技量が求められるといいます。
栃木県猟友会 小堀大助事務局長
「猟期は原則的に年間3カ月程度しかありませんから、それ以外の9カ月は射撃場に来て練習をして。欠かせないですね。射撃場は切っても切り離せない」
ハンター育成に欠かせない射撃場。ただ、東京都内には、ライフル銃を使える射撃場がなく、関東近郊の県にも1、2カ所ずつとその数が限られる課題があります。
「有害鳥獣捕獲、緊急銃猟という制度をこれからも持続させていくための設備としての射撃場、足りないと思います。単純にハンターの頭数を増やせばいいというわけではなくて、受け入れる設備がないと、そういった総合的な対策というのが重要になってくるんじゃないかなと思いますね」
(2026年7月12日放送分より)
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