【W杯】ベスト4進出の“神の子”メッシを擁するアルゼンチン代表とは? 64年ぶりの連覇を目指す

FIFAワールドカップ2026北中米大会もいよいよベスト4。
優勝を懸けた戦いは、7月15日(日本時間)から準決勝が始まる。

ブラジル代表のワールドカップ連覇(1958、1962年大会)以来の64年ぶりの連覇を目指すアルゼンチン代表は、今大会ここまで激闘を制しながら勝ち上がってきた。もはや説明不要の“神の子”、リオネル・メッシ選手を中心に戦う前回王者を紹介する。

アルゼンチン代表

ワールドカップ最高成績:優勝(1978、1986、2022年)
ワールドカップ出場回数:14大会連続19回目
FIFAランキング:3位(2026年7月11日試合終了時点)

36年ぶり3度目の世界一に輝く

前回の2022年カタール大会で優勝したアルゼンチンだったが、そこへ至る道のりは決して順風満帆ではなかった。
グループステージ初戦でサウジアラビア代表に1対2とまさかの敗戦。

メキシコ代表との第2戦でもスコアレスの膠着状態が続くが、チームの大黒柱メッシがペナルティエリア外から豪快なミドルシュートを叩きこみ先制。
さらに、エンソ・フェルナンデス選手の追加点で2対0の快勝。

第3戦のポーランド代表との一戦も2対0で勝利し、グループステージ首位通過を決めた。

エンジンがかかり始めたアルゼンチンは、ベスト16でオーストラリア代表を2対1で下し、準々決勝ではオランダ代表をPK戦の末に撃破。準決勝ではクロアチア代表に3対0で快勝した。

2018年大会王者フランス代表との決勝、メッシのPKとアンヘル・ディマリア選手の追加点で前半終了時点で2対0とリードする。しかし、試合時間残り10分からキリアン・エムバペ選手の2ゴールで追いつかれる。

延長戦に入り、メッシの勝ち越しゴールで突き放すも、またしてもエムバペにPKで追いつかれ、決着はPK戦に託された。

両チームとも最初のキッカーはエースが務め、ともに成功させる。フランスは2人目、3人目が立て続けに失敗。

アルゼンチンは4人目のキッカーが成功させ、36年ぶり3度目の世界一に輝いた。これまで、代表で活躍できないと批判されることもあったメッシが、報われた瞬間でもあった。

“神の子”メッシと再び頂点へ

ワールドカップ連覇を目指すアルゼンチンは、今大会でグループJに入り、第1戦はアルジェリア代表と対戦。
メッシがいきなりハットトリックを記録する圧巻のパフォーマンスを見せ、3対0と幸先いいスタートを切った。

第2戦のオーストリア代表でも、メッシが2ゴールの活躍で2対0と快勝。

第3戦、ヨルダン代表との一戦では、後半から途中出場のメッシが直接フリーキックを決め、3対1と勝利しグループ首位で突破を決めた。メッシはグループステージ終了時点で6ゴールを記録した。

決勝トーナメント1回戦は、ワールドカップ初出場ながら決勝トーナメントに進出したカーボベルデ代表と対戦。
前半にメッシのゴールで先制するも後半に同点弾を浴びる。
延長前半にアルゼンチンが勝ち越すも、カーボベルデにミドルシュートを決められ、再び追いつかれる。
しかし、コーナーキックでメッシが蹴ったボールが相手DFのオウンゴールを誘い、3対2で粘るアフリカの新興勢力・カーボベルデを振り切った。

2回戦は“絶対的エース”モハメド・サラー選手を擁するエジプト代表と対戦。
アルゼンチンは、前半に先制を許したものの、PKで同点の絶好機を得る。しかし、キッカーのメッシが今大会2度目のPK失敗。
後半67分、エジプトに追加点を決められたアルゼンチンは2点差を追う展開となり、試合の残り時間は約23分。試合を見守る人々には、「アルゼンチン敗退」の文字が頭をよぎり始める。
しかし、追い込まれたアルゼンチンがメッシを中心に試合を大きく動かす。
79分にメッシのアシストからクリスティアン・ロメロ選手のヘディングシュートで1対2。
さらに83分、メッシが、自ら上げたクロスのこぼれたボールに反応し、左足を振り抜き劇的な同点弾。
そして、後半アディショナルタイム2分にフェルナンデスが頭で叩きこみ、大逆転でベスト8へコマを進めた。

準々決勝はスイス代表と対戦。
前半10分、アルゼンチンは、コーナーキックをメッシが蹴るとアレクシス・マクアリスター選手が頭で合わせて先制。
後半67分、スイスにペナルティエリア左から侵入され、ダン・エンドイェ選手にゴールを許し、追いつかれる。
72分、スイスのブレール・エンボロ選手がこの試合2枚目のイエローカードで退場となる。アルゼンチンは数的優位に立つも、追加点を奪えず、試合は延長戦に突入する。

延長112分、アルゼンチンがついに均衡を破る。
フリアン・アルバレス選手のペナルティエリア外から弧を描いたミドルシュートがネットを揺らし、これが決勝点。さらに得点を加えたアルゼンチンが3対1で延長120分の激闘を制した。

今大会はここまで“神の子”メッシの活躍を中心にドラマティックな戦いでベスト4入りを果たしたアルゼンチン。64年ぶりの連覇まであと2勝としている。

【グループリーグ】
アルゼンチン 3対0 アルジェリア
アルゼンチン 2対0 オーストリア
アルゼンチン 3対1 ヨルダン

【決勝トーナメント1回戦】
アルゼンチン 3対2 カーボベルデ

【決勝トーナメント2回戦】
アルゼンチン 3対2 エジプト    

【準々決勝】
アルゼンチン 3対1 スイス

注目選手は“もはや説明不要”のスーパースター

リオネル・メッシ
生年月日:1987年6月24日
所属:インテル・マイアミ
ポジション:FW
代表デビュー:2005年8月17日 ハンガリー戦(18歳)

【プレースタイル】
左利きのアタッカー。
若き日のメッシは、足に吸い付くような細かなボールタッチと圧倒的なスピードを武器に、相手守備陣を翻弄。低い重心を生かした鋭いドリブルで局面を打開し、カットインから振りの速い左足でゴールを量産してきた。

年齢を重ねるにつれてプレースタイルは進化。
スピードに頼るプレーは減ったものの、衰えないボールコントロールと卓越した視野、状況判断力を生かし、中盤まで下がって攻撃を組み立てるゲームメーカーとしての役割も担うようになった。

狭いスペースでも決定的なラストパスを供給し、自らもフィニッシュに絡む万能性は健在。
さらに、試合中はあえて歩きながら相手守備の隙を見極め、一瞬の動き出しでフリーになるクレバーさも大きな武器となっている。

また、左足から放たれるフリーキックは世界最高峰の精度を誇り、壁の上やわずかなコースを正確に射抜くキックは長年にわたり大きな得点源となっている。

年齢を重ねてもなお、その左足の技術とサッカーIQで世界トップレベルの影響力を発揮し続けている。

【代表での活躍】
2005年8月、18歳でアルゼンチンA代表デビューを飾るも、交代出場してわずか1分未満で相手に肘打ちをお見舞いし、退場処分を受けた。

翌年の2006年3月、クロアチアとの親善試合で、得意の左足でカットインからのシュートで代表初ゴールを決めた。

ワールドカップは2006年から2018年まで4大会連続出場するも、母国を優勝に導くことができず、心無い批判を浴びる。それでも5大会連続出場となった2022年カタール大会で悲願の優勝を成し遂げ、正真正銘の母国の英雄となった。自身2度目の大会MVPを受賞した。

また、コパ・アメリカ(南米選手権)も2021年と2024年大会で連覇を成し遂げている。

【クラブでの活躍】
名門FCバルセロナの下部組織「ラ・マシア」出身。
2004年10月に16歳でトップチームデビューを果たした。以降バルセロナで、スペインリーグ優勝10回、チャンピオンズリーグ優勝4回、クラブワールドカップ優勝3回。

2021年に移籍したパリ・サンジェルマンでは、フランスリーグ優勝2回。

2023年から現在所属しているインテル・マイアミで、アメリカリーグで優勝1回。
FIFA最優秀選手賞を史上最多の8回受賞。

今大会メンバー

【GK】
エミリアーノ・マルティネス
ヘロニモ・ルジ
フアン・ムッソ

【DF】
ナウエル・モリーナ
ゴンサロ・モンティエル
クリスティアン・ロメロ
レオナルド・バレルディ
ニコラス・オタメンディ
リサンドロ・マルティネス
ニコラス・タグリアフィコ
ファクンド・メディーナ
マルコス・セネシ

【MF】
レアンドロ・パレーデス
アレクシス・マクアリスター
ロドリゴ・デポール
ジョバニ・ロチェルソ
エセキエル・パラシオス
エンソ・フェルナンデス
バレンティン・バルコ

【FW】
リオネル・メッシ
フリアン・アルバレス
ラウタロ・マルティネス
ティアゴ・アルマダ
ニコ・パス
ニコ・ゴンサーレス
ジュリアーノ・シメオネ
ホセ・マヌエル・ロペス

外部リンク
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