14日、参議院法務委員会において、立憲民主党の打越さく良議員が平口洋法務大臣に対し、再審法改正をめぐる質問を行った。その質疑の最中、打越議員が突然“何か”を発見し、質疑を止めて平口大臣に不満を訴える一幕があった。
【映像】「首」を振りながら訴え→平口大臣の「表情」は?(実際の様子)
打越議員は、午前中に行われた参考人質疑について「大臣、午前中の参考人質疑はご覧いただけたでしょうか?」と問いかけた。平口大臣が「十分聞きました」と答えると、打越議員は参考人として出席予定だった福井女子中学生殺人事件の冤罪被害者、前川氏が欠席したことに言及した。打越議員は、「聞くところによると」と前置きして、前川氏が「今日自分が話したところで、その2日後には終局するんじゃないかと、そして採決するんじゃないか」と話していたと紹介し、「思いを述べたところで聞くような国会・法務省ではないんじゃないかと思ってしまわれたのではないか」と前川氏の思いを推測した。
さらに打越議員は、前川氏らが7月1日に参議院に対し、検察官の抗告の廃止や、証拠一覧表の交付などを求める修正を託していたと説明した。
ここで打越議員が“何か”を目にしたのか、一時質疑を止めて、平口大臣に対し「いや、もう後ろ(事務方)から紙はいらないんですよ。大臣の決断が必要なことなんですよ」と首を振りながら不満を訴えた。
打越議員は続けて、「袴田さんも58年も無実の罪で苦しめられました」とし、前川氏についても「1986年の事件について、ようやく昨年、再審無罪が出たと。本当に自分の人生は何だったのかと、尊厳がこのような長い間奪われてきた方たちなんですよ」と指摘。「その思いをしっかりと受け止めると、その政治決断は法務省の後ろの紙に書いてあるコメントではなく、大臣の決断を聞きたいです。前川さんの思いも察していただいて、ご決断をお願いします」と平口大臣に決断を求めた。
これに対し、平口大臣は「個別の事件については私がここで述べるのは難しいと思いますけれども、一般論として言えば、やはり誤判を防ぐということと、遅くなっていたその手続きを迅速化するということが大事だと思います。思いは同じだろうと思いますけど」と答弁した。
打越議員は「心を込めて訴えをしようとしてたんですよ」とし、前川氏が絶望して国会に来る決断を翻したこと自体が、政府提出法案が冤罪被害者の思いに即していない立法事実ではないかと追及した。
平口大臣が「前川さんのご指摘については、ちょっと個別の問題でございますんで、私も聞いておりませんし、お答えできませんけれども、目指すところは一緒だろうと思います」と答えると、打越議員は「いや、目指すところが全然違うんですよ」と反論。「抜け道のない再審法改正をしてほしい、冤罪被害者を 2度と生まないでほしい」という思いに即していないとして、修正に向けた大臣の政治的な決断を求めた。
平口大臣は、前川氏が長期間服役し無罪判決を受けたことについて「大変重く受け止めております」とした上で、本法律案について「間違いなくこれは再審制度を大きく前進させるものであると思っております」と答弁した。
打越議員は「そうはとても受け止められないというのが冤罪被害者・前川さんの訴えなんですよ」と応じ、「頑なにまるで『これで十分だ』というように繰り返されることは誠に残念です」と述べた。
(ABEMA NEWS)

