15日、参議院皇室典範改正特別委員会において、日本保守党の百田尚樹代表が意見表明を行った。百田代表は、女性皇族が婚姻後も皇籍にとどまる案について、将来の女系天皇誕生と皇統断絶を招く極めて重大な危機であると強い言葉で警鐘を鳴らし、自身の見解を述べた。
百田代表は発言の冒頭、「日本の歴史とともにあられ、約2000年の伝統を有する世界最古の皇室に対し、2026年の今日、たまたま選挙に通っただけの一介の国会議員に過ぎない者が意見をするなど、誠に恐れ多いことだと言わざるを得ません」としつつ、「今日は質問ではなく、私の意見を申し上げます」と切り出した。
そして、日本保守党の意見は一貫しているとした上で、「今考えるべきは、将来の皇統の安定継承を可能とする手立てであり、そのための最小限の法改正です」と主張した。皇位継承について「皇統とは、男系男子による継承です」と強調し、この原則が悠仁親王殿下の後の代にも揺らぐことのないように考えるべきだとした。その有効な対策として、旧宮家から男系男子のご子孫を養子に迎える案に賛成する姿勢を示した。
一方で、もう一つの論点である「皇族女性がご婚姻後も皇族として残る」という案に対しては、将来的に女系天皇の誕生につながるリスクを内包しているとして「賛成できない」と表明した。女性天皇が一般男性と結婚し子どもを設けた場合、人権や女性差別撤廃などを名目として「お子様に皇族の身分を与えるべきだ」という世論形成を図る組織や団体が必ず現れると主張。その結果、歴史上例のない「皇族の血統にない男性が皇族になる」事態が生じ、その子が皇位を継ぐことで「万世一系の皇統は途絶えます。王朝が変わることを意味します」と警告した。
また、戦後の誤った教育によって多くの日本人が天皇や皇統の本質を知らずにいると指摘。80年前に11宮家を臣籍降下(皇籍離脱)させたのは「アメリカを中心とした占領軍の圧力」であったと言及し、その狙い通りの危機に現在直面しているとした。さらに、皇室の破壊を目論む勢力やメディア、天皇制廃止を訴えてきた政党が男女同権を掲げて女性・女系天皇の誕生を主張しているとし、実際に女系天皇が誕生した場合には「一転して皇統の正当性が失われたと言い、皇室の終わりを主張するに違いありません」と持論を述べ、今回の女性皇族の身分保持案が将来にリスクを残すものであると重ねて訴えた。
続けて百田代表は、歴代126代の天皇のうち女性天皇は8人いたものの、全員が即位時点で独身(4人は未亡人、4人は未婚)であり、即位後も結婚せず子どもをもうけなかった歴史を紹介。「これは偶然でしょうか? 8人もの女性天皇、皆様が即位後に独身を通されたことが偶然だったはずがありません。女系天皇誕生を回避するための不文律が存在したと考えるべき」と指摘した。
その上で、委員会の出席者に対し「この女性皇族の身分保持案に疑義を唱えてください」と呼びかけ、「令和8年の皇室典範改正こそが過ちの端緒であったと断罪される恐れがある。皆さんにはその覚悟がおありなのでしょうか?」と問いかけた。
最後に百田代表は、自身が70歳であり余命が長くないことに触れ、「私の死後、『作家でもあった百田尚樹はなぜあの法案を止められなかったのか』と言われるぐらい嫌なことはありません」と心境を吐露。「残念ながら私は弱小政党の代表に過ぎず、この間違った流れを止める力はありません。もし私が総理大臣なら、政治生命をかけてでも止めるところです」と述べた。
さらに「神武天皇から126代、すべての天皇は男系で繋がってきました。例外はありません」と改めて強調。「ここにいる皆さんは全員、70年後にはこの世にいません。しかし、日本はその後もずっと続くのです」とし、悠久の歴史の中のほんのわずかな時代を生きるだけの存在であるという自覚を持つべきであり、国体を触ることへの畏怖を忘れてはならないと訴えて意見表明を終えた。
(ABEMA NEWS)

