
16日の東京都心は、今年初めて猛暑日となる予想が出ています。
暑くなると増えてくるのが車のタイヤのバーストです。死亡事故につながる危険もあります。
“目の前”でタイヤが…
バイクでフードデリバリーを行う男性が料理をピックアップして道路に出ようとした、その瞬間…走ってきたダンプカーのタイヤがバースト。砂ぼこりが大きく舞い、辺りに広がります。その中には、タイヤの破片と思われる黒い物体もありました。
15日取材 目撃者
「(ダンプカーまで)3~4メートルですよ。本当に目の前。ダンプが来たなと思ったら、バ~ンって!近くで花火が爆発する感じ。振動はすごかった」
映像をよく見ると、爆発した瞬間、ダンプカーのタイヤが大きく裂けているのが分かります。
撮影者も思わず後ずさりします。
目撃者
「風圧というか、ボン!ボン!という感じで。これはやられちゃったなと思いましたよ。(破片が)飛んで来なくてよかったなと思いました」
先月17日、佐野市の最高気温は30℃を超えていました。
バーストしたトラックは異変に気付き、すぐに停止したといいます。
絡み付いたタイヤが…
11日、大阪市内で撮影された映像です。
隣を走るトラックのタイヤを見ると、ホイールが道路に接地しそうになりながら走っています。
かろうじて絡み付いたタイヤが、今にも飛んでいきそうな状態。その時…。
15日取材 目撃者
「黒い物体がポロポロ飛んできた。破片みたいのが。これおかしいな、バーストとちゃうかなと思って。(バーストの)直後くらいだったと思う」
男性は、バーストしていることをトラックの運転手に手を振ったりして伝えようとしましたが気付かず、そのまま走り去ってしまったといいます。
11日の大阪市の最高気温は31.6℃でした。
目撃者
「昼間はかなり暑かったですよね」
タイヤバースト続発
各地で猛暑日となった今週、タイヤのバーストが続発。
15日、茨城県で撮影された写真です。トラックの後輪を見ると、ワイヤーが。一般道を走行中にバーストしてしまったといいます。
兵庫県では、訪問介護用の車が駐車している間にバーストしてしまいました。
さらに、香川県では林道を走行中、急にバースト。
14日、福岡県では国道を走行中にバースト。ハンドル操作が利かなくなり、事故寸前に。タイヤの側面を見ると、ぼろぼろに裂けているのが分かります。
JAFの隊員に密着
「夏のタイヤのパンクの件数というのは増えます」と話すのは、ロードサービス隊10年目のベテラン・西岡陵介隊員(30)です。
JAFの隊員に密着すると、猛暑による数々の車のトラブルが見えてきました。
愛知県名古屋市。15日も最高気温36.8℃を記録し、2日連続の猛暑日に。熱中症警戒アラートが発表されていました。
西岡隊員
「順調にいけば20分、30分くらいで到着できるかと思いますので」
取材を開始してすぐに、出動依頼がありました。
依頼をしたのは20代の女性。家に車を止めた後、エンジンがかからなくなったといいます。
西岡隊員
「今はエンジンかかる?」
20代女性
「いや、かからないですね」
西岡隊員
「バッテリー上がりですね」
原因はバッテリー上がり。長年交換していなかったのに加え、猛暑が影響している可能性があるといいます。
西岡隊員
「本格的に夏になってくると、エアコン使ったりだとか消費電力が増えますので、肝心のバッテリーに充電がいきわたらなくなると、上がるってことはありますよね」
JAFによると、猛暑で多くなる救援要請の一つがバッテリー上がりだといいます。
隊員が携帯電源を車のバッテリーにつなぎ、充電します。すると、エンジンがかかりました。約20分で作業は終了しました。
基地に戻ろうとした瞬間、休む間もなく新たな依頼が。そのまま次の現場に向かいます。
突如のエンジントラブル
30分後に到着した隊員。依頼した女性によると、突然ランプがともり、スピードが出なくなったといいます。
40代女性
「一回コンビニに止まって消えたんですよ。また走ったらついて。しばらく走ってたんですけど、怖すぎちゃって」
昼休憩で突如起きたエンジントラブル。隊員が車を確認しますが、はっきりとした原因は分からず。
西岡隊員
「日頃のメンテナンスだとか、経年劣化というところに極端な猛暑が続いて、シビアなコンディションで使われている車は、時折なくはないです」
ここでは対応しきれず、レッカー移動して修理業者へ引き渡すことに。
タイヤにネジ
暑さのピークを過ぎても、トラブルは続きます。
西岡隊員
「気付かれたのは、いつごろ?」
40代男性
「昼ごろですね」
5年前に買ったというこちらの車。前のタイヤを見てみると、完全に空気が抜けてしまっています。
隊員が安全な場所に移し、タイヤを確認してみると…。
男性
「釘ですか?」
西岡隊員
「釘というか、ネジですね」
そこには、頭の部分が取れたネジがありました。
貸し出し用のタイヤに交換すること約20分。無事、走ることができるようになりました。
こうしたトラブル以外にも、猛暑ではパンクによる救援要請が増えるといいます。
西岡隊員
「タイヤがひび割れたりとか、タイヤの摩耗が進んだりとか。そこに熱が加わると多少タイヤは5%ほど空気圧が高くなる傾向にありますので、夏にパンクが多いっていうのがありますよね」
JAFによると、高速道路での出動理由は去年1年間で、バーストなど「タイヤのトラブル」が約2万7000件で最も多くなっています。
死亡事故も
バーストが原因と思われる深刻な事故も起こっています。
去年7月、徳島県で起こった高速バスとトラックの正面衝突。
事故に遭ったバスの運転手は、次のようにコメントしました。
「トラックのタイヤがパンクしてセンターラインを越え、避けようとしたが衝突した」
この事故で、トラックの運転手とバスの乗客の2人が亡くなりました。
新東名高速道路で撮影された映像です。車を積んだキャリアカーの後輪から火花が…その後、トンネル内で停止すると、停止から25分で火に包まれました。
この事故を目撃した人によると、右後輪がバーストしていたといいます。
この事故で、新東名高速道路の一部区間で通行止めが15時間続きました。
タイヤのバーストを検証
各地で相次ぐタイヤバースト。JAFのロードサービスの出動依頼で上位に来るのが、「バースト」や「空気圧不足」を含む、タイヤのトラブルです。
タイヤバーストがどのようにして起こるのかを検証した映像です。タイヤの空気圧が適正なものと、半分しか入っていないものとの2つで実験を行います。
まずは時速100キロ。特段、どちらも変化はないように見えますが、時速200キロを超えると、右側のタイヤが波打つようにゆがんでいるのが分かります。
タイヤ内部の温度をサーモグラフィーで見てみると、右側が黄色く、温度が上がっているのが分かります。
温度は上昇を続け、砕け散るようにタイヤは破裂。スローで見てみると、タイヤに大きな穴が開き、白い煙を上げて崩れていきました。
なぜ、夏に多発?
タイヤの空気圧が下がると起こりやすくなるバースト。では、なぜ夏に多く発生するのでしょうか?
カー用品店に話を伺いました。
アップガレージツールズ横浜町田店
清水省伍ストアマネージャー
「気温が35℃を超えてくると、アスファルトの熱は60℃近くに上がりますので、熱したフライパンの上をタイヤが走るような。タイヤはすごい熱に弱いので」
万が一、走行している最中に起きてしまった場合は?
「急ブレーキをしない。両手でしっかりハンドルを固定して、なおかつアクセルをまず離す。徐々に自然に減速するような形で、安全な路肩に止めていただきたい」
(2026年7月16日放送分より)
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