16日、参議院外交防衛委員会において、社民党の福島みずほ党首が小泉進次郎防衛大臣に原子力潜水艦などについて質問した。その中で「デタラメですよ」など厳しい発言も飛ぶ論戦となった。
福島党首は、昭和40年に愛知揆一科学技術庁長官が国会で示した「原子力が殺傷力ないし破壊力としてではなく、自衛艦の推進力として使用されることも、船舶の推進力としての原子力利用が一般化していない現状においては同じく認められない」という政府見解を紹介。昭和46年の中曽根康弘防衛庁長官や2017年の稲田朋美防衛大臣の答弁、さらに令和6年の林芳正内閣官房長官による「原子力基本法の現行解釈に従えば、わが国が原子力潜水艦を保有することは難しい」との発言を引用し、「今日現在、一般化していないということでよろしいですか?」と問いかけた。
小泉防衛大臣は、同じく昭和40年に愛知長官が「推進力として原子力の利用が一般化した状況というものが現在においては想像の域を出ない」と答弁していることを紹介し、「原子力の利用が一般化した状況について具体的にお答えすることは困難です」と回答。また、原子力も含めてあらゆる選択肢を議論するのは当然としつつ、「特定の動力を念頭に決め打ちをした議論というのは行っておりません。今現在、原子力の利用が一般化した状況にあるのかといった事柄についてもお答えは困難であります」と述べた。
福島党首は、昭和47年に江崎真澄防衛庁長官が「あらゆる船などが原子力エネルギーで航行ができるようになったという時点、これを『一般化』と言っている」という趣旨の答弁や、2017年の稲田大臣が「一般化の状況ではない」と発言していることを指摘。「今日の答弁は違うじゃないですか。一般化してないでしょ?」と迫った。
小泉大臣は、愛知長官の昭和40年の発言について「福島委員が言及していないところを私は言及している」とし、「愛知長官は推進力として原子力の利用が一般化した状況というものが現在においては想像の域を出ない」と答弁していることを再度説明し、「原子力の利用が一般化した状況について、具体的にお答えすることは困難であり、このことはご指摘の答弁や発言の当時と今とで変わるものではない」と答えた。
福島党首が「2017年に稲田防衛大臣は、一般化していないこの現状においては同じく認められないと言っている。この数年の間に一般化したんですか? 誰が考えても一般化してないでしょ?」と重ねて問いかけたが、小泉大臣は「具体的にお答えすることは困難であるということは、当時と今とで変わるものではない」と従来の答弁を繰り返した。
福島党首が「歴代の人たちが『一般化していない』とずっと言って積み上げてきた。なぜ積み上げを壊すのか」と追及すると、小泉大臣は「当時、『想像の域を出ない』という前提の中でお話をされたことで、今私が具体的にその一般化とは何かと言われて具体的にお答えすることは困難であるというのは極めて明確だ」と主張した。
これに対し福島党首は「デタラメですよ」と痛烈に批判。「2017年、稲田大臣が『一般化していない。だから持てない』と言っている」と指摘し、「稲田大臣の時と小泉大臣の時と何が変わっているんですか?」と問い詰めた。
小泉大臣は「変わっていることと言えば、安全保障環境は相当変わっていると思いますが」と答えつつ、答弁の継続性については「愛知長官の発言の中であるとおり、具体的なお答えをすることは困難であり、当時と今とでも変わるものではないと、一貫して答えています」と述べた。
福島党首は「『一般化できないから持てない』と言っているのに、『状況がわからない』というのはごまかしている。持てないですよ。戦後積み上げてきた政府の答弁は大事です」と主張。さらに原子力潜水艦のコストや核のごみ問題、横須賀の放射線濃度などを計測するモニタリングポストの存在を指摘した上で、「原子力潜水艦持てないですよ。持てない。政府の今までの答弁を維持してください。勝手に壊しちゃダメですよ」と訴えた。
(ABEMA NEWS)

