
猛烈な暑さの中で開催された、25日の隅田川花火大会。壮絶な場所取りを繰り広げる人や、混雑を避けて穴場スポットを探す人など、それぞれの楽しみ方で夏の夜を満喫しました。
猛暑の中…92万人が熱狂
夜空いっぱいに広がる大輪の花。2万発の花火が打ち上げられた隅田川花火大会。25日、92万人を魅了した夏恒例の一大イベントは打ち上げ前から熱気に包まれていました。
打ち上げ3時間前。炎天下ですでにブルーシートを敷いて場所取りしている人たちが…。
「夜中の12時からずっと酒飲んだり、あとこの扇風機持ってきて暑さ対策しながら、仮眠をとりながら過ごしていました」
他にも、テントや日傘など強い日差しを避けようと、それぞれ対策していました。
日差しもいっぱい、花火への期待感もいっぱいの雷門周辺は多くの人でごったがえし、このにぎわいです。
25日、東京都心では37.1℃と、今年一番の暑さに。6日連続の猛暑日となりました。
「暑かったのでかき氷を。もう溶け溶け…。5分、10分たっていない」
額に光る汗。毎年この日に屋台を出しているというこちらの男性は、気温と鉄板の暑さのダブルパンチです。
「もう火が直接当たっている感じ。(気温も)今年暑いですね。1番」
25日、もっとも暑かったのは岐阜県美濃市で40.8℃。全国6地点で40℃以上と災害級の暑さとなり、国内の統計史上初めて、5日連続の酷暑日となりました。
熾烈な場所取り
花火会場の最寄り駅、浅草駅前は大混雑。人が車道にあふれないように警察官がテープを使って誘導を行います。
本番1時間前の午後6時。交差点を塞ぐように警察車両が横付けされ、交通規制が始まりました。
青線で囲われた広い範囲で一般車両の通行が禁止になるため、白い柵を持った警察官が道路の封鎖に動き、物々しい雰囲気に…。
一方、花火が近くで見られる道路では、ブルーシートを手に前のめりで待つ人たちがいました。
「(Q.何をしに?)場所取りですよ」
「(Q.いつからいる?)きょうの(午後)1時半くらいです」
車道が歩行者天国になるタイミングで場所を取ろうと今か今かと待ちわびる人たち。早く座りたいのか、準備を手伝う様子も。警察の合図で場所取りができるようになるのですが、その熾烈(しれつ)な争いを見ようとマンションの住民も興味津々です。
奥の方から、場所取りがどんどん始まってきています。皆さん前に出てきました。ブルーシートを広げ始めました。
ものの数秒で、車道は見物客で埋め尽くされました。
人の“密集”に要注意
そして、花火大会が始まりました。
熾烈な場所取り合戦を制したあの男性もこの笑顔。
「感動する。本当に感動します。(午後)1時半から取っていてよかった。きょうこれが節目ですよ。また1年」
夜になり気温は下がってきましたが…。人が密集する花火大会。サーモカメラで撮影すると、人が集まっている場所は特に温度が高くなっているのが分かります。
“こもる熱”に、金沢医科大学の吉田勝明客員教授は、熱中症のリスクについて警鐘を鳴らします。
「人がたくさん集まるとなる、人熱れ(ひといきれ)というふうに表現しているが、(熱中症のリスクは)2倍、3倍、場合によっては5倍近くになる」
人が発する熱や呼吸、発汗による湿気が逃げ場を失い、周囲の温度が上がることで起きる「人熱れ」。気温だけでなく湿度も上がり、熱中症のリスクが高まるため、注意が必要です。
“特等席”スカイツリー
一方、涼しく、優雅に、花火を楽しむ人たちもいました。
日本一の高さを誇る東京スカイツリーの展望台から見下ろす特別な花火。高さ634メートルに合わせた634人が、倍率56倍の抽選などを勝ち抜き、特等席を手に入れました。
スカイツリーからは初めての人
「すごくきれいでした。(人は)少なかったですね。今も最前列で見てましたし」
3回目で初めて当選した人
「上から見られるんで、地上から見るのとは全然違う」
「涼しい涼しい、めっちゃ涼しい」
「快適でしたね。最高でしたよ」
混雑を避けようとした人は、ある公園に腰を落ち着けましたが…。
「場所を間違えました。向こうのあたりに出たら見えたが、全然見えなかった」
終了後に天気急変
そして午後8時半ごろ、花火大会が終了。すると、待っていたかのように雨が降り始めました。
例年花火大会が終わると大混雑になる浅草駅周辺。警視庁は今年から、少し離れた駅まで迂回(うかい)するよう呼び掛けることにしました。
その甲斐もあったのでしょうか、大きなトラブルもなく、東京の夏の風物詩は幕を閉じました。
(2026年7月26日放送分より)
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