
熊本で震度7 イオンモールで爆発
熊本県で最大震度7を観測する地震が発生しました。
嘉島町にある『イオンモール熊本』で爆発が起きました。熊本市中心部から南東に約8キロの場所に位置する大型ショッピングモールです。

建物の広い範囲で屋根が吹き飛び、壁は数十メートルにわたって崩落。骨組みがむき出しになっている箇所も多く、建物の内部は大きく崩れ、破片の一部は地面に散乱しています。駐車場には、消防の車両が複数台、集まっていました。
爆発が起きた瞬間、従業員を送迎するために駐車場で待機していたタクシードライバーに話を聞きました。

現場近くで待機していたドライバー
「仕事で、爆発現場の近くに待機していました。吹っ飛んだ外壁の30メートルぐらい近くにいました。(Q.いきなり爆発が)いきなりボーンといった感じ。周辺は、真っ白いほこりだらけになりました。50メートルぐらい離れたところの車も被害にあっていました。保冷車のステンレスが、えぐれていました」

自身はタクシーの中にいて無事だったということです。
消防に通報があったのは、地震発生から約1時間半が経過した午後6時ごろ。「イオンモールから白い煙が上がり、爆発音がした」という内容でした。
敷地面積は、約22万平方メートル。駐車場には、約5000台が駐車可能で、地域の核となるショッピングモールでした。
イオンは、地震発生後に、従業員と来店客の避難誘導を終えた後に爆発が起きたと説明しています。ただし、店の中から全員が避難していたかはわかっていないということです。
現場近くで待機していたドライバー
「地震の後だったので、イオンの中のお客さんは避難して、あまり中にはいなかったのでは。表には、そのとき5人ぐらい従業員が出ていた」

一方で、総務省消防庁は、午後6時半に、2階部分が崩落して、多数の閉じ込めがあり、地元の消防本部で対応していると発表しました。
爆発は、相当大きなものだった可能性があり、イオンモールから1.5キロほど離れた嘉島町役場にも「ドン」という激しい音が響いていました。
イオンモール近くで飲食店を経営している人にも、話を聞きました。

近くで飲食店を経営している人
「爆発があって、衝撃波が、ここ一帯に来て、煙も、風向きがこっち側だったんで、外が火山灰みたいな感じで、一帯が白くなって。(Q.何時ごろのこと)5時40分過ぎ。店が木造なんで、全体的に揺れた感じ」
午後9時ごろに取材に応じた警察関係者によりますと、現在も、従業員など20~30人が、建物の中に取り残されているとみられていて、安否がわからない状況だということです。
自衛隊が撮影した映像では、消防や救急の車両の出入りしている様子が確認できるほか、重機も投入されていて、消火活動と救出活動が続けられています。
20~30人が安否不明 爆発の原因は…

元東京消防庁・麻布消防署長の坂口隆夫さんに聞きます。
イオンの広報担当者によりますと、28日午後4時27分に起きた地震発生後に、従業員と来店客の避難誘導を終えて、その後に爆発が起きたということです。
(Q.現場には赤・黄色・緑に色分けされたエリアがありますが、これは救助活動においてどんな意味がありますか)
坂口隆夫さん
「消防車両が何台か映ってますね。それと人が丸い円の周りを囲んでいるような形でいます。ここに消防の現場指揮本部が設置されてるんですね。ここでどういう救助をしようか、どういう被害状況なのか、全部情報収集して活動隊に伝えています。建物から若干離れているのは、爆発事故だということであまり建物に接近しない。離れた位置に消防車両も止まって。場合によっては救助してきた人のトリアージも、ここでやると思います」

(Q.『トリアージ』というのは、救助された人の重傷度合いなどに応じて搬送の順番などを判断していく作業ですね)
坂口隆夫さん
「複数の傷病者がいる場合、救急車が1台2台の場合には優先順を決めなきゃいけない。やはり重傷度の高い人から順番に搬送する。それをトリアージと呼んでいます」
(Q.消防は、中に多くの人が取り残されている可能性があると判断をして、こうした作業を行ったということになりますね)
坂口隆夫さん
「はい。そうです」

(Q.現場の映像を見ると、2階部分の外壁などが吹き飛んでしまい、中の鉄骨がむき出しになって、駐車場の方までがれきが吹き飛んでいるようにも見えます。これだけ建物が激しく崩れ落ちると救助作業は困難になりますか)
坂口隆夫さん
「救助は難しいと思います。要求助者がどこにいるのかですよね。まずはその確認作業をやっていると思います。同じ場所に複数の方がいるのではなく、バラバラな形で倒れていたりしていると思いますので、それをまず確認していると思います。そして、消防隊員が入れれば順次、安全を確認しながら救助し、搬送するということになります」
熊本県LPガス協会によりますと、このイオンモール熊本の敷地内に大きなタンクでLPガスを貯蔵する施設があり、そのタンクから供給管を通じて、館内へLPガスを供給していたとみられるということです。ただ、イオンは詳細は確認できていないとしています。
(Q.爆発の原因は何が考えられますか)
坂口隆夫さん
「これほど激しい破壊を見ると、これはガス爆発と見ていいと思います。ガス爆発がなければ、これほど激しく破壊はされないと思います」

(Q.激しい所というのはどこですか)
坂口隆夫さん
「2階の鉄筋や外壁が全くない部分があります。この辺りで爆発が起きたと見ていいと思います」
(Q.地震でガスが漏れて火がついてしまったことが原因の可能性が高いですか)
坂口隆夫さん
「まずガス漏れがあるということですよね。これは配管なのか、あるいはガス器具なのか。ガスが長時間漏れていて、充満している所に何らかの火種があって、着火して爆発が起きた。静電気でもガスは爆発します」
(Q.炎があまり見えない状況は考えられますか)
坂口隆夫さん
「爆発火災というのは、爆発が起きて、中にある可燃物に着火しなければいけません。可燃物が発火温度にならなければ燃え上がらないわけです。部分的には燃えているかもしれない。ただ、それが延焼拡大するほど可燃物がなかったと見ていいのかなと思います」
(Q.夜の深い時間帯になってきました。中に取り残された人がいると仮定して、これから救助活動はどうなりますか)
坂口隆夫さん
「まず照明が必要になってきます。照明をつけて救助作業をやることになります。そして、要求助者がどこにいるのか。これは関係者の供述から把握する。そして消防隊が安全に進入できて初めて救助できます。写真を見ると、中はある程度入れるかもしれません。シャッター等で細かく閉鎖されていると、中に入るのが難しいと思います。まだ閉店する前で、場合によっては店舗の方にも消防隊が入って確認作業できるのかなと思います」
