
熊本では30日も各地で猛暑日を記録するなど「危険な暑さ」となりました。電気と水道が止まっている町を取材すると、「車中泊」を行う事情がありました。
震度7を観測した氷川町
自宅を案内してくれたのは、熊本県氷川町で生まれ育った津田球太郎さん(81)です。
津田さん
「ドアは持ってあげてみたが、1人では持てない」
地震が起きた時、自宅にいたという津田さん。すぐに避難し、無事でしたが…。
「(10年前の)熊本地震の時は、ひび割れはあったが、きょうまで住まいは使えた。今度はこの状態。もうどうすることもできない」
約50年前、大工だった父親が建ててくれたという家。思い出が詰まっています。
「親父が立派な頑丈な家を作ってくれた。ありがたいな、立派な家だったなと思うのと同時に、すまなかったな」
今回の地震で最大震度7を観測した氷川町。町内では少なくとも800軒の建物が崩れているそうです。
氷川町を通るJR鹿児島本線の橋脚。線路の両脇に立つ電柱が根元から折れ曲がり、内側に傾いています。空から見てみると、他にも倒れて線路をふさぐ電柱が複数確認できます。
猛暑の避難生活
こうした熊本の被災地を襲うのが「危険な暑さ」です。
地元の人
「(10年前の地震は)4月だったから、まだ過ごしやすかったけど、今年は真夏の暑さが堪えますね」
30日は氷川町周辺でも猛暑日となりましたが、県の発表によると、いまだ1万戸以上が断水し、約3500戸が停電しています。
町役場に設置された給水所には、朝からたくさんの人が…。避難所にも涼しさを求めて住民らが集まっていました。
避難してきた人
「(Q.電気はつく?)つかない」
「(Q.どうやって暑さをしのいだ?)うちわ」
一方で、多くの人が避難場所として利用するのが…。
氷川町では数カ所、避難所が開設されましたが、役場の駐車場では車中泊をしている人の姿が多く見られます。
自宅が被害を受けた津田さんも、車で過ごしていました。
津田さん
「関節が固くなってしまう。布団の上で体を伸ばして休みたい」
実は、猛暑の中、多くの人が車中泊を選ばざるを得ない理由がありました。
なぜ車中泊に?
熊本を襲う、危険な暑さ。震度7を観測した氷川町周辺では30日、猛暑日となりました。
約50年、町に在住
「とにかく暑い。汗、久しぶりにこんなにかいた」
氷川町で暮らす女性。28日の地震以降、自宅は断水、そして停電したままです。
室内の温度計は32℃を示していますが、当然…。
約50年、町に在住
「(エアコンは)動かない、電気がないから。電気がきたら水も出ますし、電気って大事ですね」
現在は、車中泊をしているという女性。
氷川町では、多くの人が避難先として「車」を使っているようです。
なぜなのでしょうか。理由の一つが、避難所不足です。
津田さん
「体育館のような広い所で敷物があって、ある程度、背伸びをして、ゆっくりできるような場所が、もっとできるとね」
氷川町によると、災害時には町内5つの小中学校に避難所を設置するといいますが、現在は3カ所しか使われていません。残りの2カ所は電気が通っておらず避難できないそうです。
熊本県 災害派遣福祉チーム
古賀友規さん
「(被災した人は)今は気が張っている状況だと思うが、被災された人たちの体調不良が今後悪化してくるのではないか。熱中症のことも懸念される。そういった支援が必要になる」
(2026年7月30日放送分より)
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