3日、高市総理大臣は令和8年熊本地震の被災地を視察した後、記者団の取材に応じ、政府の対応などについて説明した。
【映像】爆発の起きたイオンモール熊本を視察する高市総理(実際の様子)
冒頭、高市総理は犠牲者への哀悼と被災者への見舞いの言葉を述べた。続いて、同日に益城町、嘉島町、御船町、熊本市、宇城市、氷川町、八代市、宇土市の上空から公共インフラや企業の被害状況を視察したことを説明した。その後、氷川町の避難所を訪れて被災者から直接声を聞き、木村敬熊本知事と意見交換を行って避難所への支援や財政的支援などの要望を受けたと明かした。
政府の対応として、高市総理は「視察させていただいた結果も踏まえ、政府としてはプッシュ型の物資支援、都道府県の行う救助業務への支援、応急復旧を含めた災害復旧についてより迅速にかつ一層強化するため、明日、200億円を超える規模の予備費の使用を閣議決定し、必要な予算を確保してまいります」と表明した。
また、公共土木施設や農地などの災害復旧事業について激甚災害の「本激」として指定する見込みであると述べ、中小企業の被害状況についても調査を加速しつつ、今後指定基準に照らして適切に対応すると述べた。さらに、総額616億円の普通交付税の繰り上げ交付を決定したことを報告し、自治体に対して「財政面で躊躇することなく、全力で応急対応や復旧対応に当たっていただきたい」と求めた。
被災者の生活再建支援に関しては、今般の災害を特定非常災害に指定し、自動車運転免許や飲食店の営業許可の有効期間の延長などの措置を講じると説明した。インフラの復旧状況については、電力は復旧したものの各家庭内の設備復旧などを進め、水道は今週を目処に復旧見通しを示す予定だとした。燃料油については平時の4倍の供給体制を整え、八代市、宇城市、氷川町でも8割を超えるガソリンスタンドが営業を再開したと明かした。
住まいの確保については、2日よりホテルや旅館への避難が開始されたほか、3日から宇城市や氷川町で建設型応急住宅の工事に着手したと報告した。また、警察や消防による避難所や車中泊などの見回り強化や、空き巣対策として警察の特別自動車警ら部隊などを増員していることを説明した。さらに、4日には八代港にPFI船(民間フェリー)の「はくおうⅡ」が到着し、入浴や食事などの支援のほか、船内で医療提供を行うと述べた。
続いて行われた質疑応答では、記者がこのタイミングでの視察となった理由や氷川町を視察先に選んだ理由、災害関連死防止に向けた取り組み、防災庁の設置方針、財政措置について質問した。
これに対し高市総理は、視察のタイミングについて、初動の救助救命作業の妨げにならないよう控えていたとした上で、救出活動に一定のめどがついた報告を受け、「実際に私自身の目で見て今後の対応に当たっていくべき」と考えたためと回答した。氷川町を選んだ理由については、最大震度7を観測し建物の被害が多く報告されていることなどを挙げた。災害関連死については、熊本県から関連死の可能性がある1名が公表されたことを「大変重く受け止めています」と述べ、インフラの迅速な復旧や在宅避難、車中泊を含めてアウトリーチでの保健医療・福祉支援などを加速させると語った。防災庁に関しては、「司令塔機能を担う」「真夏や真冬のさらなる強化が必要」と述べ、エアコンや電源車などの整備や提供体制の構築を関係省庁と連携して進めると説明した。
次に、別の記者が、平成28年の熊本地震から復興が進んでいた中での今回の地震について、視察の所感と復旧への支援策を尋ねた。
高市総理は、当時(平成28年の熊本地震)の益城町での倒壊被害に触れつつ、今回は耐震化が進んだことで倒壊家屋がない状況と聞いて少し安心したと語り、全国的な耐震化や家具固定の促進の重要性を指摘した。その上で、激甚災害の指定や財政的支援を通じて「1日も早く元の暮らしが戻りますように、国としては切れ目なく対応したい」と回答した。
(ABEMA NEWS)

