
熊本地震による影響で、道路や鉄道などのインフラにも大きな被害が出ています。今、厳しい暑さの中で、被災地では復旧作業が続いています。
【画像】突然…隆起した九州自動車道の路面 回避する間もなく衝突したトラック
九州の大動脈 24時間復旧作業
先月28日の地震発生時、九州自動車道を走行するトラック。突然現れた路面の隆起に、回避する間もなく衝突しました。
九州の大動脈となっている九州自動車道。地震から1週間経った現在も、一部で通行止めが続いています。
地震発生から2日後、ドローンが捉えた映像を見ると、八代インター付近にある橋の路面が隆起しているのが分かります。
道路上から見てみると、ジョイント部分が飛び出していて、舗装された路面が砕け散っています。橋を支える鉄骨部分も変形していました。
九州自動車道などでは3つの橋で段差ができたほか、路面のひび割れや隆起などが100カ所以上で確認されています。
NEXCO西日本によると、現在24時間態勢で復旧作業を進めていて、応急的に走行可能となった区間から緊急車両の通行を開始しているといいます。
鉄道復旧 進まぬワケ
交通網の被害は鉄道にも出ています。
九州新幹線ではレールがゆがみ、防音壁が落下するなどの被害が発生。現在一部区間で運行が取りやめに。
九州を南北に走り、熊本県民の生活を支えるJR鹿児島本線。氷川町を走る線路では電柱が何本も横倒しになり、レールがゆがんでしまっています。
地震発生から2日後、復旧に向けて点検をする姿が見られましたが、震災からおよそ1週間経った3日は復旧作業が進んでいません。
3日も電柱が横倒しになったまま。JR九州は復旧作業の課題について、こうコメントしています。
「被害が広範囲にわたっていること、道路状況などにより資機材の運搬に時間を要すること、日中は特に気温が上がり作業を進めることが難しいことなどが挙げられます」
JR鹿児島本線の熊本駅と八代駅間では、1日およそ1万人が利用していました。
八代市在住 本田勇さん(73)
「孫がですね、JRを使うもんですから」
本田さんの孫・海門さん(22)は大学に通うため鹿児島本線を利用していましたが、一部区間で運行が取りやめに。大学の対面授業も中止になりました。
海門さん
「実際に会わないと、授業の効率とかも会った方がいいなと思うのが多々あるので、対面でやりたいとは思いますね」
現在、復旧作業を進めていますが、宇土駅と八代駅間は被害が甚大なため、今月中の運行再開は困難な見込みだということです。
暑い中 ガス復旧作業
3日午後1時半、非常に暑い中、ガスの復旧作業を行っていました。
八代市ではガス管の損傷が深刻で、現在6200戸以上で供給を停止しています。
頬を伝う汗。熱中症にならないよう、水分をこまめに取りながらの作業が続きます。
九州ガスによると、復旧まで少なくとも1~2週間程度かかる見通しだといいます。
命の井戸水 復旧の現場は
ガスや電気の復旧作業が進む中、遅れているのが水道の復旧です。
熊本県では、最大10万戸以上の断水が発生。八代市では、現在もおよそ2万5300世帯が断水しています。
八代市西宮町在住 堤裕子さん(65)
「全然出てこない。(地震)発生直後から出なくなって」
この家で一人暮らしの堤さんです。
「(Q.どういう水を使ってた?)全部地下水(井戸水)。上水道は引けるけど、昔から長く住んでいる人が多い」
実は、2024年3月末時点で、八代市の上水道の普及率はおよそ52%と低く、人口の半数にあたるおよそ5万6000人が豊富な地下水を自家用の井戸ポンプでくみ上げ利用しています。
「(Q.これまでに井戸が断水することは?)ない。前回(2016年)の熊本地震の時も、そういうことはなかった」
生活用水をすべて井戸水に頼っていた堤さん。地震発生から6日経った3日、断水後初めて井戸ポンプの修理業者が点検に来ました。
「配管が折れたり、漏れたりしてれば吸おうとしても、水は吸い上げてこない」
地震の影響により地中で配水管が損傷したか、土が入り込んだ可能性があるといいます。
堤さん
「上水道が断水しても、うち(の井戸水)は大丈夫みたいなのがあった」
この日は断水の原因までは分からず。後日、吸い上げる力が強い井戸ポンプと交換することになりました。
自宅の水が出ない生活がもうしばらく続くことに…。
「これはお風呂用」
「(Q.このタンクで何日分?)節約して使って1回分」
「これはトイレで使う用に。トイレも1回1回流さないで、ためて。1日1回流す」
「(Q.どこから水をもらう?)隣から」
井戸水が使える隣のお宅から分けてもらっています。
「普段はあいさつしたり、立ち話。『おばちゃん』みたいな声掛けはするんですけども、『いいよ(水)使って』と近所の方からも言われたり、『シャワーしにおいで』とか言っていただけるので、すごくうれしかった」
断水「泣き言は言えない」
断水は隣町でも起きています。
八代市上日置町在住 70代男性
「(水の)出がおかしくて、泥水みたいなのが出た。こんなになったのは初めての経験」
井戸ポンプの交換・修理となれば、およそ20万円はかかり、痛い出費となりますが…。
「今、金がかかろうが何しようが、(水が)出るのが大事」
作業開始からおよそ5分後…。
「ある程度は出てる」
ポンプを交換することなく、つまりが解消。水が使えるようになりました。
「助かります。我々よりもまだ大変なところいっぱいあるから。泣き言は言ってられない」
個人宅の井戸は自治体で把握しきれておらず、上水道の断水およそ2万5000戸以外にも断水している世帯があるのが実状です。
(2026年8月4日放送分より)
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