
イオンモール熊本での爆発事故で従業員2人が亡くなった雑貨店の運営会社が、県内の他の3つの店舗でも地震が発生した後に売上金の保管を指示していたことが分かりました。そして被災地では災害ごみの仮置き場に車の列ができています。平年の20年分以上のがれきが見込まれる自治体もあります。
危険な暑さ一転 ゲリラ雷雨
4日午後2時ごろ、熊本地震の被災地でゲリラ雷雨が発生。震度7を観測した宇城市では、大粒の雨が降りました。
震度6強を観測した八代市。倒壊した家屋にかぶせられた青い養生シートを激しい雨が打ち付けました。
“館内に戻る指示”背景は
ハビタ 湯瀬剛二取締役営業部長
「この度は本当に、尊い命を失わすことになってしまいまして、誠に申し訳ございませんでした」
イオンモール熊本での爆発事故で、従業員2人が亡くなった雑貨店「ハビタ」の営業部長が4日、改めて会見を行いました。
「売上金を金庫にしまってほしい」その経緯が明らかになりました。
地震が発生した時、営業部長は菊陽町の店舗にいたといいます。
「私が避難しました(菊陽町の)駐車場の方に支配人の方から説明がありまして、いっぺん中に入って、『きょうは営業中止ですので片付けまではできないでしょうけれども、荷物を取って退室してください』ということで、中の許可が、安全確認が取れたということでありましたので」
営業部長は自分がいた店舗では館内に戻り、売上金を金庫にしまえたことから、4つの店舗に同じ指示を出したといいます。
イオンモール熊本店の店長には電話で指示をし、その指示は店長から従業員へ伝えられました。そして、従業員2人が店内に戻った後、爆発は起きました。
「本当に言った指示というのは間違いありませんので、そこがすべて私の責任であると思っておりますし、本当に申し訳ないと思っております」
従業員3人死亡 経緯公表
イオンモール熊本の爆発事故で従業員3人が亡くなった「オンワードホールディングス」も4日、当時の経緯を公表しました。
地震発生直後の午後4時33分。営業担当者がイオンモール熊本内で働く従業員へ連絡。すでに3人が外へ避難していたことを確認します。しかし、その46分後…。
従業員からの連絡
「貴重品を取るために店舗に戻ることができたが、何かやることはありますか」
午後5時19分に従業員からの連絡で、3人が施設内へ戻ったことを知った担当者はすぐに外へ出るように指示。さらに17分後、担当者が確認の連絡をすると…。
従業員からの連絡
「ちょうど店舗を出るところです」
その後、午後5時50分ごろに爆発が起き、連絡は途絶えてしまいました。
今回の経緯について、オンワードホールディングスは4日、次のようにコメントしました。
オンワードホールディングス
「緊急事態が発生した場合には身の安全の確保を第一に、施設管理者の指示に従って適切に行動するよう指導してまいりました。しかしながら今回、結果として当社の指導が不徹底であったものと深く反省しております」
片付け進まぬ実情
地震発生から1週間経った4日も暑さの中、片付けに追われる人の姿がありました。
「2階は手付かずです」
「(Q.まだ片付けられていない、本当ですね)台所と応接間と私たちの寝室は、だいたい落ち着いたかなと思っているんですけど、まだこっちはね」
最大震度7を観測した宇城市に住む80代の男性。1階はごみの分別や整理が落ち着きましたが、2階はほとんど手付かずの状態だといいます。
「(Q.こちらのタンスとかは何が入っていたんですか?)奥さんの趣味というか工房というか、和裁」
「(Q.そういうのも下敷きになっている?)そうです」
「(Q.結構思いが詰まっているものなのでは)そうです。だから私たちじゃできないです、奥さんじゃないと」
2階の部屋には妻の物が多く保管されているため、男性には必要なものと不用品の区別がつかず、また、妻も体調を崩しているため片付けが進まない状況だといいます。
「愛着がありますから。現実を見つめなきゃいけないでしょうけど、なかなか割り切れないところありますから」
熊本県の住宅被害は、およそ1万3000棟。そのうち700棟が全壊です。(熊本県ホームページから 4日午後2時時点)
街の中には片付けが思うように進まず、がれきが散乱している住宅もありました。
地震発生から1週間、被災地で顕在化し始めた問題があります。
災害ごみ 置き場に山積
4日午前7時45分です。クリーンセンターまであと800メートルほどというところですが、車が渋滞し始め全く動かなくなりました。
宇城市にある「宇城クリーンセンター」では、宇城市、宇土市、美里町、3つの地域の災害ごみを仮置き場として受け入れています。
タンスが多いです。タンスだったりソファだったり、崩れてしまった家具がどんどんこちらに持ってこられているようです。この辺りは燃える粗大ごみが捨ててありますが、もうすでに高さが5メートルくらいにまでなっています。
宇城クリーンセンターの仮置き場が開設されたのは地震発生から3日後の先月31日。その翌日には災害ごみを持ち込もうとする車で長い列ができ、およそ2キロの渋滞が発生しました。
「想定外」の量
4日までに運び込まれた災害ごみはおよそ436トンに及びます。
宇城市衛生環境課 外村修治さん
「初めのほうは1日300台くらいだったのですが、おとといくらいは800台以上」
「(Q.量としては想定内?想定外?)災害だからですね、やっぱり想定外ですよね」
今回の地震による災害ごみ、宇城市では27.3万トン。平年のおよそ14年分にあたる量が生じると推計されています。
隣の氷川町では推計6.3万トンで、平年のおよそ22年分の量に相当します。
宇城市の衛生環境課によると、災害ごみの量は施設の処理能力を超えているため、処理できない分は近隣の自治体の焼却場で処理してもらうといいます。
しかし、その運搬には片道2時間かかることもあり、災害ごみの処理に追われているため、通常の家庭ごみの収集業務が滞るなど大きな支障が出ているというのです。
(2026年8月5日放送分より)
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