発電機で対応も…病院が“機能停止” 千葉豪雨“地下浸水”の危険性

発電機で対応も…病院が“機能停止” 千葉豪雨“地下浸水”の危険性
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千葉県を襲った記録的な豪雨。地域医療を支える千葉市の総合病院では、地下にある設備への浸水で停電が起きました。発電機で最低限の電気は確保していますが、病院としての機能は停止したまま。患者を転院させるなど、対応に追われています。

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解消はいつ…停電続く現場

最高気温31.7度と、豪雨後1番の暑さとなった千葉市。ごみ集積場には18日も多くの災害ごみが運び込まれてきました。

被災者
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被災者
「エアコンも全部だめ。室外機が壊れちゃって」

花束をつくる生花店
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千葉県では一時6万8000戸近くで停電が起きていました。県は、豪雨2日後の15日には全て解消したとしていますが、まだ影響の残るところがあります。ランタンの灯りで花束をつくる生花店。店があるのはマンションの1階部分です。13日の豪雨で地下に水が流れ込み、電気設備などが故障しました。

停電中の生花店
「このマンションだけが明かりがない停電状態。昼間は30度近くなる中で、花にとっては厳しい。長持ちしない」

花束をつくる生花店
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厳しい暑さの中、エアコンも使えず、住居部分の水は5日間出ていません。千葉県内では、少なくとも14棟のマンションで今も停電が続いていることが分かりました。

発電機で対応も病院が“機能停止”

千葉市内にある山王病院。入院患者の病室に救急隊員が入っていきます。100人ほどいた入院患者を、家族の同意を得て転院させています。

山王病院
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荒井理咲子
「こちらの院内ではエレベーターが停電していて動かないため、患者さんを階段で運んでいます」

ナースステーションでは。

荒井理咲子
「皆さんエアコンや電気がつかない中、作業されていますね」

スポットクーラー
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暑さ対策は、発電機で動かすスポットクーラーや、首に巻いたタオルで。電子カルテが使えないため、100人分の患者の情報を転院先に直接電話で伝えます。病院の外では排水作業が続けられていました。

山王病院総務課 家田啓臣さん
「医療関係の物資はここで管轄していたので水没した。その奥にボイラーとか電気設備、水没した」

防犯カメラの映像
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防犯カメラの映像
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豪雨当日、電気設備がある地下に設置された防犯カメラの映像。午後7時前、スロープの方から水が流れ込んできます。水位はみるみる上がり、約15分後、自転車が浸かるほどになりました。地下にある倉庫を映した別のカメラでも。押し寄せた水は医療用の資材を流していきます。水は手すりの高さまで。この病院では、翌日から全ての診療科を休診。透析や検査も休止しています。

山王病院総務課 家田啓臣さん
(Q.復旧のめどは)
「水を抜いてから状況を見ないとはっきりしたことは言えないが、2週間を目指すということで(院長の)指示を受けています」

災害拠点病院も“手術延期”

また、別の病院でも。

大鳥精司病院長
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千葉大学医学部附属病院 大鳥精司病院長
「雨水と土砂がたまっているような状況。この埋まってる中に、電気系統を扱う基盤がある。医療機器を洗浄・滅菌するポンプも存在している」

排水のシステム
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大雨の際、水が溜まることは想定し、排水のシステムも備えていましたが、今回の豪雨はそれを遥かに上回る量でした。

千葉大学医学部附属病院 志村智隆さん
「こちらがいつも使っている洗浄室。通常はウォッシャーに入れるが、今日はそれができず、袋に入れる作業をしている」

手術や検査に使う器具の洗浄や滅菌ができなくなったため、業者に依頼しているといいます。年間に1万件以上行っている手術も19日は全て取りやめます。通常通りになるのは3週間ほどかかるそうです。

千葉大学病院
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地域の災害拠点病院に指定されている千葉大学病院。立っているのは川から少し離れた高台です。ハザードマップと照らし合わせると、浸水被害が想定される赤や黄色の表示はありません。

大鳥精司病院長
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千葉大学医学部附属病院 大鳥精司病院長
「災害時には避難所として使ってもらいたい場所に建っているが、想像以上の豪雨があった。大雨がまた起きる可能性がある。次なる対応を迅速に立てたい」

“内水氾濫”のハザードマップ

ハザードマップ
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『ハザードマップ』は各自治体が作成していて、災害が起きた時の危険エリアを示しています。災害ごとに種類が分かれていて、地震発生時の津波や、台風の際の高潮、豪雨などを想定した洪水や土砂災害、火山、ため池、震度のハザードマップがあります。さらに、内水氾濫という、大雨で排水が追い付かず、街中が浸水する場所を示すものもあります。今回の千葉豪雨では、この内水による氾濫が大きな被害をもたらしたと言われています。

自治体によっては、洪水と内水をまとめて浸水害などのハザードマップにしている所もありますが、千葉市では別々に作成しています。千葉市の内水ハザードマップを見ると、千葉市では街の排水が追い付かなくなると、50センチ未満の浸水リスクが街の半分ほどあります。市の担当者によると、このマップは“1000年に1度起こり得る大雨”を想定して作成されています。

千葉のハザードマップ
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このマップと今回の被害を照らし合わせてみると、実際に被害が目立った千葉駅や蘇我駅などは浸水リスクがあるエリアになっています。ただ、千葉大学病院などは浸水リスクがないエリアだったにもかかわらず、被害が出てしまいました。

(Q.今回は“1000年に1度の大雨”を超えて降ったことになりますか)

千葉市の担当者
「“1000年に一度の大雨”とは、1時間に153ミリの雨量のこと。今回は1時間に135ミリで想定よりも少ない雨量だったが、大雨が長時間続いたことでハザードマップの浸水エリア外にも被害が出た。浸水拡大の原因については今後の調査だが、ハザードマップを見直す必要が出てくるかもしれない」

(Q.豪雨災害から身を守るためにはどうすればいいのでしょうか)

京大防災研究所 川池健司教授
「今回、想定外の浸水となり、今後、改善する余地はあるが、ハザードマップは“基本的な危険エリア”はカバーできている。都市型水害では“川が近くになくても浸水する恐れがある”と認識し、内水のハザードマップを日ごろから確認してほしい」

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