
東京ドーム10個分の広さを誇る埼玉県こども動物自然公園では、およそ140種類の個性豊かな動物たちに会えます。なかには、日本でここでしか見られないクオッカなど、希少な動物もいます。
【画像】ウマ、サイ、ゾウと様々な特徴を持つ「キボシイワハイラックス」
“世界一幸せな動物”とは
佐藤アナウンサー
「柵もなくこの距離でカンガルーを見ることができます!近すぎますね!」
まずは、“世界一しあわせな動物”と呼ばれるクオッカです。
オーストラリアに生息する小型のカンガルーの仲間で、おなかには子どもを育てるための袋があります。笑っているように見える表情が特徴ですが、なぜなのでしょうか。
埼玉県こども動物自然公園 田中副園長
「おにぎり顔で口角が上がっているので、すごく笑っているように見えやすい。なんでそうかというと、主食が草なんですが、かたい根っこなども食べるんです。頬が発達して笑顔に見えるんじゃないかなと」
ただ、実際に笑っているわけではないといいます。
田中副園長
「人間が笑顔って思っているだけで、全然口角上がったまま喧嘩もするし、かみつくし。わたしもかまれたことあるんですけど、とてつもなく痛いです」
3年交渉…日本でここだけ
クオッカを見られるのは、オーストラリア以外では日本とドイツの2つの動物園だけだといいます。埼玉県こども動物自然公園では、開園40周年に合わせて新たな動物を迎えようと計画。田中副園長が以前、実際に見たクオッカを候補に挙げました。
田中副園長
「26年くらい前に私、クオッカを実際にプライベートで島まで見に行っていて、その時にすごく印象が残っていて。このクオッカが入ったらいろんな有袋類のバリエーションを伝えられるなというのがあって、どうしても入れたいなと思って」
絶滅危惧種にも指定されているため、海外で飼育するまでのハードルは高く、提案書には展示場の広さやフェンスの網目のサイズまで細かく記載しました。
田中副園長
「3年間いろんなことがあっていろいろ努力して、英語で提案書を大体80ページくらいにまとめてすごく大変でした」
3年にわたる交渉の末、オーストラリアのフェザーデール野生生物園から4頭がやってきました。展示場にはオーストラリア産の木などを取り入れ、今では11頭が暮らしています。クオッカは本来、夜行性で健康状態も考慮し、屋外で見られるのは1日2~3時間ほどです。
そこで、より長く観察できるよう照度を下げるなどした屋内展示室が去年、完成しました。多くのファンが賛同し、1000万円を超える寄付が集まったのです。
室内の地面は30センチ高くなっていて、下からクオッカを撮影すると笑顔のような表情を捉えやすくなる工夫もあります。
“きなこもち”のように重なるグンディ
続いては、SNSで“きなこもち”のようだと話題になったグンディです。 モルモットのような見た目ですが、ヤマアラシの仲間で、日本で初めて飼育したのがこの動物園だといいます。
3頭がきれいに重なったところへ4頭目も加わる動画は、動物園のSNSでおよそ180万回表示されました。
グンディ飼育係 内野さん
「グンディは群れで暮らす動物で、コミュニケーションの一つだといわれています。仲間同士だとこうやって重なっている姿が見られるんですけど、仲が良くないときだと離れてしまうこともあります」
野生のグンディは健康維持のため、1日の多くの時間を日光浴に費やします。動物園ではヒーターの入った人工の岩に集まり、何頭も重なる姿が見られます。
内野さん
「ぎゅっとするのが好きなんです」
グンディには、後ろ足でお尻をかく珍しい習性もあります。
後ろ足には指の上を覆うように硬い「櫛(くし)毛」と呼ばれる毛が生えていて、毛づくろいに使います。砂漠で暮らすグンディにとって、体に付いたごみや寄生虫を落とす大切な役割があります。
ペンギンの餌やり体験
フンボルトペンギンの展示では、年に一度の羽が生え変わる時期に、もふもふとした姿を見られることがあります。
餌(えさ)やり体験もでき、ペンギンが魚を食べる様子をすぐ近くで観察できます。ペンギンには一羽一羽に特徴があり、積極的な個体や他のペンギンの餌を横取りする個体もいるといいます。
餌の量が不平等にならないよう、飼育員は翼の付け根にある輪の色で一羽一羽を確認しながら餌を与えています。来園者も輪の色で見分けることができます。
小さな“ゾウの親戚”
最後は、小さいながらゾウの仲間だというキボシイワハイラックスです。
足の裏や爪などにゾウと似た特徴があり、国内ではわずか2カ所でしか見られません。
キボシイワハイラックス飼育係 加藤さん
「ゾウの仲間なんですけど、他に胃はウマと似ていて、骨格はサイに似ているんです」
ウマ、サイ、ゾウと様々な特徴を持つキボシイワハイラックス。背中の黄色い部分は「臭腺」と呼ばれ、においを出します。
加藤さん
「コミュニケーションをとったり、縄張りということで威嚇したりします」
興奮したり驚いたりして威嚇すると、背中の臭腺がにょきっと逆立つそうです。
(2026年8月17日放送分より)
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