
外国人も絶賛する日本のフェリー旅。中でも格安&快適と人気の“弾丸フェリープラン”。現地滞在「ゼロ泊」とちょっと忙しい旅だけど人気のヒミツは?
【画像】巨大客船「さんふらわあ」の甲板から望む瀬戸内海の絶景
フェリー旅 人気の秘密
ドイツから来た人
「日本のフェリーは最高だよ」
フランスから来た人(37)
「ドキドキ!船が“動くホテル”だから」
世界も注目する日本のフェリー旅。その中でも、今“日本一”と人気のフェリーがあります。
それが大阪と九州を結ぶ巨大客船「さんふらわあ」。
アメリカから来た人
「中も豪華で信じられないくらいクールだよ!」
船内には3層吹き抜けのアトリウムなどがあり、非日常の空間が広がります。
いよいよ出航。甲板からは瀬戸内海の絶景が広がり、明石海峡大橋の真下を通過し、大迫力に歓声も。
大阪と大分県別府市を結ぶこのフェリー旅が、今、人気ランキングで“日本一”に。
その理由のひとつが…。
“弾丸フェリー”客
「弾丸(フェリー)で来ました。値段的には全然ありがたい。向こうで一泊すると高くつく」
その名も“弾丸フェリー”。
夕方、大阪を出て、翌朝、別府に到着。現地観光した後、夜にはまたフェリーで大阪に向かいます。現地0泊のちょっと忙しい旅ですが、料金は往復約2万円からと格安。
“弾丸フェリー”客
「安くて、快適」
「荷物を置いて行けるのが、すごく楽」
充実の船内ブッフェ
さらに、船内で外国人が驚くのが、和洋中、約25種類以上の季節ごとの料理が並ぶブッフェグルメ。
アメリカから来た人
「食事がとにかく最高だよ」
カナダから来た人
「フードイズアメイジング」
海の旅ならでは、取れたてのブリやカツオなど、海の幸も食べ放題!
アメリカから来た人
「サシミおいしい。おいしすぎて1キロ以上は食べちゃったよ」
ご当地グルメも魅力です。
40代の女性が目をとめたのが大分名物「りゅうきゅう」。ブリなどの刺身をしょうゆ、みりんなどのたれに漬け込んだ郷土料理。あつあつごはんの上にのせ、おだしをかけてだし茶漬けに!
乗船客(40代)
「まあ、おいしそう」
「ゆずコショウめっちゃおいしい。これめっちゃおいしい。家でもやってみよう」
大浴場やイベントが無料
他にも「日本一」の秘密があります。
オーストラリアから来た人
「海を眺めながらお風呂なんて、最高にリラックスできるよ」
オーシャンビューの展望大浴場が無料。
アトリウムではプロジェクションマッピングや、マジックショー、コンサートなどの船内イベントも無料。
乗船客
「めっちゃイイ」
「もっと揺れるかなと思ったけど、そんなに大きく揺れない」
客室は追加料金のないタイプから、ゆったりとした和室まで。
大阪から 乗船客(70代)
「なんか『私の家やったかしら?』みたいな。くつろげます、すごく」
「ええ思い出やなあ~」
「ほんまやわ」
孫と「夢の2人旅」
この日、弾丸フェリーで出会ったのが、大阪に住む英美子さん(67)と孫のゆずさん(11)です。
英美子さん
「もうなんかドキドキすぎて」
ゆずさん
「11歳」
英美子さん
「6年生。だからギリギリ子ども料金」
英美子さん
「夢、夢の弾丸フェリー。弾丸じゃないと私、どこも連れて行けないから」
ペットのトリマーを40年続ける英美子さん。仕事が忙しく、孫との旅を夢見ていましたが、ついに念願のフェリー2人旅に。
実はゆずさん、3日前に海で足の小指を骨折しましたが、無事、医者からOKが出ました。
2人の部屋は、スーペリアタイプ。
ゆずさん
「ここやったら夜更かししても誰にも怒られたりせえへんから」
英美子さん
「ママにもな。『早く寝なさい』言われへんし」
翌朝午前7時。フェリーは別府に。
英美子さん
「手を振ってくれたで、あの人」
ゆずさん
「すごい、踊ってる人おる」
英美子さん
「どこに?」
ゆずさん
「踊ってる、踊ってる」
「5時間寝た。寝たら起きないから」
滞在は約10時間
現地滞在は約10時間の旅、スタートです。
2人が一番行きたかったのが、別府名物・地獄めぐり。まずは、真っ赤な「血の池地獄」がお出迎え。
ゆずさん
「なんか怖い。なんか泥みたいなのたまっている」
英美子さん
「熱いんかな、これ」
ゆずさん
「すげえ~」
こちらは一転、神秘的なコバルトブルーの「海地獄」。
ゆずさん
「こんなところでお湯につかったら死ぬんちゃうん?」
英美子さん
「熱いです。あつあつ」
足湯ならぬ「手湯」も。温泉の蒸気で指先を温めます。
英美子さん
「(トリマーの)仕事で指を使いすぎているので。ホンマに家にほしい、私」
取材スタッフ
「ばあばはどう?優しい?」
ゆずさん
「まぁ、優しいよ。大丈夫?って、めっちゃ過保護」
取材スタッフ
「いつも心配してくれる?」
ゆずさん
「めっちゃ心配性やねん」
旅をしたかった訳は?
トリマーの店を40年以上1人で切り盛りする英美子さん。今回、孫と旅をしたかった訳を話してくれました。
英美子さん
「子どもをどこにも連れていけへんかったから。子どもを連れていけへんかったから、今孫を連れていく」
30年前に離婚。それから休む間もなく働き続け、2人の娘を育てた英美子さん。娘たちにしてあげられなかったことを取り戻す旅だといいます。
英美子さん
「これも夢やったんです、ずっと仕事してたからね。子どもを育てる時にベビーカー押してゆっくり買い物とか全然せずに大きくなったんですよ」
ゆずさん、骨折で車いすはちょっぴり恥ずかしそうですが、おばあちゃんはとってもうれしそう。
滞在10時間。出航1時間前に無事、港に戻りました。
ゆずさん
「なぁ、ばあば、寂しいな」
英美子さん
「寂しいな、帰るで」
旅の最後に英美子さん、突然の涙。
取材スタッフ
「いい旅だった?」
英美子さん
「そやねん、泣くわ。楽しかったです。いろいろなことを考えさせてもらいました」
「癒やしの休日」
大阪発の弾丸フェリーには、鹿児島県志布志を結ぶコースも。こちらの50代の男性は、早くもやる気満々です。
「弾丸フェリーに乗りたくて、志布志に着いたら、海水浴、温泉入って。レンタサイクル借りてシュッと行って、お風呂入ってシュッと、またシュッと戻る」
医療関係の仕事をするキヨシさん(仮名・50代)。2カ月ぶりにようやく休みが取れ、「癒やし」のため弾丸フェリーに。
まさか、念願の休日に思わぬハプニングに遭おうとは…。
翌朝午前9時に鹿児島・志布志港に到着。
「37℃…35℃以上あるかな」
「(Q.大丈夫ですか?自転車で)大丈夫ですよ」
滞在は約7時間。自転車好きなキヨシさん。坂道も軽快です。午前10時すぎ、1つ目の目的地に到着。
「静かな海ですね」
自然に囲まれ、南国気分が味わえる、まさに穴場のビーチ。そこをまさかの貸し切り状態です。
「気持ちいい!最高。自然の岩盤浴やね」
非日常を満喫し、仕事の疲れを癒やします。
ランチは地元で評判の店で、今朝とれたて港直送の宮崎県産近海マグロ丼をいただきます。
「おいしい。こんな大きいマグロ。本当においしい」
まさかのトラブル
ここで思わぬ事態が…。次は絶景の温泉という極上のプランでしたが…。
「(Q.どうしたんですか?)鍵が…入れてたはずなんですけど、ないんです」
なんと、レンタル自転車の鍵を紛失。
「ここのバッグに入れたので、間違いない」
30分探しても鍵は見つかりません。フェリーの出航まで、残り1時間半。呼んだのはタクシー。自転車をのせ…。
「まさかですね…」
自転車の鍵は弁償か…。それでも旅は楽しもうと、しっかり絶景温泉へ。その15分後、取材スタッフのスマートフォンに着信がありました。
「ありました!今ダッシュで上がりますので!」
なんと、鍵が見つかった?
「ありました!内側のポケットに入っていた。ここのチャックに」
「開きました!良かった」
「行ってきます。もう時間ないんで」
出航の10分前にギリギリセーフ。
「ありがとうございました」
なんだか慌ただしかったものの、「癒やし」になったといいます。
「しっかり寝て、また明日から仕事頑張ります」
謎の外国人の秘密
この日出会ったのは、謎の外国人。なぜか、作務衣姿に、胸には日の丸。
フランス出身 エリックさん(37)
「今、自分で包丁作っていて。こんな仕事してる人、外国人にいないですね」
聞くと、エリックさんは包丁鍛冶職人。来日して15年になるといいます。
「堺市に来たら刃物屋さんと出会って、弟子入りして5年間修行しました」
日本に留学中、刃物の名産地の大阪・堺市で職人の技に感動し、弟子入りを志願。今では工房を構え、自分の包丁ブランドを立ち上げるほどに。
そんなエリックさんが、なぜ初めて弾丸フェリーに?
「これから(船内で)堺市の伝統文化の講演会をします」
実は、船内のイベントに講師として招かれていたんです。
「もともと分厚くて小さい。たたくとだんだん幅広くなって薄くなります」
約80人、ほぼ満席と大盛況。
エリックさん
「こうたたいて、こうたたいて、ピューッと」
「(Q.粘土みたいに曲がる?)そうそう、粘土ですね。粘土と一緒。パン作る時と一緒」
緊張の講演を終えた後は、フェリーの旅を楽しみます。
「自然たっぷり感じますね。日本の自然はワイルドですね。“地球が生きている”」
感動したというのが、瀬戸内の海とその先に広がる山々。
「フランスは平ら。山もあるけど。日本はどこに行っても山が奥に見える。(見ていて)ずっと飽きない。感じるのはとても大事」
70代女性の一人旅
大阪と九州を結ぶフェリー「さんふらわあ」。
この日、鹿児島から乗船した好子さん(71)。1人で大阪に向かいます。
「ちょっと足が悪くて股関節の手術をして。もう心配だったの、船に乗るのもね」
足が不自由だという好子さんですが今回、どうしてもと初めてフェリーに。
「孫が剣道をしているんです。今度、全国大会に行くんです。(県大会)優勝したんです」
「(Q.全国大会を見に行く?)はい。応援に」
剣道の全国大会に出場する孫。その姿を一目見たいと、決意しました。
「小学校に上がるまでは一緒に暮らしていたから、すごくかわいい。『ばあば』って言って懐いてくれている」
足に不安があるものの、フェリーなら寝ながら移動できることが決め手に。
一晩で関西と九州を結ぶ夜行フェリー。観光以外に利用する人も多いそうです。
孫の全国大会へ
約12時間で到着。名古屋に住む息子夫婦と合流し、いざ試合会場へ。
好子さん
「よいしょ、こらしょ。はあ~キツい」
それでも好子さんは、自分の足で関西までやってきました。夏の高校剣道全国大会が始まります。
孫の悠人さん。いよいよです。強豪校相手に果敢に攻めます。
「もうちょっとだったんだけどね」
悠人さんは健闘しましたが、残念ながらチームは敗退。惜しみない拍手を送ります。
取材スタッフ
「どうでしたか?試合は」
孫 悠人さん(17)
「いや…上手くいかなかったっす」
好子さん
「もうちょっとだったね」
悠人さんの顔には悔しさがにじみます。
好子さん
「強かったね、頑張った」
悠人さん
「うれしいっす」
駆け付けたおばあちゃんの一言に、悠人さんも笑顔に。
「よかったよ。奈良まで来れた甲斐があった。うれしかった」
それぞれの思いを乗せ、きょうもフェリーは海を渡ります。
(2026年8月20日放送分より)
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