“日常的な虐待”町議が関与か…過去に「人権侵害」で処分も ミャンマー人が刑事告訴

“日常的な虐待”町議が関与か…過去に「人権侵害」で処分も ミャンマー人が刑事告訴
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北海道京極町の農業法人で、特定技能労働者として働いていたミャンマー人男性が、日常的に暴力を受けていたとして、法人の関係者2人を、暴行と傷害の疑いで刑事告訴しました。

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札幌地域労働組合は、農業法人で働いていたミャンマー人労働者6人を保護しました。職場で繰り返されていたのは、暴行や暴言、そして、セクハラだったと証言します。

農場でのやりとりの音声。声を荒らげているのは、農業法人の関係者とされる人物です。

農業法人の関係者(先月17日)
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農業法人の関係者(先月17日)
「日本の法律って、そうやって決まっているんだ。わからんか、この野郎。ちょっと来い、来いってだから、教えてやっから。来い、いいか」

また、別の日には。

農業法人の関係者
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農業法人の関係者
「日本のご主人様は誰だ。お前たちの先生は誰だ。お金くれる人は誰だ。そんなんだったら、あしたから休憩しないで仕事せえ。休憩も休みもやらんから。やれるんならやれ。なんだったら、別のやつ呼んで、お前らみんな辞めさせてもいいんだぞ。インドネシアに全部取り換えてもいいんだぞ」

農業法人の関係者
「仕事する気ないなら帰れ。今すぐ帰してやるぞ。在留カード出せ。今すぐ取り消してやるから、出せ」

告訴したミャンマー人労働者は、金属製の棒で頭や腕などを繰り返し殴られるなどの暴行を受けたと訴えています。

被害を訴えるミャンマー人(21日)
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被害を訴えるミャンマー人(21日)
「恐怖のあまり、朝、起きるのも怖くなった。夜が明けて、仕事に行ったら、またどんなつらい目にあうのか。また虐待を受けるのか。また蹴られるのか、またやられるのか。そう考えて、起きるのが、とても怖かった。雇用主は、女性に対して、少しいやらしい目で見ていたと思う。お尻を見たり、叩いたり、胸を手で押したりしていた」

ほかにも「契約通りに休みを取れない。賃金の未払いがあった」とも訴えています。

今回、刑事告訴されたのは、農業法人を実質的に取り仕切っているとされる親子。町議会議員でもある父親と、その次男です。それぞれ“社長”、“専務”と呼ばれていたといいます。

ただ、農業法人の登記簿を確認すると、2人の名前は役員欄にありません。代表取締役も、別の人物です。

農業法人の登記簿
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実は、この農業法人と同じ住所には、似た名称の別会社が登記されています。電話番号も同じです。そして、その別会社の役員欄には、今回、刑事告訴された親子2人の名前があります。

その別会社はかつて、外国人の“技能実習生”を受け入れていました。しかし、2022年3月、国は、別会社の技能実習計画の認定を取り消しました。理由は「技能実習生の人権を著しく侵害する行為を行った」というもの。

厚生労働省などによりますと、技能実習計画の認定を取り消された法人や、その処分の原因となった当時の役員などは、原則、取消しから5年間、特定技能外国人を受け入れることができないとしています。

今回、ミャンマー人労働者らが被害を訴えている農業法人が設立されたのは、別会社への処分から、わずか1カ月半後のことでした。

札幌地域労働組合
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その農業法人をめぐり、札幌地域労働組合は、名義上の代表者には勤務実態がなく、業務の指示も“社長”“専務”と呼ばれていた親子が出していたことから、実質的には、親子が経営を担っていた可能性があると指摘しています。

農業法人を訪ねましたが、詳しい説明はありませんでした。
一方、先週、ANNの取材に対しては、暴行などについて「調査・精査中」だとしています。

被害を訴えるミャンマー人
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被害を訴えるミャンマー人(21日)
「親は『日本に行くな』『別れたくない』と言いました。私は、いかに日本が美しく、日本人が優しいかを考えて、一生懸命に働こうと来日しました。いまは、全然、希望がない。やり切れない。仕事を続けることも、同じ目にあうことも怖いです」

今回、被害を受けたとされるのは、“特定技能労働者”です。
これは、日本の深刻な人手不足を解消するために、即戦力として特定の分野で働く外国人労働者のことです。

特定技能労働者
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“特定技能”として働くには、いくつかの基準があります。例えば、基本的な日本語を理解できる、分野ごとの試験に合格しているなど。これらを満たした特定技能労働者は、転職することもできます。

一方で、受け入れ側にも基準が設けられています。報酬額が、日本人が働く場合と同等以上である、福利厚生施設の利用など、待遇について差別的な扱いをしないなど。そして、出入国や労働に関する法令に関して不正などがあった場合は、5年間の受け入れ停止などの罰則も設けられています。

◆トラブルを防ぐための取り組みはないのでしょうか。外国人労働者の問題に詳しい北海学園大学の宮入隆教授に聞きました。

宮入教授は「農業は、北海道を代表する産業だが、人口減少が激しく、外国人労働者への依存が進んでいる。そのため、給与などの労働環境や、生活環境など、しっかりした受け入れ態勢を組織的に整えてきた。一方、家族経営で雇用経験が少ない農業法人もいる。閉鎖的な環境で外部の目が行き届かないことで、外国人労働者に対するパワハラなどの問題が起きる可能性も考えられる」と指摘。そのうえで、「こういう問題が取り上げられると、町の名前が出て、海外からの人材がその町に来なくなる可能性があり、地域にとって大きな損失。自治会など、地域の中で情報を共有して、問題を拾いあげていくことがより重要になっていくのでは」としています。

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