
福岡の博多では、40.4℃と観測開始以来、初の酷暑日となりました。渇水の影響が夏の風物詩「アユ」にも及んでいて、異常事態となっています。
【画像】農作物の被害も深刻 愛媛の特産・ミカン農家からは悲鳴が…
連日酷暑 みかんも日焼け
台風18号がもたらす“暑さ”。福岡・博多では観測史上初めて40℃を超える酷暑日に。
街の人
「(Q.きょう福岡市内で酷暑日を観測)えっ!超えたんだ。初めてですよね?」
「毎日暑いので慣らされている」
農作物の被害も深刻です。愛媛の特産・ミカン農家からは、悲鳴が上がっています。
かんきつ農家 池本俊江さん
「これも日焼け…これも。暑さもだめだし、水がないとだめだし、日焼けもかなり黄色・茶色になった。人間の日焼けみたいな感じ。最終的に収穫量が激減する」
“アユ天国”で異常事態
その隣の高知県の特産も、非常事態です。
高知県中部を流れる一級河川・物部川。豊かな水で、下流の平野を潤してきた恵みの川です。
その清流で育まれてきたのが、高知特産の「アユ」です。天然遡上のアユは、その香ばしい香りから「香魚(こうぎょ)」と呼ばれる特産でもあります。
その地域の特産が、危機的な状況です。
物部川漁業協同組合 松浦秀俊組合長
「この2時間くらいで、100匹あまりとった。毎日数百匹単位で死んでいるので、実際には数千匹単位で死んでいるんじゃないか。これだけのアユが死ぬのは初めて。この数十年で、ありえないことが起こっている」
“ぬるま湯”で大量死
渇水とはいえ、魚が泳ぐ程度には流れている川。なぜ、大量死したのでしょうか。
原因は、水温にありました。
松浦組合長
「(アユの適正水温は)15℃くらい。高くても25℃~26℃」
アユの適正成育温度は15℃~25℃といわれていますが、手元の水温計で水温を測ってみると30℃に近い温度でした。手を入れるとぬるく、人肌に近い温度に感じます。
今年は、30℃を超える水温がひと月余りで20日ありました。ここ45日間で、平均気温は平年と比べ2℃ほど高く、雨は平年の1割ほどしか降っていません。
普段は青々と水を蓄えた上流のダムも、かなり水が減っている様子が見えます。
ちょうど一年前、貯水率は47%を超えていた上流のダム。26日午前の段階で、34%に減るなど周辺の水量は減っています。
高知県永瀬ダム管理事務所 山下智所長
「利水者に20%の自主節水をお願いしている」
アユが弱っていく悪循環
本来、適度な雨が降れば川の水量は上がります。そのことにより水温が下がり、アユが過ごしやすい環境に。ところが、晴れが続いた今年は雨が少なく、川の水量が減ります。当然、太陽に照らされ水は干上がり、水温は上がります。そして、アユが弱っていく悪循環に…。
松浦組合長
「(人間だと)酷暑日を超して50℃、60℃の世界、熱波です。川の高水温の状況は、アユにとって過酷。“生きるか死ぬか”」
1980年代、ひしめき合う釣り人が所狭しと竿を出していた川沿い。今も例年多くの釣り客でにぎわっていましたが、今年は去年の10分の1となっています。
「7~8月はアユ釣りが一番楽しめる時。アユに『我慢して何とか30℃で生きろ』というのは無理なので、人のほうで考えてやらないと」
(2026年8月26日放送分より)
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