
太平洋の島国ナウル共和国は、千葉県の銚子電鉄と結んでいた駅名の命名権・ネーミングライツの契約を終了すると突如発表しました。「崖っぷち同盟」と言われ、友好的な交流を続けていた両者の間に何があったのでしょうか。
【画像】駅名のネーミングライツ契約終了 ナウル側担当者は出国中
新たな看板を設置した矢先…
南太平洋に位置する、世界で3番目に小さい島国・ナウル共和国。日本から直線距離で約5000キロ離れた場所にあり、国土は21.1平方キロメートル、品川区とほぼ同じ大きさです。
なぜ日本の銚子電鉄の駅に、遠く離れた島国の名前があるのでしょうか。
銚子電鉄 マーケティング室長
明妻宏行さん
「鉄道収入が約1億円。ざっくり経費が2億円。鉄道の赤字が約1億円なので。それをなんとか埋めるためにやっているのがこのネーミングライツの事業」
「ネーミングライツ」とは、契約料を支払い、競技場や駅など、施設に企業名やブランド名を冠した愛称をつける権利のことです。
財政難の銚子電鉄では現在、全駅で契約を結んでいて、運賃以外の貴重な収入源になっています。
こちらの駅の正式名称は「笠上黒生駅」ですが、以前はヘアケア商品を扱う企業と契約を結び、「髪毛黒生(かみのけくろはえ)駅」を愛称にしていたこともあります。
今月初頭に結んだナウル共和国との契約。駅にはこんな場所もあります。
明妻さん
「これは去年閉幕した大阪万博で、ナウルパビリオンに飾られていたプレート4枚になります」
なんと、駅の中にナウルパビリオンのスペースまでできていました。
順風満帆に見えたネーミングライツ契約でしたが…。
ナウル共和国政府観光局(SNSの公式アカウントから)
「8月末日をもってネーミングライツ契約を終了させていただきます」
突然、ナウル共和国側がSNSで今月末での契約終了を宣言。この時、駅では「ナウル共和国」の新たな看板を設置したばかりだったといいます。
明妻さん
「ある方から、外国の名前を日本の地名の頭につけるのはいかがなものかみたいなご意見があって、それに対してナウル共和国のご担当の方がもう辞めますというような形になった」
担当者はナウルに出国中
原因はSNS上の声でした。急な契約の打ち切りに利用者からはこのような声が聞かれました。
「8月末でナウル共和国の駅名がなくなる・使わなくなると聞いたんで。ちょっと最後にと思って来ました。ちょっと寂しいのは寂しいですね」
契約の終了は、ただでさえ逼迫(ひっぱく)している銚子電鉄の経営に影響を及ぼします。
発生する1年間の損失は、1週間分の運賃収入に匹敵するといいます。
名前が変わるだけでなく、鉄道の運営に支障が出れば、困るのは地元の人たちです。
近隣住民(19)
「おばあちゃん、おじいちゃんたちの代で車乗れない世代は銚電に乗って、どっかに行くっていうのはあると思うし。なくなったら結構不便かな」
近隣住民(50代)
「(駅名は)このままでもいいのにね。みんな写真撮りに来るんですよ。今盛り上がってきたんですよ。だからなければ困ります」
継続を望む声もあるナウル共和国とのネーミングライツ契約。現在、ナウル側の担当者はナウルに出国中で、連絡がつかないといいますが…。
明妻さん
「(Q.まだ継続の可能性はゼロではない?)一応『すみません』というLINEは来たので。どういう意味なのか私も分からないですけど、(ナウル共和国からの)帰国を待ってご意思を確認したいなと思います」
(2026年8月27日放送分より)
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