
熊本地震から28日で1カ月です。政府が観光への支援策を打ち出しました。迎え入れる側の温泉旅館の復旧はどこまで進んでいるのか、その現状を取材しました。
観光支援「応援割」発表も…
およそ27億円。これは、熊本県内での宿泊が地震によりキャンセルされた金額です。続いておよそ62億円。これは宿泊業界に生じた建物や設備などの被害額です。
温泉街中心部の通りにあるお店が少しずつ開いてきてはいますが、観光客の姿はなく静かなままです。このように観光業が大きな打撃を受けるなかで、政府は「九州応援割」を始めるとしています。
「九州ふっこう応援割」では九州地方での1泊以上の旅行・宿泊料金が割引されます。熊本と鹿児島は、割引率が60%、それ以外は50%で限度額もあります。10月1日の宿泊分以降が対象になります。
一方で、特に揺れの大きかった観光地は今…。
28日に訪れたのは、明治43年開業の「金波楼」です。
九州日日新聞 (1909年7月7日)
「日奈久の誇りとするに足るべき大旅館なり」
開業の直前、地元紙がそう称えた温泉旅館。
それから100年余り…静かに歴史を語ってきた正面の門は今、崩落してその道を閉ざしていました。
八代の地で長く人々を労ってきた温泉は、震度6強の揺れで配管が損傷し、ストップしています。シンボルの一つである大広間でも、障子がびりびりに破れてしまいました。国の登録有形文化財でもある宿は変わり果てた姿のまま、1カ月を迎えました。
日奈久温泉 金波楼
松本寛三会長
「悲しいというか…ひどいなという感覚。10年前も地震があったが、今回はそれ以上に被害が大きい」
温泉宿 復旧の現在地
地震発生から10日後にも、私たちは旅館で被害の状況を伺いましたが…1カ月の28日も状況はほとんど変わっていません。
金波楼 4代目館主
松本啓佑さん
「(Q.こういったものもそのまま…)そのままですね。直しても、もう1回来るんじゃないかという不安のほうが大きい」
「文化財というのもあって、元に戻さないといけないのが原則。そうなると業者さんしか扱えない状態。手つかずの状態が続いている」
「(Q.新しく作り直せばいいということではない?)雰囲気もありますし、どこまで元に戻せるか分からないけど、なるべく見た感じ元に戻せれば」
10年前の地震でかかった修繕費の返済も続くなか、今回の被害額は5億円以上に上るとみられます。
「(Q.立て直していくめどは?)まだ全然たっていない。これからいろいろ…どうするかも含めて、戻せるのか違う形で復活しないといけないのか、相談しながら進めていくところ」
(2026年8月28日放送分より)
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